本間満

March 22, 2008 23:51

◆H5−4E◆
小山が不振だからと、明らかに先発属性のグスマンを急遽ストッパーに任命しておきながら、たった1度の失敗で「グスマンとは嫌だが、岩隈,田中となら(心中して監督を)辞めてもいい」などと無体な事をぬかして、グスマンを痛烈に貶めたノムさん。それだけにこの日の先発・田中では勝っておきたい所だった。序盤はスタンドリッジを捉えて、3回までに4点を奪う楽天ペース。田中は3回以外は毎回安打を浴びる苦しい投球ながらも、8回まで3失点で踏ん張っていた。1点差で迎えた9回、ノムさんは134た球と言う球数の多さを懸念してか、田中と心中出来ずに引っ込めるが、グスマンとは心中したくないので、小倉を起用。しかし、小倉は代わりばなハマのスペランカーに三塁打を浴びる体たらく。ハマのスペランカーかに始まっていきなり口火を切られると言う前日を思わせる不吉な展開にノムさんは左の吉崎にスイッチ。吉崎は期待に応えて松中,柴原と打ち取り、二死。ここで右の松田を迎えた所で渋々、心中したくないグスマンを起用するが、回の頭からではなく、ここに至るまで起用しようとしないノムさんの仕打ちが面白い筈のないグスマンは松田にタイムリー二塁打を許して、試合は振り出しに。これで完全に流れを引き寄せたソフトバンクは延長11回、ナベコー,松本を攻め立てて二死満塁のチャンス。ここで開幕スタメンから一転ベンチに下げられた本間が代打で登場すると、センター前へ意地のタイムリーを放ち、球団史上初となる開幕2試合連続のサヨナラ勝ちで早くも単独首位に立った。投げては3回をノーヒットに抑える好ロングリリーフを見せたニコースキーを初め、三瀬,ガトームソンらリリーフ陣の踏ん張りが光った。

ノムさんのグスマンへの仕打ちがあまりにも無体で同情せずにはいられない。ああ言った以上、とりあえず、この日は田中と心中して覚悟を見せろと…。割と左対左,右対右理論に固執するノムさんだけに、小倉−吉崎−グスマンの継投は妥当なのかもしれないが、昨日と完全に同じ巡りの打順だった事を考えると、頭から起用しなかったと言うのはグスマンへの不信感が露わに出た格好だ。真っ当に抑えで使う気がないなら、さっさと先発に戻してやった方がいいと思うのだが…。

◆M3−2F◆
ヤクルトから移籍の藤井は6回を2失点と先発としては及第点の仕事を果たしたが、これまたヤクルトから移籍の2番手・坂元が堀に決勝タイムリー二塁打を許して、開幕2連勝ならず。一方、一昨年9月以来パ・リーグ相手に不敗神話を更新し続けている成瀬は小谷野に先制打を許し、昨年僅か3ホーマーの伏兵・田中には被弾する失態もあったが、尻上がりに調子を上げる危なげのない投球で2失点完投で対パ・リーグの連勝を16に更新した。

2戦目にして、もう開幕戦とは全然違うオーダーを展開するバレンタインの相変わらずのやり口にはうんざり。そんなに色々使い回したいなら、早く神戸を使ってくれ、神戸を! それはさておき、オープン戦最後の登板でフォームを崩して大炎上した成瀬が本番までにきっちり仕上げてきたのには安堵。

◆L6−0Bs◆
西武が序盤から終始主導権を握る形で快勝。初回に内野ゴロの間に先制したのを皮切りに、中村,中島,G.G.佐藤の一発攻勢が炸裂するなど、着々と加点。投げてはFA移籍の石井一が7回を4安打無失点と三塁も踏ませぬ好投。8回からはベンちゃんの人的補償でゲットした岡本真−守護神・グラマンと繋ぐ万全のリレー。ナベQの監督初白星を完封で飾った。

オープン戦でもさして調子の良くなかった中山を開幕2戦目から持ってこざるをえない辺り、偽バファローズの苦しい台所事情が分かろうと言うもの。打線もこの展開で代打も代走も出さない9人野球と言う無策ぶり。同タイプの選手ばかり掻き集めた茂雄暗黒政権時の巨人紛いの偏重補強では幅広い攻撃を展開しようもないと言う事か?

◆巨人3−4アスレチックス◆(オープン戦)
若大将・原監督は何を血迷ったのか、ニックンを2番に固定する案を打ち出した。若大将の目論見は、亀井の成長には目を見張るものがあり、松田記者が苦手な投手の登板時には起用したいが、亀井を松田記者の代わりに2番に置くと、マッスル千代の富士,亀井,ガッツと左が3人続いてしまう為、2番には右打者を固定したい…と言うものだが、「ニックンを2番に置いておけば、何でも出来る」などと言う評価がそもそも大間違い。ニックンと言えば、バントの下手さっぷりに加え、恐怖のゲッツー量産マシン,怒濤のチャンスブレイカーとして定評があり、右打ちが上手いと言っても、それは会心の打球に限った話の事で、打ち損じた打球は左に引っかけたゴロが多く、右へのゴロで進塁打と言った最低限の仕事はこなせず、空振りも多くエンドランも安易に任せられないなど、チャンスメーカーの2番にはこの上なく不向きな男。茂雄暗黒政権時代に(川相を忌み嫌う茂雄の嫌がらせ政策であったとは言え)川相と言う稀代の名2番打者を差し置いて起用されたにも拘わらず「2番など任されても何をしたらいいか分からない」などとほたえて、バント練習を早々と切り上げた過去を持つこの男にはとても2番ショートの聖域は任せられるものではない筈だ。そんなに右の2番を置きたいなら、川相を中日から返して貰う…のは無理にしても、売り出し中の坂本を起用すればいいではないかと、若大将の乱心でただでさえチームに不穏な空気が流れる中、今度は上原が「パ・リーグ開幕直後のこの時期に、何故、メジャーとやらねばならないのか!」と憤りを爆発させた。しかし、本番ではきっちり割り切る上原は先発して、2回を無失点。加藤,寿司職人ラミレスのタイムリーで3回までに2点のリードを奪うが、野間口が連続アーチを浴びて同点。9回に越智があと一人と言う所で連打を許して、2点を勝ち越された。その裏、坂本がこの日3本目のヒットでチャンスを作り、大道のタイムリーで1点差に迫ったが、あと一歩及ばなかった。

2番ショートにあの男と言う茂雄暗黒政権を思わせる最悪のシナリオが復刻されてしまい、この上ない絶望感が漂う巨人。歪みきった補強による顔ぶれとイカレた打順で構築される打線の中、最後の希望の星と言ってもいい坂本には何とか頑張って欲しいものだ。それにしても、上原の言う事はもっとも。もうこれは完全にパ・リーグに対する嫌がらせとしか思えない日程だ。ただし、鎖国政権の水島氏に対する嫌がらせとしては至極妥当だが…。

◆阪神6−5レッドソックス◆(オープン戦)
関本,藤本と二塁のレギュラーを争う平野が昨年、ワールドシリーズを制覇したレ軍相手にタイムリー含む3安打の活躍。加えて四球に犠飛と全打席で貢献するなど、チャンスメーカーである2番としての役割を果たし、開幕スタメンに当確ランプを灯した。試合は初回から2発のアーチで主導権を握ったレ軍が1点差で逃げ切った。

◆D11−2S◆(オープン戦)
3回までノーヒット,4回には満塁のチャンスを逃すなど、相変わらず、川相不在を痛感させる拙攻を展開していた中日だが、5回に川島慶のエラーに乗じて3点を拾って逆転に成功。8回には川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに西川,ベンちゃんと連続アーチが飛び出すなど、木田画伯相手に一挙7点のビッグイニングを形成した。先発の人斬り抜刀斎は苦手・青木に2安打され、リグスに被弾するなど、4回2失点に終わり、釈然としない表情。2番手の小笠原は3回1/3を無失点と結果を残した。

◆YB6−5C◆(オープン戦)
不振に喘いでいた主砲・村田が2ホーマーと爆発。開幕へ向けて、ようやくエンジンがかかってきた。ベテラン・石井タクローも2安打と好調をキープ。投げてははーちゅんが3回1失点とまずまずの内容。広島は開幕投手候補の大竹が6回を2失点と無難な内容。打っては開幕スタメンを巡る外野陣の争いが熾烈になってきた。不調だったオチョアが3安打と爆発。開幕スタメンは難しいと思われていたベテラン・緒方は途中出場で二塁打含む2安打と猛アピール。新井の人的補償でやってきた赤松もここまで不振だったが、足を生かした内野安打に二塁打と活躍。求道者・前田は代打での出場でファーストライナーに倒れており、開幕スタメンは微妙な気配が漂ってきた。

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July 26, 2007 22:10

◆G4−2YB◆
「ホワイト」とすると、ソフトバンクからクレームが来るかもしれないと恐れたのか、登録名をフルネームにされた謎の新助っ人・マットホワイトが来日初登板初先発。これに対して巨人は初回、マッスル千代の富士が2試合連続、日本新記録となるシーズン9本目の先頭打者アーチを放ち、1点を先制。巨人先発・春風亭半ケツは初回から二死満塁とされるなど、再三再四ピンチを迎えながら、あと1本を許さない粘りの投球を展開。何とか春風亭半ケツを楽にしたい巨人も4回に無死一、三塁のチャンスを逃すなど攻めあぐねていたが、5回にホリンズ,キムタクの連続二塁打で2点目を追加。更に、春風亭半ケツが歩いて一、二塁となったものの、マッスル千代の富士の痛烈なライナーはセカンド正面に飛び、飛び出したキムタクが刺されてゲッツーとなるハードラック。これでガックリきたか、春風亭半ケツは直後の6回、村田,メカゴジラと連続アーチを叩き込まれて、一瞬で試合は振り出しに。しかし、その裏、巨人は二死一、三塁から阿部,ホリンズの連続タイムリーで2点を勝ち越し。巨人は8回からは豊田,9回からは上原と繋ぐ必勝リレーで逃げ切り、6カードぶりの勝ち越しで首位に返り咲いた。春風亭半ケツは自己新でハーラー単独トップに立つ11勝目をマークした。

◆D2−3T◆
ボーグルソン,人斬り抜刀斎の両先発が3回をノーヒットと静かな立ち上がりとなったこの試合。中日は4,5回とヒットが出るも、いずれもゲッツーで殺してしまう拙攻三昧だったが、6回、先頭の李が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにライトスタンドへ4号ソロを叩き込み、ついに均衡を破る先制点をゲット。しかし、直後の7回、阪神はシーツがヒットで出ると、キュラソ星人が22号2ランをぶち込んで、一気に逆転。更に、続く林が三塁打を放つと、一死後、矢野が犠飛を打ち上げ、この回、3点。2点を追う中日は8回、この回から代わった3番手・久保田を攻め立て、李,谷繁,代打・立浪の3連打で1点差。更に、井端が歩いて無死満塁となるも、荒木,ピンキー井上と倒れて二死。ここで4番・T.ウッズの打席を迎えると、阪神は守護神・藤川にスイッチ。藤川の前にT.ウッズは空振り三振に倒れて、結局、三者残塁。藤川は9回も三者凡退に斬って取り、阪神は5割復帰。屈辱の3タテを食らった中日は首位陥落となってしまった。

◆S4−6C◆
4連敗で最下位転落の危機に迫られているヤクルトだが、この日は初回から打線が爆発。寿司職人ラミレス,ガイエルの連続タイムリーの後、宮本に4号2ランが飛び出して、いきなり4点を先制。一方、広島は金村(日本ハム)の師匠・伊集院光が「合体変形ロボみたいな名前で凄ぇかっこいいから」と言う理由で一押しの新助っ人・グライシンガーに対して、2回にルパン広瀬のタイムリーで1点を返し、なおも一死満塁のチャンスとするも、ここで投手の青木高に回ってしまった上、青木高はショートゴロゲッツーに倒れる最悪の結果に終わり、1点止まり。4回のチャンスも逸してしまった広島だが、6回にオチョアの4号ソロで2点差。4回から登板の2番・宮崎が3回を無失点に抑える好リリーフを見せると、7回、その宮崎の代打・森笠のヒット等でチャンスを作り、代打で登場した求道者・前田のタイムリーで1点差。更に、新井にもタイムリー内野安打が飛び出して、ついに同点。4−4で迎えた土壇場9回、広島は栗原のタイムリー二塁打で勝ち越すと、更に、嶋の犠飛でこの回、2点。その裏は守護神・永川がピシャリと締めて、広島は5月17日以来の3連勝を飾った。

◆H4−3M◆
水島の呪いがセ・リーグに向いている隙に調子を上げてきたソフトバンクは初回無死一塁,2回無死二、三塁のチャンスを悉く逃し、嫌なムードが漂ったが、3回、二死三塁から松中,小久保,柴原の3連続タイムリーが飛び出して、3点を先制。今季初登板初先発となる西山は4回まで無失点の好投を見せていたが、5回にベニー松山の被弾すると、6回にピンチを迎えた所でKO。ここは何とか凌いだものの、続く7回、二死満塁から角中に2点タイムリーを浴びて、試合は振り出しに。土壇場9回、ソフトバンクは負けられないとばかりに同点ながらも守護神・馬原を早くも投入すると、馬原は期待に応えて3人でピシャリ。その裏、依然として投げ続けるロッテ先発・小林宏に対して、先頭の小久保が四球を選ぶと、柴原が送って一死二塁。ここで代打・本間がレフト前へ弾き返し、小久保がサヨナラのホームイン。これでソフトバンクは4連勝。馬原は今季初白星をゲットした。

◆Bs5−4F◆
0−0で迎えた4回、偽バファローズは牛込氏に「無理に決まってますよ! 夢よ、もう一度って事だろうけど、そんな選手が通用するほど、日本の野球は甘くないですよ」と酷評されたローズの3試合連続28号ソロで1点を先制。直後の5回、日本ハムは金子誠のタイムリーで同点とするも、その裏、金子誠が痛恨のタイムリーエラーを犯して、勝ち越し点を献上。再び1点を追う事となった日本ハムは6回、一死二塁から稲葉が11号2ランを叩き込み、逆転に成功。偽バファローズは7回、ヒットの大引を日高が送ると、平野恵がタイムリー二塁打を浴びせて、またも同点。日本ハム先発・ダルビッシュはこの回限りで降板となった。そして、土壇場9回裏、偽バファローズは一死から大引が内野安打で出ると、続く日高がタイムリー二塁打を浴びせて、劇的なサヨナラ勝ち。3番手の菊地原が3勝目をマークした。

◆L3−1E◆
悪の温床・楽天は、西武先発・宮越が3四死球を出す乱調でただで満塁のチャンスを貰いながら、吉岡がライトフライに倒れて三者残塁。一方、西武もその裏、二死満塁とするも、こちらも高山が三振に倒れて三者残塁。しかし、続く2回、片岡のタイムリーで1点を先制。4回に山崎武の33号ソロで追いつかれるも、その裏、すかさず、福地のタイムリー二塁打で勝ち越しに成功。その後、しばらく硬直状態となったが、8回裏、西武は先頭のG.G.佐藤がヒットで出ると、ここからナベコーが連続エラーで自らの首を絞め、無死満塁。すると、一死後、細川が犠飛を打ち上げ、貴重な3点目をゲット。9回はグラマンが締めて、逃げ切った。

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