清水昭信

September 06, 2008 22:03

◆S7−4G◆
2回、ヤクルトは先頭の飯原が二塁打で出ると、田中が送って、一死三塁。ここで川島慶が先制タイムリーを浴びせると、続く福川がレフトスタンドへ6号2ランを放り込み、3点のリード。ヤクルト先発のルーキー・由規は4回までパーフェクトの好投。5回、一死からマッスル千代の富士が15号ソロを被弾するも、落ち着きを失わず、あの男と阿部を連続三振に斬って取る。しかし、続く6回には一死満塁のピンチを迎えると、ガッツに痛恨の押し出し死球。更に、寿司職人ラミレスにはライトへ弾き返され、逆転タイムリーとなるかと思われたが、これを福地がダイビングキャッチ。犠飛とはなったものの、何とか同点止まりで切り抜けた。ヤクルトはその裏、二死一、二塁のチャンスを作って、内海をKOすると、代わった越智から福川がこの日 2本目となる7号3ランをぶち込んで、一気に3点のリード。続く7回にはよもやのリリーフ登板となった春風亭半ケツから先頭の福地があの男のヘッポコエラーで出ると、一死三塁となった所で青木がタイムリーを浴びせてダメ押し。9回にセーブのつかない場面ながら登板した林が寿司職人ラミレスに被弾したものの、後続を断ち、対巨人の連敗を8で止めた。

高校BIG3で唯一、水島の呪いを回避している由規がプロ2度目の先発登板。前回は2回もたずにKOの屈辱を味わったが、今回は6回3失点と先発の責任を果たし、福川の2発と福地のファインプレーにも救われながら、悲願のプロ初勝利。巨人は内海の交代機を誤り、先発要員の春風亭半ケツの投入も裏目に出るなど、継投策失敗で痛恨の黒星を喫し、再び自力Vが消滅。打線も僅かに3安打と沈黙。特に、下位打線はあの男が3三振に倒れるなど、ノーヒットに抑え込まれる体たらくだった。

◆D6−1YB
中日は初回、2本の内野安打で二死一、三塁とすると、ベンちゃんが左中間突破の走者一掃タイムリー二塁打を放ち、2点を先制。更に、続く中村紀が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに23号2ランを叩き込み、この回、4点。4回にはデラロサが川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに6号ソロを放ち、横浜先発・桑原謙をKO。6回に村田のタイムリーで1点を返されるが、その裏、連続四球で貰ったチャンスに森野がタイムリーを浴びせて、再び5点差。先発・清水昭は終盤も球威が衰えず、完投で2勝目をマークした。

相手が阪神でなくなった途端に弱体化が目立つ横浜はこの日も5安打で僅かに1得点と沈黙。投げては先発・桑原謙が4回もたずにKOで完敗。そんな横浜が相手とは言え、清水昭はプロ初完投勝利。中日は一発依存野球で突き放し、5割に復帰した。

◆C3−5T◆
何とか連敗を止めたい阪神は初回、四球のシャア少佐を平野が送ると、二死後、キュラソ星人がレフト前へ先制のタイムリー。続く2回には先頭の関本が7号ソロを叩き込み、2点目。3回にも一死満塁と絶好のチャンスで前の打席で一発を放っている関本に回るが、ショートゴロゲッツーに倒れて、得点ならず。これで流れが変わったか、その裏、広島はヒットの梵が斉藤の犠打,東出のライトフライで三塁まで進むと、赤松がライト前へ弾き返して、1点差。5回には一死から東出,赤松と連打を浴びせると、二死後、栗原がライト前へ同点タイムリー。更に、これが桜井の悪送球を誘って、赤松が勝ち越しのホームイン。1点を追う阪神は6回、二死二塁から矢野がタイムリーを放って、すかさず同点。7,8回に続いて,9回も3人ずつで打ち取られた阪神はその裏、同点の場面ながらも早くも守護神・藤川を投入し、延長に持ち込んだ。ラストイニングとなった12回、広島7番手・大島に対して、阪神は先頭のシャア少佐がヒットで出ると、平野の犠打,桜井のライトフライで三進。ここで敬遠されたキュラソ星人が二盗を決めると、鳥谷がレフト前へタイムリーを放ち、2点を勝ち越し。その裏、広島は先頭の天谷がエラーで出るも、続く栗原がサードゴロゲッツーに倒れる最悪の展開。最後は末永が空振り三振に倒れ、阪神の連敗は5でストップした。

阪神が総力戦で延長戦を制し、ようやく連敗を脱出し、5度目のマジック22を点灯させた。10回に目の前でキュラソ星人が敬遠気味に歩かされての満塁のチャンスに凡退した鳥谷が12回も同じ様にキュラソ星人が歩かされた事で意地を見せた。それにしても、広島の12回のマウンドが何故、大島なのか。いや、ブラウワーとの2択では大島にせざるを得ないのだが、結局、そこに至るまでに投手陣を使い過ぎて選択肢がなくなっていたのが大きな問題だった。あの試合展開で安定感のある梅津や永川を何故たった1イニングで下ろしてしまったのか理解に苦しむ。阪神がアッチソン,藤川,久保田と2イニングずつ繋いでいったのとは対照的だ。求道者・前田は8回に代打起用されたが、一発出れば勝利の立役者になりかねない状況であった事を考えると、コンディションが低下している事をブラウン監督は見破っていたと見ていいだろう。一発の出ない可能性の高さを見破った上で、下位打線の前座的起用でプライドを踏みにじる二段構えの嫌がらせ。ブラウン監督にとって、求道者・前田をシメ倒す事に比べれば、3位に浮上する事などどうでもいい様だ。

◆H4−5M◆
ロッテ先発・成瀬に対して、ソフトバンクは3回、先頭の大村が二塁打で出るも、高谷のヘッポコバントで三塁でタッチアウト。続く本多がレフト前に弾き返すと、二死後、この日から復帰したハマのスペランカーが内野安打を放って、満塁とするも、松中は空振り三振に倒れて、三者残塁。4回まで1安打と好投していたホールトンは5回も連続三振で二死を取るが、ここからオーティズ,ベニー松山,早川と3連打を浴びて先制点を献上。その裏、内野ゴロの間に追い着いたソフトバンクだが、直後の6回、今江のタイムリー三塁打で勝ち越し点を献上。しかし、その裏、二死から小久保,田上,松田,大村と4連打を浴びせて逆転に成功。それも束の間、ロッテは7回、オーティズの10号ソロで追い着くと、続く8回には二死二、三塁からまたもオーティズがタイムリーを放って、2点を勝ち越し。土壇場9回、ソフトバンクは抑えの荻野から城所のタイムリー二塁打で1点差とし、なおも無死二塁と一打同点のチャンスだったが、高谷,本多と連続三振。代打・本間もセカンドゴロに倒れて、あと一歩及ばなかった。

ソフトバンクがチャンスを生かし切れずに痛恨の連敗で貯金が消滅。4位で並ぶ日本ハム,ロッテとの差は僅かに0.5で明日にも5位転落の危機に陥った。ようやくハマのスペランカーが帰ってきたが、内野安打1本に三振にゲッツーとパッとしない復帰戦となった。ロッテは成瀬が7回途中でKOされたものの、オーティズの3安打3打点の活躍で逆転勝ちを果たした。

◆F4−1E
楽天は2回、連続四死球で一、二塁のチャンス。ここから中島,鉄平と打ち上げて二死となるが、中谷のセカンドへの内野安打に田中のエラーが重なり、1点を先制。先発・片山は3回まで6三振のノーヒットピッチングと素晴らしい立ち上がりを見せていたが、4回、 一死から稲葉に痛打されると、二死後、小谷野,高橋と連続タイムリーを許して、形勢逆転。リードした日本ハムは続く5回にも二死一、二塁からスレッジが走者一掃のタイムリー二塁打を放ち、2点を追加。土壇場9回、楽天は日本ハム守護神・MICHEALに対して、代打・草野の四球,鉄平のヒットで無死一、二塁と一発で同点のチャンスを作るが、高須,渡辺直,代打・中村と後続3人であえなく凡退し、ゲームセット。

ロッテにまで追い着かれ、5位転落の危機に陥った日本ハムが逆転勝ちで辛くも4位の座を死守。藤井は7回で7四死球と制球に苦しんだが、荒れ球が逆に奏功して的を絞らせなかったのか、打たれたヒットは僅か2本の自責点0で3ヶ月ぶりの3勝目。昨日、打たれたMICHEALは今日も冷や汗モノの投球だったが、何とか凌ぎきった。敗れた楽天は立ち上がりこそ良かった片山が中盤で崩壊。打線も10残塁の拙攻が響いた。

◆Bs1−7L◆
西武は2回、一死から中村がヒットで出るも、続く佐藤が最悪のショートゴロゲッツー…と思いきや、これを大引がお手玉し、オールセーフ。すると細川,赤田が連続タイムリーを浴びせて、2点を先制。3,4回と一、二塁のチャンスを潰してしまうが、5回、中村の36号ソロを叩き込み、偽バファローズ先発・山本はこの回限りで降板。続く6回には一死二、三塁から栗山,中島が連続タイムリーを浴びせると、7回には佐藤,赤田にタイムリーが飛び出し、7点目。偽バファローズは9回にカブレラの33号ソロで完封を免れるのが精一杯で破竹の連勝は7でストップした。

偽バファローズの連勝がついにストップ。7試合連続で白星がついていた様に快進撃を支えていた先発陣だが、この日の先発・山本は序盤から常に走者を背負う苦しい投球で5回KO。2番手・山口の炎上で完全に試合を決められてしまった。一方、西武は次々に大砲が消えたとあって、小刻みに単打を連ねて、終わってみれば16安打の猛攻。最後の大砲・中村はきっちりアーチを放つなど、それぞれの役割を果たしての快勝となった。

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