映画

November 10, 2010 23:00

ソウ ザ・ファイナル 3D 世界で最も成功したホラー映画としてギネスに申請された「SAW」シリーズが3Dとなって、いよいよ完結。どマイナーな低予算映画だった第1作目から、きっちり全作劇場で見続けてきた訳だが、当時はよもやこんなメジャータイトルになるとは思わなんだなぁ…。「SAW」と言うと、過去作未見者置いてけぼり作品。今回も「6」の時と同様、これまでの復習として本編前に「ソウ集編」が流れた訳だが、これまた「6」の時と同様、過去作未見であっても、とりあえず、「ソウ集編」を見ておけば、今作は何とかなる的な代物では全然ないので、未見者はちゃんと予習をしておく様に!
 今作、まず最初に言いたいのは、「3D分の割り増し料金返せ!」と…。流行りだからと、安易に3D化に走る傾向は何とかして欲しいね。仮に、2D版と同時上映にした場合、たとえ割り増し料金を払ってでも、あえて3D版を見たいと言う人の方が大半…なんて事になる程、3D版が望まれているとは思えないのだがなぁ。あえて3Dで作る以上、それなりの甲斐がある様に作って貰いたいものだが、少なくとも、今作においては3Dとする必要性は全く感じられなかった。そもそも、ただでさえ、あまり画面を凝視したくないシーンの多い作品なのだから、しっかり見てナンボの3Dなんかにしないで欲しいものだ。まぁ、3D化に関しては、どうせこういう感想になるだろうな…とは思っていたので、見る前から諦めていたのだが、肝心の内容の方はと言うと、面白いか否かで言えば、それなりに面白かったが、「ファイナル」としては、かなり不満が残ると言った所だろうか。過去作とのリンクが不足がちで、集大成感が乏しく、ジョンの陰が薄過ぎた上、これでジクソウのゲームは全て終了…と言った印象が全く残らなかったからである。あと、計画の障害となる警官はともかくとして、全く罪なき人物がゲームに巻き込まれて無惨な死を遂げたり、ラスボスが最前列にいないとか、ジグソウの美学が欠如していたのにも不満が残った。
 以下、ネタバレありなので、これから見る人は注意。

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November 08, 2010 23:10

─────目覚めたら箱の中。脱出不可能。そのとき、あなたを救うのは、誰だ?

リミット予告編を見た段階で凄く気になった作品。今や、すっかり一ジャンルとしての地位を築いたワンシチュエーションスリラーだが、これは恐らく史上最も狭い空間で表現された映画であろう。イラクで働くアメリカ人のトラック運転手である主人公・ポールが閉じこめられた棺の中で目覚める所から始まり、外部のシーンも回想シーンも一切出て来ないまま、最後まで棺の中だけで完結してしまうのである。ポール以外の登場人物の顔は、You Tubeの映像で1〜2分程映し出されるもう一人の被害者だけで、あとは携帯電話を通した声のみの為、電話相手の風貌も表情も全く分からず、善意も悪意も真偽の程も想像する事しか出来ない。劇中時間と上映時間がイコールと言うリアルタイム作品だ。
 そういう特性上、これは暗所恐怖症,閉所恐怖症の人にはとても勧められない。また、他人が激しく呼吸しているのをずっと聞かされていると 、それに釣られて自分の呼吸が正常に出来なくなってくる様な人にもかなりしんどい作品である。私はこれに該当してしまったので、開始数分の段階で死にそうな気分になった。ただでさえ、狭い空間で息苦しい中、ポールは不安障害を抱えているもので、冒頭、画面が真っ黒のまま、大音量で激しい呼吸音を延々聞かされ続けるのだ。あの調子で90分続いたら、果たして、最後まで席に着いて見ていられたかどうか、あまり自信がない。やがて、ポールは薬を服用し、落ち着いてくるので、やや呼吸は収まるものの、息苦しい事に変わりはないので、最後までそれなりに息が荒い状態で、終始、自分の呼吸を整えながら見なくてはならないと言う意味で、これ程、見ている最中に疲弊した作品は未だかつてなかったと言っていい。同室で床に就いて、先に寝息立てられてしまったら、落ち着いて息が出来ないレベルの人でも、それなりの覚悟を持って見て欲しい。
 恐らく、家でDVDで見る分には、ゆったりした空間で明るさ、音量も調節出来、途中で再生停止も出来ると言う意味で、その辺の不安要素は解消されると思うのだが、やはり、この作品を真に堪能するには、劇場がベストではなかろうか。こういうタイプの作品は自分だったら、どうするか…と考えながら見る事が多いと思うのだが、あの圧迫感,閉塞感,不安感と言った主人公の体験を自分にフィードバックするには、暗く閉鎖的な空間で途中で抜け出せない劇場は正に、最適の空間なのである。これ程、主人公の体験を心身共に実感出来る作品もなかなかないのではないか。と言う事で、体調を崩さない自信のある人には、なるべくDVD鑑賞よりは、劇場で鑑賞する事をお勧めしたい

 以下、思いっきりネタバレありなので、これから見る人は注意。

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October 04, 2010 23:11

君に届け

アニメ版の方を先に見て気に入った作品。漫画の実写化には、あまり信頼感を抱いていないので見ようか否か、かなり迷った末、映画の日に鑑賞する事に…。 まぁ、多部未華子主演じゃなかったら、テレビ放映待ちだったかなぁと言う所だったのだが、 結論から言ってしまうと、見に行って良かった!に尽きる内容だった。

ストーリーは基本的には原作準拠で、ほぼアニメでやった辺りまで。多少の設定変更(特に終盤)はあったけれど 、原作の雰囲気を壊しておらず、むしろ、こっちの方がいいかもしれない… と言う演出もあったりするし、脇役陣が丁寧に描かれている辺りにも好感が持てたし、時間に制約がある以上、端折られたエピソードが幾つもあるのは当然仕方のない事であって、2時間強でここまで綺麗にまとめたのは上出来だと思う。風早の告白シーンがちょっと唐突な印象だったのと、胡桃沢の名前バレがなかったのが残念かな(胡桃沢は比較的、描写不足な役どころだったしね)。 いかんせん、爽子と風早はアニメでCVを務めた能登麻美子と浪川大輔の印象が思いっきり擦り込まれている所為で多部未華子と三浦春馬には、多少のギャップを感じてしまったのだが、他の面々については、アニメ鑑賞後でも殆ど違和感を覚えないナイスキャスティングだった様に思う(爽子の父・喜多夫役の勝沼政信なんかは元のイメージとは全然違うのだが、全く気にならなかった)。アニメとのギャップを感じたとは言っても、多部未華子と三浦春馬は申し分なく好演で満足。特に、爽子は最初に感じたギャップなど見ているうちに殆ど気にならなくなった。以前にも何度か触れている様に、私は多部未華子ファンな訳だが、爽子役が決まった当初、正直、ここまでの期待は抱いていなかったのだなぁ。しかし、結果としては、個人的には堀田イト(「鹿男あをによし」)に次ぐ当たり役かも…と思った次第…。これはもう多部未華子ファンは四の五の言わずに見ろ!と言いたくなる多部未華子堪能ムービーなのである。爽子と言えば、デフォルトで三白眼キャラ。多部未華子版は要所要所で無理矢理、三白眼演技をする訳だが、これが文字通り「貞子」が降臨していて怖い(笑)。デフォルトで三白眼なのではなく、特定の心境時になってしまう表情の一端と言う感じなのが、実写でやる分にはリアルで良いかもしれない。それにしても、多部未華子版爽子は重たくない髪型にするだけで普通に可愛くなってしまうもんだから、原作以上に「普段からその髪型を何とかすればいいのに…」とツッコミたくなってしまうやね。桜の下であんな笑顔見ちまったら、そりゃ、風早も惚れるがな!

ともあれ、原作ファン,多部未華子ファン的には恐らく満足出来ると思われる出来なので、該当する人は一見の価値あり。ただし、原作をいじられるのが許せない人には微妙かな…。端折られたシーンを鑑みて、自力で登場人物の機微を補填出来ると言う意味で原作ファンの方がより理解しやすい筈なのだけど、まぁ、それは本来の見方とは違うので…。そもそも、あそこまでのエピソードをたった2時間強で全て忠実にこなすと言うのは無理に決まってる訳で、その辺りに理解を持てないと、どうしても釈然としない部分は出てくるでせう。となれば、映画よりは遙かにじっくり描く事の出来るであろうTVドラマ化に期待せよ!と言うしかないだろう。原作未見の人は、いわゆる少女漫画的照れ臭さ,甘酸っぱさに悶えそうになるけれど、好意的に受け入れる事は出来る…くらいに耐性があるなら、オススメしたい一作。その上で原作なりアニメなりを見てみると、より深い発見があるのではないかと…。こんなヤツら、今時、絶滅危惧種だよ…とか、こんな純愛ありえない…とか、リアリティばかり追求して冷めた目で見てしまう人は止めた方がいいですな(^^;)。

劇場版公式サイト
アニメ版公式サイト

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February 02, 2009 22:56

シャッフル1【あらすじ】
愛する娘達と親子4人で幸せに暮らすリンダのもとに、ある日、夫・事務が自動車事故で死亡したと言う知らせが届く。ところが、その翌朝、死んだはずのジムが何事も無かったかのように目の前に現れ、唖然とする。しかし、その翌日には、ジムの葬儀の為に、喪服に身を包んだ大勢の人々が集まっていた。さらに、その日以来、全く身に覚えの無い”不可解な出来事”が次々と起こり始めるが、誰もまともに取り合ってくれない。”何かが絶対におかしい!”───そう思ったリンダは、カレンダーと照らし合わせながら、不可解な出来事を順番に並べてみると、曜日がバラバラに”シャッフル”された1週間がやってきているという”驚愕の事実”に気付く。やがて、ジムの死んだ日であり、全てが狂い始めるきっかけとなった、運命の”水曜日”がやってくる…。

 さして映画通な訳でもない私には、サンドラ・ブロックと言えば、未だに「スピード」の人…な認識しか持たず、今の彼女のネーム・バリューが日本でどれ程のものなのか、よく分からないのだが、上映前から妙にマイナーな空気が漂っていた「シャッフル」。実際、上映館も少ない上、上映回数まで少ないし、向こうでは2年近く前に上映された作品が今頃になって日本上陸と言うタイミングも微妙。とは言え、ネタ的にかなり気になっていた作品だったし、周囲の空気にやや不安感を覚えつつも、映画の日なら失敗してもいいかな…と行ってみた次第だ。

 作品の性質上、いつ何が起きたかに関して、些細な要素も見逃せないのではないか?と言う緊張感を強いられたのだが、見落として困る様な細かな伏線はなく、案外、気楽に見ていても大丈夫だったのかも…。割とシンプルなスリラーだったと言う印象だ。こういうタイプの作品だと、少ないヒントを辿りながら運命改変の為に奔走したヒロインの苦労が報われてハッピーエンドか、運命はどうやっても変わらないのだと言うバッドエンドのいずれかが予想されるのだが…(以下ネタバレあり)

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December 03, 2006 04:56

 前編に続いて鑑賞してきた。前編はさほどの期待を抱いていなかったので、いい意味で予想を裏切ってくれたかな…と言う感じだったが、今回は前編以上に予想を上回る出来だった。原作のヨツバ編と第2部を上手い事、ミックスするなど、あの時間枠でよくまとめたと思うし、最後のサプライズもいい感じで、スーパー仕事人・ジェバンニが一晩でやってくれた神の所業による釈然としない原作よりも納得のいく決着の仕方であり、これはむしろ、既に原作を読破している人の方が感銘を受けるラストだったかもしれない。しかし…、しかしである。本筋とは別の所で私には大いに不満を感じ、絶対に許せない部分があったのだ。以降、各キャラにスポットを当てつつ、語ってみよう。

以下、ネタバレありなので注意!

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July 10, 2006 19:55

 昨日、テレ朝で「ディープ・ブルー」をやっていた。そんなに格の高い作品でもないと思うのだが、何故か、TV放映回数がやけに多い気がする辺り、結構、好評なのだろうか? 初めて見た時はもう色々な意味で凄かったが、これは何回見ても飽きないねぇ。一言で言ってしまえば、人工的に知能を高くしてしまった(投薬による副作用で脳が大きくなった)3匹のサメから逃げる映画。こういう作品は誰が生き残るか…と言うのが楽しみの一つなのだが、その点では最後まで予想を裏切る展開なのだ。特に、ヒロインが最後の最後で無惨に食われる辺りが凄い。囲いの金網を破って逃げようとしているサメを誘き寄せる為、自ら血を流して囮になり、ピンチに陥る訳だが、普通の流れなら、ここは間一髪の所で助け出されて生き残るだろうに、そんなセオリーは完全無視で実に呆気なく食われるのだ。感動!(笑)。ただし、このヒロイン、エゴ丸出しの好感度ゼロ女なので、大半の視聴者は「ざまぁないな」と大喜びしたであろう事は想像に難くない。どう考えても、あの話はヒロインのエゴで弄ばれたサメよりも、ヒロインの方がヒール役だろう。しかも、サメは人類への復讐の為に大暴れしていたのではなく、単に、海で自由になるべく、施設を脱出したかっただけの事となれば、尚更だ。実際、劇中でも、食われた人達はみんな悲しんで貰えたり、ショックを受けて貰えたりしたのに、こいつだけは全く悲しんで貰えなかった。まぁ、そんな事を気にしている余裕のない展開だったのも確かだが、生き残り組はこいつが土壇場で食われた事など完全に忘却の彼方であるかの様に、ラストで爽快に盛り上がっていたくらいだし、この手の映画でこれ程、無体な扱いを受けたヒロインはなかなかいないだろう。人命より研究の成果を重視して、迷惑をかけまくっていた中、最後にようやく改心したかの様な行動を見せた訳だが、その程度では贖罪にはならなかったらしい。一方、個人的に、登場時から生き残ってくれ〜と応援していたコックが絶体絶命の大ピンチに何度も見舞われながら、運と機転と執念で切り抜けて、見事に生還を果たしてくれた事も大満足。最後に生き残るのが、ヒロインを差し置いて、この組み合わせだなんて、何てひねくれた話なんだ!と、妙にハイになるラストである。
 また、その食われ方,食われたタイミング,食われた時期と全てにおいて意表をつかれたのが、全出演者中、唯一の大物俳優であるサミュエル・L・ジャクソン。ただし、このシーン、劇場公開時のCMで流されていたらしく、こんな最も衝撃的なシーンをネタ晴らししてしまうなんてあんまりだ!と言う非難が殺到したと聞いている。他の出演者とは明らかに格が違うサミュエル・L・ジャクソンだけに、仮に、食われるにしても、終盤だろうと思いきや、序盤で早々と退場してしまうのだ。いくら文章で書いた所でこのシーンの衝撃はきっと伝わらないと思うし、これ以上のネタ晴らしは勿体ないので、あえて詳細は書かないでおこう。とにもかくにもこのシーンの初見時はあまりの無慈悲ぶりに感動すら覚えてしまった。もう何回か見てるので、流石に衝撃度は落ちたものの、この辺でそろそろ来るぞ、来るぞ、来た〜っ!と、毎回大喜びしてしまうシーンであり、このシーンだけでもこの映画を見る価値はあると思う(だから、そのシーンを見せてしまったCMとやらは、確かにとんでもない大チョンボ)。あと、この映画はDVDの副音声が凄いらしい。これは話に聞いただけで、私は見た事がないのだが、本編を見ながら、監督のレニー・ハーリンとサミュエル・L・ジャクソンが延々と喋り通しているらしく、監督は役者もセットも使い捨てる気満々のイカれたコメントを乱発しているとか。基本的に小休止の少ない映画なので、最後まで飽きずに見る事が出来ると思うし、その副音声を堪能する事も含めて、軽い気持ちでレンタルしてみる事をお薦めしたい作品だ。

ディープ・ブルー 特別版

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June 26, 2006 23:00

 基本的に漫画原作の実写映画化に大当たりを期待するのは危険と言う認識があるので、過度には期待せず「DEATH NOTE」(前編)を見に行った。期待が生温かった所為もあり、予想以上にいい出来に感じ、それなりに満足出来た。時間が限られる為、どうしても端折りまくりになる映画化の割には、そういう意味での物足りなさも少なく、うまくまとめていた印象だ。
 一番心配だったのが、夜神月=藤原竜也と言うキャスティングにピンと来なかった所だが、それなりのイメージギャップはあったものの、あくまでこれは藤原版夜神月なのだ…と言った割り切る事により、それなりに好演だったと言う印象で見終える事が出来た。リュークはそのまんま東が生身で演技してくれる事を激しく期待したが(笑)、残念ながら、全面CG。CGの出来映えや、中村獅童の声の演技も悪くなかったが…。いわゆるメインどころのキャストは総じて大きな不満はなかった。特に、ワタリ=おひょいさんとか絶妙だよなぁ。夜神総一郎=鹿賀丈史は流石に、演技は貫禄十分なのだが、ヒゲがないとどうも落ち着かないね。L=松山ケンイチはアイメイクの効果もあって雰囲気ばっちり。ただし、座ってる時の前傾姿勢がチョイ甘かった(^^;)。松山ケンイチは体が固くて、あの姿勢でいるのはキツいんだそうだが、役者なんだから頑張れ。そんな中、不満が大きいのは、やはり、相沢の髪型がアフロでなかった事、模木の個性が全く感じられなかった事、佐波とか言うオリジナル女刑事を出しているくせに伊出を出してくれない事など…。要するに、私は思いっきり脇役でしかない捜査本部の連中が好きらしい…(特に、模木)。松田は出番が少ないながらも、空気の読めなさ加減など松田っぽさは出ていたのだが…。伊出が佐波とやらにすり替わってしまったのは、単に女っ気を出したかっただけなのか? と言っても、こいつ殆ど存在感なかったぞ…。どうせなら伊出でなく、後編でご臨終予定(?)の宇生田とすり替えてくれればいいのに…。レイ=ペンバーがレイ=イワマツなんてゴツい名前になっちまったのも不満と言えば不満か。やってるのがヒビキさんだから、「レイ=ペンバー」なんて名前が全然似合わないのは分からんでもないけどさ。ヒビキさん、尾行が下手過ぎだぜ! 月の恋人として投入されたオリジナルキャラの詩織は存在意義も大きく、「DEATH NOTE」の世界に違和感なく溶け込んでいたので、全く不満はなかった。最後はうまい事退場してくれたしね。あ、そうそう「リンド=L=テイラー」も不満大だったよ。原作では結構、美形だったのに、あんなジジイにされるとは…。「妖精作戦」のラジオドラマで真田が田の中勇演じるジジイにされちまった時以来の衝撃だ…などと、マニアックな話をしてみても、果たして、どれくらいの人が分かってくれるだろう?(いたら、ちょっち嬉しいので手を挙げて下さい(^^;))。
 基本的なストーリーは原作に近いが、詩織と南空ナオミ絡みで大きなアレンジが加えられていた。ここは今作の見所の一つだと思うので、詳しくは触れないでおこう。私はこのアレンジは結構良かったと思っているのだが、南空ナオミファンは微妙な心境かもしれない。原作ではどこかで死んでる筈…と言った感じでフェードアウトしてしまったのに対して、しっかり決着つけて貰った事を喜ぶか、あんなイっちゃった人(最終的に、あそこまでイッちゃった人だった訳ではなかった………………かもしれない可能性は残されたけど)にされてしまったと恨むか…。見ていて、気になって仕方なかったのが、月のデスノートへの書き方の杜撰さ。罫線のあるノートに対して、普通、あんな大雑把な書き方をしまくるか? まして、あの月が…。1行分で収まりそうな人数を書くのに、平気で1ページ使ったりしてる所が妙にイラついて仕方なかったよ。
 Lが○○○を食べながら、月の前に現れたラストは結構、緊張感が漂って良かった。当然ながら、後編を見に来いと言わんばかりの引き。前篇がこの出来ならば、まぁ、普通に見に行くだろうなぁ。そうそう、これから見に行く人はエンドロール終わるまで席を立たない様に!と忠告しておきませう。ところで、後編、「誰も知らない結末」って、「Zガンダム」かよ! 後編早々、Lと月が共に行動するとなると、ヨツバ編やるつもりなのかね。そうすると、海砂の絡め方は結構アレンジが入りそうで気になる所。流石に、第2部の映画化はないだろうから、月の勝利と言う原作第一部のバッドエンドが覆される可能性はそれなりにあるのかも…。とりあえず、次回こそ模木の大活躍を祈る!(無理)。せめて「模木さんは何気に凄いですよ」と言ってくれ!>竜崎

PS.久々にぶん殴りたいくらいうるさい腐女子どもが近辺に座っていた。デスノート&死神の目を持っていたら、上映中にこいつらの名前を書きたくなる衝動に駆られた事だろうなぁ。

「DEATH NOTE」公式サイト

DEATH NOTE (1)
映画「デスノート」オリジナル・サウンドトラック SOUND of DEATH NOTE

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June 22, 2006 21:36

 「エミリー・ローズ」を見た際の予告編で戦慄を覚えた「オーメン」のリメイク版を見てきた。6月6日に見たいのはやまやまだったが、いかんせん平日では無理であったよ(今頃、レビューを書いてるが、実際に見たのは10日)。さて、見終わって、まず思った事だが………

 

最初の予告編が一番怖ぇ〜っ!

 

以下、多少のネタバレありなので注意。

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April 02, 2006 13:42

emilyrose 映画の日が土曜と言う好条件につき、前々から気になっていた「エミリー・ローズ」を見てきた。うぉ〜、怖ぇ〜、凄ぇ怖ぇよ〜

 

………………本編前の「オーメン」の予告編がな!

「オーメン」は私にとって、2大怖い映画の一角だからのぅ。「エミリー・ローズ」の前に「オーメン」の予告編と言うコンビネーションで来るとは、なかなか粋な事をやってくれるぜ、まったく…。それはさておき、公開直前、深夜に流れまくっていたCMが凄ぇ怖かった「エミリー・ローズ」だが、あのCMで予想した程には怖くなかった。「この映画はホラーではない、実話である」と言うキャッチーコピーなのだが、実際には「この映画はホラーではない、法廷サスペンスである」と言った所。エミリーの悪魔憑きのシーンはそんなに多くなく、法廷シーン及び法廷闘争の為の対策を練るシーンが大半なのだ。これについては、事前に承知していたので、別に、そのギャップに落胆したりはしていないのだが、もし、ホラーだと期待して、これから見に行こうと思っている人は拍子抜けしてしまうかもしれないので、ご注意の程。そういう意味ではあのCMは明らかにミスリードを誘っているずるいCMだよなぁ。でも、ホラー好きは引き込めても、法廷サスペンス好きの人は全く気付いてくれないんじゃ…(^^;)。ただ、ホラーではない…と言っても、悪魔憑きのシーンはかなり凄い。「怖い」と言うより、「壮絶」と言う言葉の方がピッタリ来る感じで、あんな調子で2時間もやられたら、見る方が疲労困憊になってしまいそうなので、バランス的にはあれくらいの比率で良かったのかもしれない。とにかく、エミリー役のジェニファー・カーペンターの熱演と言うか怪演が凄過ぎる。顔が怖い! 姿勢が怖い! 叫び声が怖い! その女優としての恐るべき実力は窺えたものの、今後、まっとうな役が来るのか心配になってしまうくらい凄かった(^^;)。これだけでも一見の価値はある映画だと思う。果たして、エミリーは「悪魔憑き」だったのか、「欠伸発作&精神障害」だったのかと言う点で争われる法廷シーンも良かったので、総体的に満足出来る作品になった。最初は出世目当てで引き受けたエリン弁護士の徐々に変化していく心の様なども、上手く描かれていた様に思う。ただ「その裁判は悪魔の存在を初めて認めた」って言うのは違うんじゃないの? 陪審員が認めたのはムーア神父がエミリーを救う為に真摯に向き合っていたと言う事実に過ぎない(と言っても、そこしか明確な要素が存在しないと言う所が凄く重要なのだが)。悪魔がいるのかいないのかは、劇中だけでなく、鑑賞する側の主観に委ねられたと言う作りになっている訳だが、悪魔憑きのシーンって、全てエミリー陣営による回想で構成されてるから、鑑賞している立場からすると、どうしても「悪魔は実在するだろ!」と思ってしまうんだけどねぇ(^^;)。それに、カートライトがあのタイミングでああなっちゃった事とか、偶然と言うにはピンポイント過ぎるし…。でも、最後の二択でエミリーが選んだ道なら、もう少し生き長らえそうなものなのに、結局、翌日に死んじゃってる辺り、神は妄想か?と思えない事もない…。とりあえず、この映画を見ると、しばらくの間、夜中3時に目覚める事に対して恐怖感を覚えそう。普通に床についた場合、まず、こんな時間には目は覚めないんだが、うたた寝してしまった時って、結構、このくらいの時間に目が覚めたりするんだよなぁ。怖ぇ〜。

「エミリー・ローズ」公式サイト

エミリー・ローズ デラックス・コレクターズ・エディション

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February 05, 2006 22:07

 映画監督になりたいと上京してきたウッチャンの悲願の初監督作品。役者・内村光良にベタ惚れの上、しかも、野球映画とあれば、もう見るしかないってモンだ。公開初日に行く予定だったが、今日までずれ込んでしまった。渋谷での舞台挨拶の回は電話が一向に繋がらないまま、早々とチケット完売で確保失敗。舞台挨拶が見られないなら、わざわざ渋谷まで遠征するより、近場の新高島の方が楽だと言う事で、「フライトプラン」とのはしご計画を立てた訳だが、何と上映2時間半前の段階で満席。次の回は21時過ぎでこれを見ると連れが当日中に帰宅出来ないと言うので、後日延期を余儀なくされてしまった。そもそも、1日に2回上映って少な過ぎるんだよ!>109シネマズMM。その上、関東で5館でしか上映してないから(1/28現在)、客が集中しちゃうんだろうねぇ。あんなにプロモーションしまくってるのに、何でそんな、どマイナー作品扱いなのさ。そんな事があったもんだから、今回は渋谷で9時頃からチケット確保に行ってしまったよ。さて、前置きはここまでにして、この辺であらすじを紹介。

 かつて甲州最強と言われた草野球チーム「富士沢ピーナッツ」だったが、主力が次々と離れ、今や9人揃える事すら一苦労と言う凋落ぶり。そんな中、10年前、一人トリプルプレーを完成させ、優勝に導いた”伝説のサード”秋吉が帰ってきた。10年前の優勝を取り上げたエッセイで高い評価を得て以来、スポーツライターとしての活躍する秋吉の号令で徐々にメンバーが集まり出す。一方、商店街の会長も務める草野監督は東和ニュータウンから都市再開発の圧力をかけられていた。その計画が実行されると、住民の立ち退きだけでなく、思い出深い野球場までが取り壊されてしまう。札束攻勢の前に再開発賛成派も増えていき、追い詰められた草野は社会人野球最強と言われる「東和ニュータウンズ」相手の草野球で賭け試合を提案。勝ったら再開発は中止,負けたら全面協力…。果たして、富士沢商店街の運命は!?(公式サイトはこちら

 役者本人のイメージを大事にした適材適所のキャスティング。芝居は素人のお笑い芸人ばかり集めた仲良し企画映画などと思うなかれ…。「内P」ファンは勿論の事、野球ファンなら十分に楽しめる作品だと断言しよう。そして、両方共好きな私の様な人なら、もう言う事なしだろう。笑いあり涙あり感動あり。大筋は結構、ベタなので、新鮮味はないかもしれないけれど、主要キャラにそれぞれのドラマがあり、行き過ぎたご都合主義の展開もなし(社会人野球最強チームと互角なのはご都合主義…と思うかもしれないが、阪神がたけし軍団に負けた事でも分かる様に、軟式では往々にして実力差が縮まる事はあるのだ)。何より野球シーンが十分見応えあると言う点で野球映画として高く評価したい。スタントマンによる吹き替えもCGも全くなし。相手チームは全員野球経験者と言う徹底ぶりだ。「ピーナッツ」は最初、チャールズ・M・シュルツの「ピーナッツ」(スヌーピーの漫画と言った方が分かりやすいだろうか?)からの引用なのかなぁと思ったのだが(あの作品も結構、野球ネタが多いしね)、単に、元々予定していた舞台が千葉だったからだそうで…。ユニフォームが思いっきり「がんばれ!ベアーズ」がモデルなのも、同作品のファンでもある私は嬉しかった。ウッチャンが初めて映画館で2回続けて観た映画なんだそうで…。「うちのテイタム・オニールになってくれ」なんて台詞にはニヤリとさせられるのだけど、20歳の女の子がテイタム・オニールとか言われても、果たして、理解出来るのだろうか?(^^;)。この辺で(主に芸人キャストの)登場人物語りをしてみるの事。

これ以降は後日談の事など、ネタバレ満載なので注意。そう、エンディングのスタッフロールではスタッフロールを悠長に見ていられない後日談が流れるのだ。なので、間違っても本編が終わったからと、すぐに席を立ったりしない様に!

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January 30, 2006 00:19

 公開初日から「フライトプラン」を見てきた。ジョディ=フォスター主演作品を劇場で見るのは「コンタクト」「パニックルーム」に続いて3回目。やたら映画見まくってる訳でもない私だが、どうやら結構、ジョディファンらしい。以前、友人から、「ジョディファンだろ」と「ハンニバル」に誘われたのだが、「その理由で誘っといて、ジュリアン・ムーアやんけ!」とツッコませて貰った事も…。まぁ、結局「ハンニバル」は見たんだけど…。

さて、大筋について。航空機設計士のカイル(ジョディ)は夫を6日前に転落死で失い、悲しみを抱えた儘、6歳の娘・ジュリアと共にベルリンからニューヨーク行きの航空機(カイルも設計に関わった最新鋭機種)に乗り込んだ。離陸後、3時間程、眠り込んでしまったカイルは目を覚ますと、ジュリアの姿がなくなっている。機長に頼み、客室全体をくまなく探して貰うが一向に見つからない。自ら設計に携わった事で構造を熟知するカイルは貨物室など、探していない箇所の探索を要求するも、乗客全員の安全を守りたい機長はこれを突っぱねる。誘拐かもしれないと乗客を疑ったり、執拗に食い下がるカイルだったが、搭乗記録にはなく、乗客人数も合っており、ジュリアの分の搭乗券も荷物もない。ジュリアを見たと覚えている乗務員もいない。ジュリアが乗り込んだ証が存在しないのだ。 そこへ更に追い打ちをかける様に、夫の遺体を処理した病院から、娘も夫と同じくして亡くなったと言う情報が…。夫と娘を失った事で精神的に不安定になり、妄想に駆られていると見られてしまうカイル。果たして、ジュリアは本当に一緒に乗り込んだのか? 自分自身、妄想なのかもしれないと思わされかけたカイルだったが、ジュリアは確かにいたのだと言う証拠を発見する。意を決したカイルは乗務員の制止を振り切り、乗客の安全すら厭わず、必死の探索を始める。約1万メートル上空の密室で425人の乗客+乗務員全てが容疑者。果たして、ジュリアはどこにいるのか? 一体、犯人は誰なのか?

以降、ネタバレありなので注意。

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January 23, 2006 21:19

 昨日、「恋人はスナイパー 劇場版」がテレビでやっていた。チェン繋がりで、上映間近の「ピーナッツ」の宣伝も兼ねるのか思ったら、「サイレン」ばかり…。えっ、阿部寛繋がり? 結構、重要な所がカットされまくりだったなぁ。女スナイパーが知らん間にやられてたり、初見の人は訳分からんぞ…。劇場で見に行ったクチなので、新鮮味はないのだが、やっぱり、このシリーズ、好きなんだなぁと改めて思った。とは言え、3部作の中では、劇場版の満足度が一番低かったりはするのだが…。どうしても、無理矢理、完結に持っていった感が否めないので…。完結した割には、コー・村木はピンピンしてるし…。それにコー・村木的にホイさんがああいう末路を辿ってしまう事は看過出来ない気がしてならないのだが…。あと、きなこの殺しはどう見ても正当防衛なのに、そういう解釈が誰からも出てこないのが不思議。最前線で刑事やってる以上、犯人を射殺する可能性は今後もつきまとうし、それをホイさんが背負って、しかも自ら警官隊に乱射される様にし向けるのは、イマイチ釈然としないのだ。格闘メインだった過去2作から、今回は狙撃戦が実現したのは良いのだが、コー・村木の援護の後、背後から不意打ちみたいな感じで撃ってるので、ホイさんが神宮児にスナイパーとして勝った感がゼロなのも不満。神宮児をも圧倒的に上回る技術を持ちながら、何らかのハンデ(きなこが足手纏いになるとか)を背負って苦戦するが、最終的にはスナイパーとしての格の違いを見せつける…みたいな感じにして欲しかったのだが…。
 色々、不満はあるものの、総じて言えば、満足度の高い作品なのは間違いない。チェンの演技と水野美紀のアクションだけでも、お腹一杯なのだが、これが遺作となったいかりや長介も、とにかく渋くてカッコ良かったり、竹中直人はひたすらおいしかったり、脇を固めるベテランがいい味を出している。それにしても、水野美紀の蹴りは相変わらず、美しいねぇ。「千里眼」以来、「アクションスター・水野美紀」(女優・水野美紀にあらず)に魅了されてやまないのだが、今回もキレのある動きは健在。チェンもかなり頑張ってアクションしているのだが、何せ水野美紀が凄過ぎるんで、どうしても霞んでしまうわな。これだけ動けて、演技も出来るのに、こういう仕事が全然来ないなんて、まったくもって宝の持ち腐れである(本人がどれくらいやりたがってるかは分からないけど)。日本のドラマだと女性にアクションなんて求められてない気もするので(「ごくせん」の仲間由紀恵程度の代物でいいのか?)、仕方ないのだろうか。こうなったら、ハリウッドとかで使ってくれないかなぁ…などと、思ってしまうのだが…。
 ああ、買いそびれていた劇場版のDVD、何だか欲しくなってきたよ。いい機会だから、そろそろ買ってしまおうか…。「ピーナッツ」も楽しみだなぁ。

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October 29, 2005 21:14

 多くの映画ファンに衝撃を与えた前作から約1年を経て、本日から公開となった「SAW2」を見てきた。

〜あらすじ〜
情報屋・マイケルが連続殺人犯・ジグソウとゲームに敗れて、無惨な死を遂げる。日頃、マイケルから情報を得ていたエリック刑事は現場検証に赴き、ジグソウからの挑戦的なメッセージを目撃。ジグソウから与えられたヒントを元にアジトを掴んだエリックはSWATらと共に乗り込むが、そこで見たものはジグソウ本人と数台のモニター。モニターに出口のない館に閉じこめられた8人の男女が映っており、その中にはエリックの息子・ダニエルの姿もあった。遅効性の神経ガスを嗅がされた8人はあと2時間以内に解毒剤を見つけて、注射しないと命はない。ジグソウと8人、そして、エリックによる死のゲームが始まった。各人に用意されたゲームで一人、また一人と命を落としていく。果たして、彼らは生き延びる事は出来るのか。8人の共通点とは何なのか。自ら姿を現して、ゲームを仕掛けたジグソウの狙いとは一体!?

 ネタが命の作品なので、あまりネタバレしまくる訳にもいかないので、断片的に隠しつつ、感想をば…。どうしても前作が比較対象になるのだが、緊張感,衝撃度はシリーズ初見と言う事もあって、やはり、前作の方が上だった様に思う。死との二択を迫る究極の選択があまりなかったり、8人もいる為、一人一人の死がどうしても軽い扱いになってしまうので、たった2人だけだった前作のギリギリの緊張感に及ばなかった。同じ閉鎖的空間であるとは言え、殆ど身動き出来ない部屋だった前作に対して、かなりウロウロと歩き回れる空間になってしまった事も緊張感が薄れた要因の一つか…。逆に、人数が多いと、誰が生き残るのかと言うのを予想するのが面白い。また、各人に用意されたそれぞれのゲームでどんなアイデアを見せてくれるのか…と楽しみにしていたのだが、途中、ご乱心召される人がいる所為で(こいつが色々と台無しにしてくれた!)展開が大荒れしてしまう為、人数分のゲームをじっくり堪能出来なかったのが残念。放置されちゃった謎もあるし…。あと、初っぱなのヒントがとてつもなく簡単。前作も冒頭の部分で何とかしていれば…と言う話だったが、あの状況で気付けって方が無理だろ!と言う代物だったのに対して、今回は8人もいて、あの段階で誰も勘付かないのかよ!と釈然としないものがあった。ラスト10分くらいは色々な意味で衝撃的。まず、生き残っていた連中が逃げ込んだ場所が何と! 前作のゴードンを彷彿とさせる狂気に満ちた行動をするヤツが出るわ、お約束とも言える最後の大どんでん返しも! ジグソウが警官隊の前に悪びれずに素顔を晒し、蕩々と語り続ける事には少々抵抗を覚えたのだが、終わってみれば、逮捕は勿論の事、射殺される危険を犯してまで表に出てきた真意はああいう事だったとは…。あのラストだと、もしかしたら、「3」もあるのかな…。「ジクソウは常に最前列にいる」と言うのが、今回も最重要ポイント。これを踏まえてみると、だんだん違和感を覚えてくる筈。実は、本当に閉じこめられた人間の人数は………。勘のいい人には早い段階でオチの1つが読めてしまうかも…と思わないでもない。このキャッチコピーって、第1作では衝撃的効果があったけど、続編作る度に諸刃の剣になりそうだなぁ。何だかんだ言いながらも、なかなか面白く堪能出来たのは確か。前作は越えてないなぁとは思うものの、安易に続編作るとやっぱりダメだね…と落胆する事もなかった(でも、パンフレットは前作の方が遙かに面白かったなぁ)。とりあえず、この作品を見に行く人は、極力、前作を見てからにした方がいいと勧めておこう。見てないと、あのラスト間際の高揚感は得られないのではなかろうか…。

PS.アマンダを見ていたら、「バトルロワイヤル」の川田を思い出してしまった。設定と言い、役回りと言い、かなり近い気がするのは私だけでせうか?

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October 02, 2005 22:10

 緊急事態により、鑑賞を取りやめざるを得ない状況に追い込まれた際、非常に親切な対応をしてくれた上、無駄払いになる筈だったチケットを快く引き替えてくれたワーナーマイカル様(感謝!)の無料鑑賞券の最終期限日が来てしまい、何かしら見ないと勿体ないと言う事で「頭文字D the movie」を見てきた。アニメは3rdまでは見たものの、原作はたまに立ち読みするくらいと言うライトなファンではあるが、他の映画鑑賞時の予告編で見たバトルシーンに大いに期待した。思いっきり日本が舞台で、キャラ設定も日本人なのに、何故か広東語を喋ると言う不可思議な状況には違和感を覚える事間違いなし…と思っていたので、見たのは日本語吹替版の方…。鈴木杏も広東語で演技してるのかと思えば、しっかり日本語喋ってるっぽい。それに対して、更に自分で吹き替えてるのか? 字幕版ではどうなってたんだろう? もしかして、鈴木杏の台詞だけ広東語で吹き替えられたりするんだろうか?
 で、感想。バトルシーン、凄ぇ〜っ! 漫画やアニメじゃ出来て当たり前のシーンも実写で見せられると感動もひとしおだ。これで本当にCG合成ゼロ…とは、にわかに信じられないのだが、その辺、疑ってると野暮な話になりそうなので割愛…。道路完全封鎖でどれくらい時間かけて撮ったのか気になるねぇ。一発OKな訳はないだろうし、何度もリテイクしているのは必至。メーキングとか、かなり見てみたい。勿論、「溝落とし」も再現。アニメではおおっと思ったが、実写版は何だか淡々とやってのけた感じ。車に乗らない人なので、よく分からないのだが、あのテクニックは実際の所、どれくらい凄いものなんだろう? 何はともあれ凄いぜ、高橋レーシング! もし、続編を作るなら、今度は是非とも、いろは坂の空飛ぶショートカットを再現して欲しいものだ。大満足のバトルシーンだが、不満があると言えば、ユーロビートがBGMで流れない事。「頭文字D」と言えば、ユーロビートやろが! アニメで思いっきり刷り込まれているので、これがないと、どうしても物足りなくていかん…。ただし、EDテーマは、結構、「頭文字D」っぽくて良し!
 話の方は原作の最初から須藤京一戦までをアレンジしながら、約2時間に凝縮すると言う無茶な内容。キャラの話になると、多分、女性ファンは不満たらたらなんだろうなぁ。啓介の存在が抹殺されてるし…。個人的には池谷先輩が出てこないのがショック…。エンドロール見ると、「池谷」とか言う字が見えた様な気もするのだが、もしかして、ガソリンスタンドのモブ同然の店員の一人とか? 涼介はやけにフレンドリー。かなりいい人で好感は持てるのだが、涼介のミステリアスなイメージや、カリスマ性が少々欠けている気がする。無精髭になってしまった中里も妙にフレンドリー。冒頭から涼介と対等に親友みたいな調子で話しているのは、やっぱり違和感が…。清次ばかりか、京一までがチンケなゲス野郎になってしまって、非常に可哀想。エンジンブローで拓海が自滅した後の原作の大人なやり取りは見る影もない。設定が大違いなのが樹。ガソリンスタンド店長・祐一のドラ息子で池谷がいない所為かスピードスターズのリーダー。親のスネかじりまくり。拓海の運転でゲロ吐きまくり。翌朝になっても、延々と吐いている。とても高校生には見えない。声は山口勝平。アニメ比5倍増くらい鬱陶しい。鬱陶しい時のサモ・ハン・キンポー的鬱陶しさ。ガソリンスタンドの女性店員とあっさりくっついた(?)のも納得いかん…とまぁ、結構、ストレスの溜まるキャラだった。チャップマン・トゥが悪いのか、山口勝平が悪いのか、はたまたこの二人の食い合わせが悪いのか…。拓海は結構、批判の声も聞こえるが、私はそんなに不満はなし。文太は微妙だねぇ。これはこれで味があって悪くはないのだが、ちょっと癖が強過ぎるかも…。底が見えないと言うより、奇人的と言うか…。あと、飲んだくれ過ぎ。諸悪の根元・なつきは存在意義が限りなくゼロに近い。鈴木杏には罪はないのだが、茂木なつきがいらない。中里とバトルするに当たって、デートの為に車を借りたいと言う動機が必要だったくらい。今作はこいつの所為で、この上なく後味の悪いエンディングになってしまった。拓海が涼介のチームに入る事を決意したのも、まるでやけっぱちの選択に見えてしまう。なつきが出ないと、まるで華のない女っ気ゼロ(ガソリンスタンドの店員がいるにはいるが)の作品になってしまうとは言え、いっその事、こいつの存在を完全に排除した作りにした方がすっきりした話になった気がしてならない。今作限りのつもりなら、尚更だろう…と言う事で、続編を作る意思はあると見た。まぁ、この映画はキャラやストーリーではなく、バトルを堪能する映画なので、他の要素は二の次である。とにかく、バトルシーンは一見の価値あり。目と耳でその迫力を十二分に味わいたいなら、DVDなどではなく、劇場に足を運んで見る事をお勧めする一作だ。

頭文字[イニシャル]D THE MOVIE O.S.T + DVD(仮)

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July 03, 2005 21:04

 凄ぇ楽しみだったから…と言う訳でもなく、単に、一緒に見る事になっていた相方とのスケジュールの兼ね合いにより、実に久しぶりに公開初日に映画を堪能してきた。その名も「逆境ナイン」。今回の映画化に当たり、事前の情報収集をした際、最大級にダメージを受けたのは初期メンバーで最後まで戦ってしまう事だった。これはもう、尺の都合上、如何ともしがたいのだと重々に承知しているのだが、亀谷万念(と長嶋茂)が出ないと言うのは、かなりショックだった。まぁ、こいつら出したら出したで、王さんと茂雄のそっくりさん俳優を探してくるのは至難の業だろうが…。「おまえはいわゆるひとつの王貞治ファンだった筈だ」とか「おれは王さんの精神を!!生きざまを狙う事に決めたのだッ」とか凄ぇ見たかったよ…。この亀谷が出ない事により、原作では112対3だったものが、112対0で9回を迎える事も分かっていた。112点と言う現実離れした失点に対して、得点が0点ではなく3点と言うのが、微妙にリアルさを醸し出しており、その3点を全て亀谷が叩き出したと言う点が実に渋かったのだが…。しかし、無い袖は振れぬ訳であり、いつまでも亀谷不在を嘆いていても仕方のない事と、そこは観念して見る事に…。
 基本的なストーリーは原作の地区予選決勝までをなぞっており、そういう意味では原作ファンには新鮮味がない展開となる事は予想出来たので、どちらかと言うと気になっていたのは演出面。大袈裟な原作の描写を踏襲する様に、「少林サッカー」を彷彿とさせる過度と思われる演出がたっぷりで笑える。大袈裟なのはいいのだが、いかんせん一個一個の尺が長過ぎて少々テンポが悪くなった部分も否めない。原作にない事をやるな…とは言わないけれど(サッカー部の連中の存在を最後まで引っ張ったのとか、案外、悪くない)、特に「自業自得」のくだりとかちょっと長過ぎたなぁ。小倉久寛の無駄使いもあったり、個人的にはこんな事やってる暇があったら、駄麻下商戦とか、やる気パルスのネタとかやってくれよ…、と思ってしまった。不屈が惚れる相手が桑原さんでなく、月田くんになったのは構成上、自然だったし、その後の片思い発覚描写なども良かったのだが、試合をサボった理由が腕を痛めていたからではなく、完全に恋愛に走っただけなのは不屈の男ぶりを下げてしまい、ちょっと可哀想。
 野球を分かっていると、どうしても気になるのが、イニングと得点,打順の関連性。3回を終わった所で23点取っていても、東郷に9回も打席が回る事はありえないのだが…。そもそも、全員潰される前に東郷を敬遠すりゃいいやんか…(^^;)。不屈の登場があそこからと言うのも腑に落ちない。日の出商戦前に怯えるナインについては既に描写していたのだから、初回からで良かったのではないか。あの段階で他のメンバーが殆ど瀕死状態だったのに、そこから9回までに89点しか取られずに(もう書いてて訳が分からない。これは本当に野球の試合なのか!?)、済むとはとても思えないのだが…。9回の不屈の孤軍奮闘も24点取った所でバテバテな描写はいかんせん早過ぎた感が…。9回までに殆ど体力を使っていない、と言う事もあるが、あの段階であんなに死にそうなのに、あそこから89点取るなんて無理だろ。最後は普通にバックホームすれば刺せたものを神崎がわざわざ自分でタッチに行って自滅…と言うのは、野球マンガではありがちなパターンなので容認。それにしても、透明ランナー制はやはり笑える。実況で「透明ランナー、ホームイン!」「透明ランナー、二塁を回って三塁へ!」とか叫んでるのが非常におかしい。日の出商監督の「その手があったか!」が割愛されてしまったのが実に残念。
 キャストに関しては、何と言っても秀逸なのが校長役の藤岡弘、(「、」が付くのは何?)。熱い! 熱過ぎる! 無駄に説得力がある辺りもピッタリだ。それでいて、海辺を爽やかに走る場面に大笑いした事は言うまでもない。不屈役の玉山鉄二の無駄に熱過ぎる演技も、ああいうノリの作品なのでいい感じだった。月田くんの堀北真希は原作のイメージとはやや違う気がするのだが、この映画内で見る分には好感の持てる演技だった様に思う。微妙なのは、やはり、サカキバラゴウ(映画では榊原剛)のココリコ田中。原作の大ファンらしいのだが、田中は違うだろ…と見る前から不安はあった。結果、やはり、ダンディでマッチョで説得力があり、ひたすらにシリアスな原作のイメージとは全然違ったのだが、榊原剛自体が田中に合わせるかの様にかなりアレンジされてしまった格好だ。セパタクローの日本代表と言う訳の分からない設定でいきなりマスクマン姿で現れるなど、かなりの色物キャラに…。もうこれは映画版・榊原剛を純粋に楽しもうとするしかない。そう割り切るならば、田中は一応、ハマり役だったかもしれない。鏡に映っているのにちゃんと読める板のシーンが妙にツボだった。
 あと納得がいかなかったのが、日の出商の神崎(原作では高田。名前を変える必要性が全く不明。星野が東郷になったのは分からないでもない)。もう少しイケメンな俳優の方が良かったのではなかろうか。大柄な選手ばかりの中、極端に小さい彼が常勝チームのエースを張る。「キャプテン」で言えば、脇役顔だった原作から一転してアニメでは色男になった青葉学院の佐野の様なポジション。東郷ばかりがフューチャーされた感じで、神崎はただ一人でわめいて、いきがっているだけの小物にしか見えなかったのが残念。ところで、スタッフロール見てて、驚いたのだが、関智一は一体どこで出ていたのか? もしかして、男球の声?(…と思ったら、うどん屋の主人と言う情報が…。ンなもん、気付くか!?)
 最後は「おい、お前は既に、坊主頭だろう」と、何故、誰もツッコまないんだ?と言うオチ(見てないとさっぱり分からないね)。まぁ、原作ファンからして、幻滅させられる程、悪い出来ではないので、見ておく価値はあるんじゃなかろうか。原作知らない人はどうなんだろう。私が行った時は、「どう見ても、原作読んでそうもないよなぁ」と言う感じの客ばっかりだったけど、どれくらい楽しめてたのか気になるなぁ。
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March 11, 2005 20:30

 少数の映画館でしか上映されなかったので、知らない人も結構いるかもしれないけれど、それなりには話題になった気がする「SAW」がいよいよDVD化!

 気付いた時には真っ暗闇の空間で足を鎖に繋がれ、監禁されていた二人の男。手探りで電気のスイッチをつけてみると、そこは老朽化したバスルーム。部屋の対角線上に繋がれた二人の中央には銃で頭を撃ち抜いたと思われる一人の自殺死体……と言う訳の分からない状況から物語は始まる。命の有難みを分かっていない奴らに天誅を下すべく、巧妙かつ狡猾なデスゲームを行い続けてきた連続殺人鬼・ジクソウ。今回の状況も「6時間以内に相手を殺せば、助けてやる」と言うジグソウのゲームだった。テープレコーダー,着信専用携帯電話,一発の弾丸,毒入りの煙草、そして、タイトルにもなっている「SAW」=ノコギリ…、次々と隠されていたアイテムが見つかる。自分が助かる為に相手を殺すのか、殺せない儘、死を迎えるのか、はたまた、何とか殺さずに脱出の手段を見つけるのか…。オチを言ってしまうと台無しなので、あまりツッコんだ事は書けないけれど、一見の価値ある作品。タイトル「SAW」にはノコギリの他にもう一つの意味が隠されていますよ。尚、残酷描写がダメな人はやめた方がいいです。「CUBE」とか好きな人には好評みたい…。

 とりあえず、言いたいのは、メインキャラでこれ程、使い物にならない黒人刑事、初めて見た!(笑) 一度は壊れちゃったけど、最後は見せてくれるヤツと信じていたのに…。こいつさえ、使えるヤツだったら、あのオチはなかったかもしれないなぁ…とか思うと、こいつのヘッポコさ加減は都合が良過ぎる感じで釈然としない。他にもツッコミどころは多いのだけど、重箱の隅をつつき過ぎると、楽しめないので、あまり深い事は考えずに見ませう。それなりに引き込まれるものはあるかと…。

「SAW」公式サイト
あぽ〜の考えXXXに似たり?

徒然なるままに・・・? 137.『SAW〜ソウ〜』みちゃった!(^^)!


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