June 18, 2007 23:03
一球、攻守に渡る独り舞台! 田中、傀儡投球で3回をパーフェクト! / 今週の「ドカパロSS 地獄変」
一球は対山田の為、初回は田中の切り札・スライダーを隠していたのかと思われたが、初球はフォークでストライク。次のストライクはスライダーで取りに来ると読み、2球目と3球目のどちらに来るかで迷っていた山田だが、2球目もフォークでストライクを取られてしまう。これで3球目はストレートでボールにし、4球目でフォーク勝負と睨んだ山田だが、またも読みを外され、3球連続のフォークに中途半端なスイングの空振り三振。この後、一球は義経,土井垣とオールフォークを指示して打ち取ると、3回には山岡,星王,サルとオールカーブで三者凡退に仕留める。一人で東京を手玉に取る一球は4回の第2打席でもバックスクリーンに叩き込み、2−0。その裏、東京ベンチは円陣を組むが、これを見た一球は狙い球を1つに絞ろうとしているのは余計に助かるとばかりにほくそ笑むのだった。
読みが合えば殆どホームラン,外れれば殆ど三振と言うジャンケン野球に頼りきっている山田の脆さが全面に出た。読みを外されるだけでこうもあっさり三振する山田は実に無様。何度も触れている事だが、所詮、両陣営の読みを作者が全て握っている以上、一方の読みを外すのは、他方に逆をつかせればいいだけの至極、簡単な作業。だからこそ、その逆のつき方が見事なものでなければ、「いいリード」としての説得力はそうそう持ち得ない筈なのだが、水島氏は打ち損じや力負けと言った要素を排除して、読みに頼った駆け引きばかり描きたがるくせに、逆のつき方にうならされる事は少なく、その上、読み勝った方を「凄い」「考えられない」などと大袈裟に持ち上げまくるものだから、ただただ白けるばかりなのである。悪の温床・楽天打線は相変わらず、水島キャラの一球以外はでくの棒揃いの様でひたすらアウトカウントを稼ぐだけの要員と化しており、そのアウトカウントを稼ぐシーンすらも省かれる始末で非常に哀れ…。実際の田中は呪いを受けた日(木曜)から極力遠い日(水曜)に登板させると言うノムさんの深慮遠謀と、呪いに対する敵愾心から執念のプロ初完封を見せた訳だが、本作では3回までパーフェクトと言う好投も全て一球のリードのおかげにしか見えず、田中の凄さはカスリとも伝わってこない。この実在選手シメ倒しモードは何とかならんものかね…。
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