October 24, 2008 23:36
勝ちに等しい引き分け! 巨人、日本シリーズへ王手!
◆G5−5D◆(アジアシリーズ出場権争奪戦出場権争奪戦)
0−0で迎えた3回、中日先発・人斬り抜刀斎に対して、巨人はリタイアした阿部の代役・鶴岡が生涯初と言うバックスクリーン弾を叩き込み、1点を先制。しかし、直後の4回、中日は巨人先発・内海から先頭の森野が四球で歩くと、一死後、ベンちゃんが川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに右中間スタンドへ2ランを放ち、一気に逆転。更に、二死後、井端,谷繁の連続二塁打で3点目を追加。2点を追う巨人は6回、代打。キムタクの内野安打,亀井の二塁打で無死二、三塁のチャンス。ここで脇谷が三遊間へのタイムリー内野安打を放ち、1点差。ここで若大将・原監督がガッツの打席の初球でいきなりダブルスチールを成功させる果敢な采配を展開し、二、三塁とワンヒットで逆転の場面を作るが、ガッツはファーストゴロ。寿司職人ラミレスのどん詰まりのフライも前進守備を敷いていた荒木が素早く背走して、背中を向けた儘、キャッチする好プレーに阻まれて、二人の走者は一歩も動けない。しかし、ここまで2三振の李が左中間スタンドへ逆転3ランをぶち込んで、一気に2点のリード。5−3で迎えた8回、巨人4番手・豊田に対して、中日は二死走者なしから、T.ウッズが川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにライトスタンドへソロアーチを叩き込み、1点差。土壇場9回、満を持して登板の守護神・クルーンだったが、いきなり中村紀に死球を食らわせると、若大将・原監督は何とたった一人でクルーンを引っ込め、山口を投入。しかし、井端に犠打を許した後、谷繁にライトオーバーのタイムリー二塁打を浴び、試合は振り出しに。なおも一死二塁と一打勝ち越しの場面だったが、代打・立浪,李と倒れて、同点止まり。その裏、巨人はあえなく三者凡退に終わり、試合は延長に突入した。迎えた11回、中日は内野安打の英智を井端の犠打で進めて、一死二塁で谷繁と言う9回とまるっきり同じシーンを演出するが、粘りながらも最後は見逃し三振と今度は山口に軍配。山口は続くデラロサも空振り三振に斬って取り、ピンチ脱出と思いきや、これを鶴岡が後逸して、振り逃げで生かしてしまい、一、三塁とピンチ拡大。しかし、続く李をセカンドゴロに打ち取って、今度こそピンチ脱出。その裏、中日は守護神・岩瀬を投入。これに対して、巨人は先頭のガッツが一、二塁間を破るも、代打に起用された大道がヘッポコバントの後のバスターでショートゴロゲッツーを食らう最悪の展開。続く李は敬遠気味に歩かされると、マッスル千代の富士は4打席連続三振に倒れて、結局、無得点。ラストイニングとなった12回、中日は先頭の荒木がヒットで出るが、森野はバントの構えからストライク2つを見逃して追い込まれた挙げ句、セカンドへ打ち上げてしまう体たらく。続くT.ウッズも三振に倒れると、ベンちゃんが敬遠された後、英智も三振に倒れて、二者残塁。その裏、巨人は6番手・朝倉の前に三者凡退に終わり、延長12回規定により引き分けとなった。
もつれにもつれた試合は結局、ドローとなったが、3勝3敗1分に終わった場合、リーグ制覇した巨人が日本シリーズに出る事になる為、巨人にとっては、実質上、勝ちに等しいドローで王手をかける事となった。クルーンをたった一人で見限っておきながら、代わった山口が同点打を浴びたとあって、負けていれば、かなり悪い流れとなる所だったが、その後、山口が3イニングのロングリリーフを粘り強くこなして、ドローに持ち込んだのは何よりだ。6回のダブルスチールと言い、クルーンの打者一人で降板等、この日は若大将・原監督の積極的な采配が目立った。6回はガッツ,寿司職人ラミレスと倒れた後に李が3ランと結果的には盗塁した甲斐があったとも言いきれないし、9回も山口で追い付かれている以上、あの継投が成功だったとも言いきれないのだが、何としてもこのゲームを取ろうと言う姿勢は窺えた。とは言え、プライドを著しく傷付けられたクルーンが果たして、今後、まともに使い物になるのかと、大きな不安を残す結果となったのは気がかりだ。中日はこの日も10残塁と相変わらずの拙攻三昧。終盤、勝ち越せるチャンスを何度も作りながら、悉く逃してしまう始末。返す返すも名手・川相を現役復帰させておけば良かったものを…と思わずにはいられない何とも悔やまれる展開となった。
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