November 18, 2010 23:38
MVP・新人王・ベストナイン検証(セ・リーグ篇)
この日、プロ野球のコンベンションが行われ、ようやくMVP・新人王・ベストナイン受賞者が発表されたと言う事で、投票結果を追っていこうと思う。まずはセ・リーグから…
【MVP】
選手名 | 球団 | 1位 | 2位 | 3位 | 点数 |
ベンちゃん | D | 131 | 75 | 16 | 896 |
浅尾 | D | 66 | 82 | 24 | 600 |
マット・マートン | T | 22 | 29 | 73 | 270 |
前田健 | C | 18 | 20 | 31 | 181 |
寿司職人ラミレス | G | 6 | 15 | 22 | 97 |
森野 | D | 5 | 11 | 30 | 88 |
岩瀬 | D | 4 | 5 | 13 | 48 |
ウッチャン | D | 3 | 7 | 9 | 45 |
青木 | S | 0 | 4 | 7 | 19 |
阿部 | G | 0 | 2 | 0 | 6 |
高橋聡 | D | 0 | 0 | 4 | 4 |
吉見 | D | 0 | 0 | 1 | 1 |
ソニック | T | 0 | 0 | 1 | 1 |
J.マッケンジー | T | 0 | 0 | 1 | 1 |
ブラゼル | T | 0 | 0 | 1 | 1 |
久保 | G | 0 | 0 | 1 | 1 |
(白票) | 0 | 5 | 21 | 36 |
ベンちゃんは最高出塁率をマークしたとは言え、いわゆる打撃三冠は無冠。後述のベストナイン外野手部門でもあわや4位と言う僅差での3位ながら、MVP(=セ・リーグ最年長記録)をゲットしてしまう辺り、本来「最優秀選手」である筈のMVPが、相変わらず優勝チーム優先の「最高殊勲選手」として扱われている印象を受けた。そういう意味では、個人的には密かに浅尾の受賞を期待していた。優勝チームから選ぶならば、あれだけ僅差で優勝した中日にとって、紙一重の試合を何度も勝利に導いた浅尾の貢献度は計り知れないだろうと思っていたのだが、やはり、MVP扱いして貰えるまでには中継ぎ投手の地位は高まっていないのかもしれない。MVPに関しては、意外とイカレ投票が少なく、そこそこ妥当な名前が続き、ツッコミづらいのだが、あえて言うなら、久保に3位票が1票入っている事に疑問符が付くくらいだろうか…。
【新人王】
選手名 | 球団 | 得票数 |
長野 | G | 233 |
堂上直 | D | 5 |
秋山 | T | 5 |
加賀 | YB | 3 |
中沢 | S | 2 |
西村 | T | 1 |
岩本 | C | 1 |
(該当者なし) | 5 |
長野がぶっちぎりトップで受賞。唯一の規定打席到達で19ホーマーじゃ、他の追随を許さないのも仕方ない…と言うか、満票でも不思議ではないくらいなのだが、単純に比較出来ない投手はまだしも、明らかに数字で見劣りする堂上直や岩本と言った野手に票を入れてしまう記者の神経はいかがなものか? 一時期2割台前半まで落ち込み、ファーム落ちも経験した長野だが、ここまで盛り返したのは見事だった。これで巨人からは山口,松本に続いて3年連続の新人王輩出(1986年の広島以来)。ドラ1の沢村がこれに続けるか、注目である。開幕前の段階では中沢が本命かなと思っていて、実際、序盤はそういう気配だったし、このペースなら10勝もいけるかも…と期待していたら、夏場に入って失速し、防御率も急降下。後半戦の印象が悪過ぎるのか、新人最多の7勝をマークしてるのに、僅か2票しか貰えない有様とは、何ともガッカリだ。3勝12敗の加賀にすら負けるとは…。まぁ、加賀が負けまくってるのは、明らかに横浜が弱過ぎる所為ではあるのだが…。
以下はベストナイン…。
【投手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
前田健 | C | 238 |
浅尾 | D | 6 |
ソニック | T | 1 |
館山 | S | 1 |
投手三冠に加え、沢村賞もゲットした前田健が文句なしの初受賞。浅尾やソニックは辛うじて分かるとしても、館山を最優秀投手などと考えてる記者はどういうつもりなのか? 好成績ではあるけれど、リーグトップとまで評価するその根拠を是非とも聞かせて貰いたい。プロの記者なんだから、納得のいく理由くらい当然説明出来る筈だ。
【捕手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
阿部 | G | 148 |
J.マッケンジー | T | 83 |
谷繁 | D | 14 |
相川 | S | 1 |
ゴールデングラブはJ.マッケンジーに持って行かれた阿部だが、打撃優先のベストナインはしっかり確保し、4年連続5度目の受賞。J.マッケンジーも十分、ベストナイン級の成績だが、流石に、44発も打たれては仕方ない。規定打席にすら達してない谷繁に14票も入ってるのは、やはり優勝チーム補正か?
【一塁手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
ブラゼル | T | 212 |
ガッツ | G | 21 |
内川 | YB | 5 |
ブランコ | D | 4 |
栗原 | C | 2 |
森野 | D | 1 |
ホワイトセル | S | 1 |
ゴールデングラブはリーグ史上初となる該当者なしの惨状だった一塁手部門だが、ベストナインはギリギリまでホームランキングを争ったブラゼルが大差で初受賞。 他に流れてる票がガッツ,内川,栗原,森野と「ファーストを守る事もあったけどさ…」的な連中ばかりなのには苦笑するばかりである。
【二塁手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
平野 | T | 221 |
田中 | S | 19 |
堂上直 | D | 3 |
井端 | D | 1 |
東出 | C | 1 |
カスティーヨ | YB | 1 |
ゴールデングラブは田中を僅か3票差で上回っての受賞だった平野だが、あわや首位打者と言う巧打が評価され、ベストナインでは田中に圧倒的な差をつけた。平野や田中を差し置いて、堂上直に票を入れている記者は一体何を考えているのか。優勝チーム補正が入っても追い付きようのない差があるだろう。井端に至っては、もう頭がおかしいとしか思えない。こんな形で大事な1票を使うのは、職権濫用以外の何物でもないだろう。こういう馬鹿げた票をなくす為にも投票者の実名を公開して貰いたいものだ…。
【三塁手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
森野 | D | 171 |
ガッツ | G | 54 |
新井 | T | 19 |
宮本 | S | 2 |
数字で言うと、打点,本塁打で上を行くガッツが、森野にこれだけの大差をつけられたと言うのは、優勝チーム補正以外の何物でもないだろう。しかし、2位どころか3位とすらたった1ゲーム差での優勝なのに、こんなに補正が付いていいものか? 初受賞となった森野だが、昨年と比べると、数字程、パッとした印象がないので、これ程の圧勝はちょっと意外であった。更に、112打点も挙げているのに、殆ど票が入らなかった新井は何だか不憫だな…。とにかもかくにも、宮本のベストナインはどう考えてもありえない。
【遊撃手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
鳥谷 | T | 139 |
坂本 | G | 50 |
梵 | C | 47 |
荒木 | D | 8 |
石川 | YB | 2 |
100打点突破の鳥谷,30発越えの坂本,盗塁王の梵の三つ巴の戦いは、予想以上に下位に差をつけて鳥谷が制し、2年連続2度目の受賞。坂本はエラーが多過ぎる点に関しては、ここでは目を瞑って貰えてると思うが、やはり、終盤の大不振が大きく響いてしまった感じだ。
【外野手】
選手名 | 球団 | 得票数 |
マット・マートン | T | 212 |
青木 | S | 187 |
ベンちゃん | D | 170 |
寿司職人ラミレス | G | 158 |
ルパン広瀬 | C | 9 |
赤松 | C | 1 |
内川 | YB | 1 |
鈴木一朗越えの214安打をマークしたマット・マートン(初受賞),首位打者の青木(6年連続6度目),MVPのベンちゃん(パでは外野手で4度,DHで1度だが、セでは初)と上位3名は蒼々たる顔ぶれではあるものの、49本129打点と言う堂々たる数字で二冠王に輝いた寿司職人ラミレスが落選すると言うのは衝撃的な展開だ。本塁打・打点の二冠でベストナイン落ちしたのは、1960年の藤本勝巳(阪神)以来、50年ぶりの珍事。この4人の争いで落ちるとすればマット・マートンか青木だろうと予想していたのだが…。個人的には、青木は閉幕ギリギリで平野に打率で抜かれる可能性にビビって、打席に入らなかったくせに、全試合出場を続ける為にちゃっかり守備には出てきた件が大減点モノなのだが…。それにしても、ルパン広瀬,内川は百歩譲るとしても、赤松に入れた記者は何を考えているのか分からない。ゴールデングラブはともかく、ベストナインはありえないだろう。大局に影響がなければ、何をやっても構わないとか思ってないか?
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まだアライバが頭に残ってる記者もいるようで… はやく実名投票にしてほしいものです。
そういえばゴールデングラブの検証はしないのですか?