監督
October 28, 2008 23:34
泥沼の様相を呈していたWBCの監督選考だったが、この日、若大将・原監督が正式に就任を要請され、これを受諾した事が明らかになった。誰もが望んでいた王さんの再任は健康上の理由等から破綻し、一時は北京五輪に続いて星野SDの就任の可能性が高まっていた事を考えれば、事態は好転したと言っていいだろう。就任反対署名運動が起こるなど世論を敵に回し、選手達からも総スカンを食らっていた星野SDが自ら身を退いたのは至極、賢明な判断だった。手腕に不安があるだけでなく、別の意味でも星野SDでは士気が高まらない事は必至だったろう。色々とってつけた事ばかりぬかしながら、監督人選の根っこにおいて銭勘定の事しか考えていないナベツネの主導で星野SD就任…と言う金の臭いしかしない展開にならずに済んだのは幸いだが、巨人の監督である若大将の就任と言うのは、結局、スポンサーである読売色が強く反映されてしまう事になる可能性を否定出来ず、少々複雑な気分ではある。個人的には王さんが元々推挙していた筈の若松氏か、現役ではノムさんか、いずれかの就任を期待していた。そう、王さんはずっと若松氏を推していた筈なのだが、WBCの特別顧問になった途端、若松の「わ」の字も口に出さなくなってしまっていた。大体、現役監督では難しい=星野SDで決定的…と言う流れがおかしい。若松氏だって、そういう意味では該当するではないか。となれば、ノムさんが疑っていた「星野SD就任と言う出来レース」に説得力を出す為に、前大会を制した王さんのカリスマを利用されてしまったのではないかと、ずっと気がかりだった。鈴木一朗の鶴の一声で現役監督が選考対象に入ったのは何よりだが、本来、こういう事は王さんから言って欲しかったものだ。公の場では我を通さない王さんと、亡命先から何も気がねせずにモノが言える鈴木一朗とでは立場が違うとは言え…。因みに、現役監督では難しいと言うのは、WBCを制する事が難しいのではなく、その後にペナントレースを制する事が難しい、と言う事に他ならない。そういう背景から、落合やナベQがあからさまに難色を示していた様にやりたくないと思っていた現役監督は多い気がする。シーズン前の大事な時期に他球団の選手を預かると言うのも、現役監督では余計に気を使ってしまうだろう。そんな中、やる気満々だったのが、バレンタインとノムさん。バレンタインは勝てば自分の手柄にし、負ければバックアップが足りなかったとか凄ぇ言いそう(偏見か?)だし、日本代表の監督が外国人ってのは抵抗がある。となれば、やはり、短期決戦でも強みを発揮する百戦錬磨のノムさんへの期待は高まると言うものだ。優勝へのプレッシャーが少ない楽天の監督であると言う要素もある。あんなにやりたがっていて、手腕もある人がいると言うのに、お呼びがかからないとは不憫である。やはり、この人は晴れ舞台とは縁がないのだろうか…。ノムさんはちゃんとした要請さえ来れば二つ返事で受ける気満々なのがミエミエなのに、表面上、抵抗してしまう辺りがまずいんだよなぁ。ツンデレ属性が裏目に出てる感じだよ(笑)。表向き、要請を快諾した若大将も3連覇がかかる年で正直、微妙な心境なのではなかろうか。読売が陣頭指揮を取っているだけに断りようもない立場であったのは少々気の毒ではある。「(優勝した)今季も開幕5連敗だから、3月がどうこうは問題じゃない」とかナベツネは相変わらず、適当な事ぬかしてるし…(で、V逸したら、いけしゃあしゃあとWBCの所為にしそうだよ)。現役監督に難色を示されない為にも、開幕時期をズラすとかそういったフォローを何故、NPBは検討してくれないのかね? 五輪の時もペナントレースを中断するには至らなかったし…。ともあれ、もう決定した事。若大将には金満補強によるオールスター軍団と叩き上げの若手をうまく使いこなした巨人での戦いぶりをWBCでも発揮してくれる事に期待したい。
2006 WORLD BASEBALL CLASSIC 日本代表 栄光への軌跡
2006 WORLD BASEBALL CLASSIC 公式記録DVD(通常版)
FOR THE FLAG 野球日本代表 夢と栄光への挑戦
ランキング投票にご協力下さい→ 人気blogランキング