June 13, 2008 23:32

悩める10年前のギブソン! 明かされたオリバーとの絆! / 今週の「MAJOR」 3

 球速だけならば、W杯をも上回るギブソンの投球に驚愕する吾郎。2Aクラスでも単に速球に強いだけの選手ならゴロゴロいる為、それなりに弾き返されたりはしているものの、あくまで調整段階でまっすぐと制球のチェックの為の登板に過ぎず、打たれる事も想定内だと解説するオリバーだったが、ギブソン事情に妙に詳しい事に吾郎は疑問を抱く。すると、オリバーは吾郎の診断をする事になったのが単なる偶然ではなく、いち早く吾郎のイップスに気付いたギブソンがホーネッツの幹部を通して、オリバーの所へ行く様に進言していた事を明かす。二人にコネクションがあるのは、ギブソンがかつて失意のどん底に叩き落とされ、オリバーのケアを受けた事があったからだ。時は10年前にまで遡る。あの年、開幕戦でノーヒットノーラン,幼い日の吾郎も観戦に来たオールスターでは6連続三振と圧巻の投球を見せたギブソンだったが、開幕前には失意のどん底にあったのだ。茂治の命を奪ってしまった贖罪として、日本で投げ続けていたギブソンは妻と娘の事故死により、Jr.の為もあって帰国。贖罪の為に投げ続けた末、愛する者を失い、悲しみに暮れながらも、吾郎やJr.の為に闘い続けなくてはいけないと気を張るギブソンだったが、その年のオープン戦でも全く結果が出せず、焦りと苛立ちは募るばかり。当時、所属チーム・ガンズの心理トレーナーをしていたオリバーだったが、まだ駆け出しの頃だった為、ギブソンに対しても型通りのカウンセリングをする事しか出来ずにいた。そんなある日、事件が起きた。ブルペンとクラブハウスを繋ぐ通路でフェンス越しにサインを求めるファンに対し、オープン戦で打ち込まれた後とあって、苛立っていたギブソンは笑顔一つ見せずに完全スルー。しかし、歩を進めると、どこから入ってきたのか、少年が買ってきたばかりであろうギブソンのナンバー入りボールを持って、サインを求めてきた。僅か数秒、相手をしてやるだけで少年の望みを叶えてやれるものを、そんな心のゆとりもないギブソンはただ勝手に入ってきた事を叱り飛ばすだけで少年を泣かせてしまう。見かねたオリバーはギブソンを叱責。ギブソンの状況は重々理解しているオリバーだったが、苦渋に満ちた表情と態度でファンに当たるくらいなら野球なんかやめた方がいい,ファンに夢と希望を与えると言う大前提を忘れているなら、プロスポーツ選手とは言えない、と強く言い放つのだった。

 オリバーのケアを受けたのは、三船リトル時代の吾郎のごとく、茂治の頭部死球のトラウマで内角に投げられなくなったとか予想したが、別に、イップスに陥っていた訳ではなかった様だ。絶対に後付けのエピソードだとは思うが、今回の話自体はちょっとグッときた。ただ、アメリカに帰国する直前に訪れた茂治の墓前で、桃子との邂逅を果たした事により、何もかも失意の中にあったギブソンが再び力を与えられた話の重さが薄れてしまった感じで、どうにも気にかかる。桃子の言葉を受けながら、更なる悲劇があった訳でもないのに、オープン戦で打ち込まれた程度で失意のどん底に叩き落とされているのか…と思うと、釈然としないものがあるよなぁ。まぁ、この事を明かして、涙を流した病院でのエピソード自体、ギブソンが現役復帰した事で台無しになっていたりするし、どうも勿体ない感が否めない最近の「MAJOR」である。さて、吾郎復活の為のモチベーションだが、この流れだと、ファンに夢や希望を与える事…になるのかねぇ。

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