July 10, 2006 19:55
「ディープ・ブルー」
昨日、テレ朝で「ディープ・ブルー」をやっていた。そんなに格の高い作品でもないと思うのだが、何故か、TV放映回数がやけに多い気がする辺り、結構、好評なのだろうか? 初めて見た時はもう色々な意味で凄かったが、これは何回見ても飽きないねぇ。一言で言ってしまえば、人工的に知能を高くしてしまった(投薬による副作用で脳が大きくなった)3匹のサメから逃げる映画。こういう作品は誰が生き残るか…と言うのが楽しみの一つなのだが、その点では最後まで予想を裏切る展開なのだ。特に、ヒロインが最後の最後で無惨に食われる辺りが凄い。囲いの金網を破って逃げようとしているサメを誘き寄せる為、自ら血を流して囮になり、ピンチに陥る訳だが、普通の流れなら、ここは間一髪の所で助け出されて生き残るだろうに、そんなセオリーは完全無視で実に呆気なく食われるのだ。感動!(笑)。ただし、このヒロイン、エゴ丸出しの好感度ゼロ女なので、大半の視聴者は「ざまぁないな」と大喜びしたであろう事は想像に難くない。どう考えても、あの話はヒロインのエゴで弄ばれたサメよりも、ヒロインの方がヒール役だろう。しかも、サメは人類への復讐の為に大暴れしていたのではなく、単に、海で自由になるべく、施設を脱出したかっただけの事となれば、尚更だ。実際、劇中でも、食われた人達はみんな悲しんで貰えたり、ショックを受けて貰えたりしたのに、こいつだけは全く悲しんで貰えなかった。まぁ、そんな事を気にしている余裕のない展開だったのも確かだが、生き残り組はこいつが土壇場で食われた事など完全に忘却の彼方であるかの様に、ラストで爽快に盛り上がっていたくらいだし、この手の映画でこれ程、無体な扱いを受けたヒロインはなかなかいないだろう。人命より研究の成果を重視して、迷惑をかけまくっていた中、最後にようやく改心したかの様な行動を見せた訳だが、その程度では贖罪にはならなかったらしい。一方、個人的に、登場時から生き残ってくれ〜と応援していたコックが絶体絶命の大ピンチに何度も見舞われながら、運と機転と執念で切り抜けて、見事に生還を果たしてくれた事も大満足。最後に生き残るのが、ヒロインを差し置いて、この組み合わせだなんて、何てひねくれた話なんだ!と、妙にハイになるラストである。
また、その食われ方,食われたタイミング,食われた時期と全てにおいて意表をつかれたのが、全出演者中、唯一の大物俳優であるサミュエル・L・ジャクソン。ただし、このシーン、劇場公開時のCMで流されていたらしく、こんな最も衝撃的なシーンをネタ晴らししてしまうなんてあんまりだ!と言う非難が殺到したと聞いている。他の出演者とは明らかに格が違うサミュエル・L・ジャクソンだけに、仮に、食われるにしても、終盤だろうと思いきや、序盤で早々と退場してしまうのだ。いくら文章で書いた所でこのシーンの衝撃はきっと伝わらないと思うし、これ以上のネタ晴らしは勿体ないので、あえて詳細は書かないでおこう。とにもかくにもこのシーンの初見時はあまりの無慈悲ぶりに感動すら覚えてしまった。もう何回か見てるので、流石に衝撃度は落ちたものの、この辺でそろそろ来るぞ、来るぞ、来た〜っ!と、毎回大喜びしてしまうシーンであり、このシーンだけでもこの映画を見る価値はあると思う(だから、そのシーンを見せてしまったCMとやらは、確かにとんでもない大チョンボ)。あと、この映画はDVDの副音声が凄いらしい。これは話に聞いただけで、私は見た事がないのだが、本編を見ながら、監督のレニー・ハーリンとサミュエル・L・ジャクソンが延々と喋り通しているらしく、監督は役者もセットも使い捨てる気満々のイカれたコメントを乱発しているとか。基本的に小休止の少ない映画なので、最後まで飽きずに見る事が出来ると思うし、その副音声を堪能する事も含めて、軽い気持ちでレンタルしてみる事をお薦めしたい作品だ。
ディープ・ブルー 特別版
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コメント一覧
TBありがとうございますww
あの食べられてしまうシーンはすごかったです(。・ω・)(・ω・。)ネー
「みんなで力を合わせて」って力説してる最中、後ろからガブッですもんね。あわわわわ。
あと、やっぱりコックのLL・クールJ(でしたっけ?)は生き残って欲しいと思いました、出来れば鳥さんも助かって欲しかったかな。
とにかく色々な人が食われる、食われる。
何かサミュエル・L・ジャクソンが、いつの間にか指導権を握っているのでした。
でも、あっけなく食べられてそれからは・・・・
B級映画になるでしょうか、当時から評判は良かったですね。
また、時々当ブログにも遊びに来て下さい。