September 25, 2006 21:19
飽くなき200勝へのこだわり! 桑田、来季も現役続行目指す!
ジャイアンツ球場にて、巨人でのラスト(?)登板を終えた桑田。HPであの様なコメントを残したその真意はどこにあったのか?
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「今年6月から2軍でスタンバイしていて、登板がないと言う事は、チームの戦力じゃないと言う判断を自分でしました。来年も難しいですし、恐らく(巨人での登板は)最後になるだろうと…。ファンには伝えなくてはいけない義務がありますし、全試合が終わった後だったら、申し訳ないと言う事で今年試合で投げるのは最後だとアナウンスさせて頂いた」
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果たして、HPに桑田のコメント掲載を最終的に許可したのが清武代表なのかは不明だが、とりあえず、現場はともかくとして、フロントとの話し合いの上で、桑田は来季の戦力外である事を匂わされていたのはほぼ間違いない。日程的に二軍での登板は間違いなく今回が最後な訳だが、移籍してでも現役を続けたいと言う意向がある以上、引退試合をやる理由もなく、となれば、一軍での最後のお披露目の機会を貰える保証はない。となれば、今回が巨人のユニフォームを着てのラスト登板となる可能性は大いにあった訳だ。若大将に一言もなかったのは問題だとは思う。借金問題の事もあり、桑田のやった事は義理を欠くと言う声も多いが、先走った行動であったにせよ、本当にこれがラスト登板となるならば、ファンとしてはとても有難かった。「終わった後だったら申し訳ない」と言うのは正に、その通りで、あのメッセージがなければ、私もジャイアンツ球場に急遽向かう様な事はなかっただろうし…。
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「(球団とは)喧嘩したとか、嫌になったとかじゃない。言葉じゃ言い尽くせない程、感謝の気持ちで一杯です。子供の頃から好きで、ジャイアンツに入りたくて野球を頑張ってきた。21年間お世話になって、育てて頂き、感謝している」
「原監督には原監督なりの野球観があるし、自分の野球を貫く事は大事だし、誰も悪い人はいない。ただ、原監督の野球に自分はそぐわなかったのかな、と言う思いはある。まだまだ元気なので必要とされる所で行くべきだと自分で思うう」
「今後の事は白紙なので、球団の皆さんと相談させて頂いて決めていきたいと思う。(巨人で戦力と考えて貰えるなら)喜んで(プレー)させて頂きます。でも、今年3〜4か月待っても、声が掛からなかった訳だから、恐らく戦力には入っていないと思う」
「ジャイアンツの18番を汚さない様に自分を鼓舞してきたし、精一杯頑張ってきた。ベストを尽くして18番を守って来られたと思うし、後悔はない」
「(あと27勝と迫る200勝については)目標に向かって努力していく姿勢が男の美学だと思う。達成出来なくて辞める可能性もあるかもしれないが、僕はそのプロセスを大事にしている。今までそうやって生きてきた。今後どうするかは、これからよく考えたい」
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これを見る限り、100%退団な訳ではなく、一応、移籍,引退以外に、残留のカードも持ち合わせている様だ。と言っても、今年の扱いを見る限り、巨人が桑田を現役選手として契約してくれる可能性は限りなく低いと見ていい。若大将の事は表向き批判はしていないものの、暗に起用法に不満を漏らして確執を生んでしまった感もある訳で、やはり、桑田の残留は難しいだろう。一方、リップサービスや建て前ではなく、入団時から語っている200勝へのこだわりは今なお全く薄れていない事が分かる。桑田自身、恐らく、それが至難の業である事は自覚しているだろうが、可能性はゼロではない。しかし、諦めたら、可能性はゼロになってしまう。心が折れていない以上、200勝へ近付く為に足掻けるだけ足掻きたいと言う姿勢を見せてくれた事は、個人的にはとても嬉しかった。ノムさん曰く、選手の引き際には「野村型」と「茂雄型」があるらしい。余力を残し、惜しまれつつ引退するのが「茂雄型」、全ての球団からいらないと言われない限り、ボロボロになるまで現役を続けるのが「野村型」。桑田は「野村型」の道を歩もうとしいる。言うまでもなく、私も「野村型」の方に好感を抱くクチである(巨人退団時に見事な「野村型」っぷりを見せてくれた川相にも、落合監督の幽閉策に屈したりせずに、とことん「野村型」であり続けて欲しいものである)。さて、巨人を退団した場合、一体移籍先はどこになるのか?
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【中日】
落合監督は「それ(HPでコメントした事)、ちょっとおかしいんじゃない? そういう事は球団と話をして決める物。第三者は何とも言えない。やりたいようにさせてあげるのがいいんじゃないか?」と、名手・川相を理不尽に飼い殺している茂雄の様な真似をしているだけに、川相と同じく元・造反五人衆の一角・桑田にかける温情など微塵もなかった。井手編成担当も「名前も挙がっていないし、考えた事もない」と、全くノーマークの模様。
【阪神】
沼沢球団代表は「今の所、全く関心はない」とコメント。岡田監督は「二軍で投げたんやろ。現役続行? フフ…」と小馬鹿にした態度。現役時代から桑田を目の敵にしている岡田監督が指揮を執っている以上、獲得に動く可能性は皆無と見ていいだろう。
【ソフトバンク】
角田球団代表は「ウチは100%ない。若いチーム作りをめざしているし、絶対にない」と完全否定。100%ないと言われてしまった以上、可能性はゼロだ。
【日本ハム】
巨人OBの高田GMは「実績、練習態度や知識、そして故障からの復帰への努力などどれを取っても申し分ないと思うが、日本ハムの投手陣は若手中心だから…」と、桑田の実績を讃えながらも、獲得には消極的な態度。ヒルマン監督も「個人的に知らないし、思う所は特にない」と、日本球界に造詣のない外国人監督らしく、日本球界屈指の大投手に対して、淡々とコメント。
【偽バファローズ】
2年ぶりのKKコンビ復活が期待される偽バファローズだが、小泉球団代表は「(退団が)正式なものじゃないのでコメントのしようがない」とお茶を濁したが、球団内ではここ2年で1勝しかしていない為に期待度は低く、今回の行動に疑問符をつける関係者も多いとの事で獲得に動く可能性は低いとの事。
【ドジャース】
元巨人の小島スカウトがこの日の二軍登板を視察。タンパリングに抵触する恐れがある為、この日はノーコメントを貫いた。
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桑田と旧知の間柄である小島氏とは言え、ドジャースから視察が来るとはびっくり。一応、今は日米通算200勝でも名球会入り出来る訳だから、桑田はメジャー行きも選択肢と考えているのだろうか? しかし、獲得に動いてくれるものやら…? 国内球団はどこもかしこも否定的な態度を見せている訳だが、そんな中、唯一、好意的なコメントを残したのは、やはり、あの球団だった。
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【悪の温床・楽天】
ノムさんは「あれだけ野球に理念を持ってるやつはいない。幾らでも必要とする所はある。指導者としても十分な素質がある。辞めるのなら巨人は手放しちゃいけないよ。1年でも2年でも長くやりたいのが選手の気持ち。人生悔いのない様にやって貰いたい」と、自らと同じくボロボロになるまで現役に拘る桑田の心情を理解し、高く評価。球団サイドも、若く未熟なチームにとって模範的な存在になりうる桑田に興味を示していると言う。
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名手・川相が中日にもたらした様な効果を桑田に期待している部分もある様だ。それは確かにあるだろう。ただ川相と違い、桑田は自分の記録(=200勝)への拘りが強い為、川相程、余裕を持ってチームメイトに構ってはいられるかどうか…。自分の技術や経験を後輩達へ伝える事が自分がそのチームにいた証…と達観するには、まだしばらく時間がかかるやも…。ただ、現段階でも巨人の若手投手陣の桑田への信奉ぶりは、桑田のプロとしての姿勢が紛れもなく糧になる事を示している訳だから、いらぬ心配か…。個人的には悪の温床・楽天と言う球団にいい印象を抱いていないので、複雑な気分ではあるが、唯一、手を差し伸べてくれるのがここだとすれば、行ってくれと言うしかない。ノムさんと桑田のタッグと言うのは、ちょっと興味深くもあるし…。心配なのは、ノムさんがボン野村の育成を桑田に委ねようとして、桑田登板時にはボン野村にばかりマスクを被らせる事だなぁ。ただでさえ、悪の温床・楽天であと27勝なんて途方もない道程なんだから、それは勘弁願いたい…。
桑田真澄―ピッチャーズバイブル18
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