October 02, 2005 22:10
凄いぜ、高橋レーシング! / 「頭文字D the movie」
緊急事態により、鑑賞を取りやめざるを得ない状況に追い込まれた際、非常に親切な対応をしてくれた上、無駄払いになる筈だったチケットを快く引き替えてくれたワーナーマイカル様(感謝!)の無料鑑賞券の最終期限日が来てしまい、何かしら見ないと勿体ないと言う事で「頭文字D the movie」を見てきた。アニメは3rdまでは見たものの、原作はたまに立ち読みするくらいと言うライトなファンではあるが、他の映画鑑賞時の予告編で見たバトルシーンに大いに期待した。思いっきり日本が舞台で、キャラ設定も日本人なのに、何故か広東語を喋ると言う不可思議な状況には違和感を覚える事間違いなし…と思っていたので、見たのは日本語吹替版の方…。鈴木杏も広東語で演技してるのかと思えば、しっかり日本語喋ってるっぽい。それに対して、更に自分で吹き替えてるのか? 字幕版ではどうなってたんだろう? もしかして、鈴木杏の台詞だけ広東語で吹き替えられたりするんだろうか?
で、感想。バトルシーン、凄ぇ〜っ! 漫画やアニメじゃ出来て当たり前のシーンも実写で見せられると感動もひとしおだ。これで本当にCG合成ゼロ…とは、にわかに信じられないのだが、その辺、疑ってると野暮な話になりそうなので割愛…。道路完全封鎖でどれくらい時間かけて撮ったのか気になるねぇ。一発OKな訳はないだろうし、何度もリテイクしているのは必至。メーキングとか、かなり見てみたい。勿論、「溝落とし」も再現。アニメではおおっと思ったが、実写版は何だか淡々とやってのけた感じ。車に乗らない人なので、よく分からないのだが、あのテクニックは実際の所、どれくらい凄いものなんだろう? 何はともあれ凄いぜ、高橋レーシング! もし、続編を作るなら、今度は是非とも、いろは坂の空飛ぶショートカットを再現して欲しいものだ。大満足のバトルシーンだが、不満があると言えば、ユーロビートがBGMで流れない事。「頭文字D」と言えば、ユーロビートやろが! アニメで思いっきり刷り込まれているので、これがないと、どうしても物足りなくていかん…。ただし、EDテーマは、結構、「頭文字D」っぽくて良し!
話の方は原作の最初から須藤京一戦までをアレンジしながら、約2時間に凝縮すると言う無茶な内容。キャラの話になると、多分、女性ファンは不満たらたらなんだろうなぁ。啓介の存在が抹殺されてるし…。個人的には池谷先輩が出てこないのがショック…。エンドロール見ると、「池谷」とか言う字が見えた様な気もするのだが、もしかして、ガソリンスタンドのモブ同然の店員の一人とか? 涼介はやけにフレンドリー。かなりいい人で好感は持てるのだが、涼介のミステリアスなイメージや、カリスマ性が少々欠けている気がする。無精髭になってしまった中里も妙にフレンドリー。冒頭から涼介と対等に親友みたいな調子で話しているのは、やっぱり違和感が…。清次ばかりか、京一までがチンケなゲス野郎になってしまって、非常に可哀想。エンジンブローで拓海が自滅した後の原作の大人なやり取りは見る影もない。設定が大違いなのが樹。ガソリンスタンド店長・祐一のドラ息子で池谷がいない所為かスピードスターズのリーダー。親のスネかじりまくり。拓海の運転でゲロ吐きまくり。翌朝になっても、延々と吐いている。とても高校生には見えない。声は山口勝平。アニメ比5倍増くらい鬱陶しい。鬱陶しい時のサモ・ハン・キンポー的鬱陶しさ。ガソリンスタンドの女性店員とあっさりくっついた(?)のも納得いかん…とまぁ、結構、ストレスの溜まるキャラだった。チャップマン・トゥが悪いのか、山口勝平が悪いのか、はたまたこの二人の食い合わせが悪いのか…。拓海は結構、批判の声も聞こえるが、私はそんなに不満はなし。文太は微妙だねぇ。これはこれで味があって悪くはないのだが、ちょっと癖が強過ぎるかも…。底が見えないと言うより、奇人的と言うか…。あと、飲んだくれ過ぎ。諸悪の根元・なつきは存在意義が限りなくゼロに近い。鈴木杏には罪はないのだが、茂木なつきがいらない。中里とバトルするに当たって、デートの為に車を借りたいと言う動機が必要だったくらい。今作はこいつの所為で、この上なく後味の悪いエンディングになってしまった。拓海が涼介のチームに入る事を決意したのも、まるでやけっぱちの選択に見えてしまう。なつきが出ないと、まるで華のない女っ気ゼロ(ガソリンスタンドの店員がいるにはいるが)の作品になってしまうとは言え、いっその事、こいつの存在を完全に排除した作りにした方がすっきりした話になった気がしてならない。今作限りのつもりなら、尚更だろう…と言う事で、続編を作る意思はあると見た。まぁ、この映画はキャラやストーリーではなく、バトルを堪能する映画なので、他の要素は二の次である。とにかく、バトルシーンは一見の価値あり。目と耳でその迫力を十二分に味わいたいなら、DVDなどではなく、劇場に足を運んで見る事をお勧めする一作だ。
頭文字[イニシャル]D THE MOVIE O.S.T + DVD(仮)
ランキング投票にご協力下さい→ 人気blogランキング
トラックバックURL
トラックバック一覧





コメント一覧
エンディングは、字幕版同様、ジェイ・チョウの曲を
使って欲しかったです。
チャップマン・トウは、インファナルで人気が上がったので、
特別大抜擢という感じじゃないでしょうか。
香港映画にゲロと笑いは不可欠ですし・・・。
エディソン・チャンのキャラは、高橋兄弟をミックス
した感じで・・・という意図だったようです。
ま、2時間の枠に収めなきゃなりませんし、ムリは
いろいろ出てきますよね。
池谷先輩、GSのアフロの方がそうです。キャラ違いますよね(笑)
チャップマン・トウ、よくも悪くも香港映画っぽい役柄でしたね。
吹替版では、彼の魅力は十分に堪能出来ない印象はありました。
高橋兄弟をミックス…ですか。成程、分からないでもないです。
と言う事は、続編が出ても啓介はやっぱり出ない…のかな。
>れいサン
「池谷」の字は見間違いではなかった様で…。
でも、名前はないも同然な役なので、やっぱりショックです(^^;)。
限りなく近い「サモ・ハン・キンポー」似の方と物足りないBGM。
同じように感じてくださってる方いるものなのですね。
恋沙汰がさっぱりしすぎているところはさすが香港映画というところでしょうか。
次作あればいろは坂を飛んでいただきたいものですが、個人的には碓氷のC=121を振りっぱなしというのも見てみたいものです。
全然関係ないですが、職人川相の文字に思わず反応(笑)
今はもう桑田とともに去りぬ程度まで落ちてしまった巨人愛なのですが。
自分の中では背番号0は今でも彼です。
TBしてくださったようで、ありがとうございました★
あんなブログにどうやって辿り着いたのか不思議ですが
原作をろくすっぽ知りもしない拙い文章をTBしていただけるとは
恐縮です…(><)
相方が車好きで私も影響されているので今度原作を読んで見ようと思います。
MR2の回がオススメだというので…(多分自分が乗っているからだと思いますが^^;)
映画の方は同性ながら鈴木杏ちゃんのスカート丈が終始気になりました。
見えそうで見えない辺りがさすがだと。
ワーナーマイカルさん、親切な対応でしたね。わたしはマイカルでは、前売り券持ってるのに金を取られたという不快な思い出があり、(あとで配給会社やぴあに問い合わせたら、それはおかしいとの返答。金は返せないので前売り券で他の映画を見てくれ とわけのわかんないこと言うマイカルから、お金を返してもらいました。)いい印象をもてなくなっていたところでした。
はなしがずれました。この映画、見る人の立場によって感じ方がいろいろ違いますね。
う〜ん、たしかにユーロビートは欲しかったですよね。
これがあったらもっと興奮できたと思います
まあそれを抜きにしても、バトルシーンはスゴスギ!
キャラも違和感ありありで、原作知ってる人は微妙かも知れませんね…
的確な感想ですねー。
まさにおっしゃるとおり!
この映画はバトルシーンを観る映画ですね。
僕は字幕版を見ました。
茂木なつきは広東語で吹き替えられてました。
それを字幕で観るって…二度手間!
僕はキャラクター他にもあまりクレームは無かったです。
普通、原作読んでから映画化されたものを観ると、すげーガッカリするもんだけど、この作品はそうでもなかった。
いろいろ変更されてる点は香港テイストと解釈しました。
とりあえず満足は出来ました。
記事を読ませていただいて、全くライトなファンではないじゃないですか。凄く詳しいですね。
自分もなつきとのラブロマンスはいらないなぁと思いました。文太・樹(特に文太)の原作との違いはちょっといただけませんね。まぁ原作を知らない人は面白キャラということになるのでしょう。
啓介が出ないのも残念ヒルクライムはいらないということでしょうか。
まぁそんな小さなことは置いといて、ドライブシーンは感激物でした。高橋レーシングチーム最高!これを大画面スクリーン&音響充実の設備で観る事が出来たのは幸せです。
映画はとても楽しかったです。フレンドリーな涼介がオドロキです。
映画が製作されている段階で、高橋レーシングチームが協力ということで
楽しみにはしていましたが、やはり秀逸でした…!!
幸せのため息がほうっ、と出ます〜!
このコメント読んで、夜中にひとり爆笑してしまいました。
いやいや・・・3回観ましたが、全くノーチェックでした!
読みながら一人でうなずいてましたw
>設定が大違いなのが樹。
>ガソリンスタンド店長・祐一のドラ息子で池谷がいない所為か
>スピードスターズのリーダー。親のスネかじりまくり。
>拓海の運転でゲロ吐きまくり。翌朝になっても、延々と吐いている。
>とても高校生には見えない。
もうごもっともです・・・監督は何を思ってこのようなキャストにしたのかわからない・・・
まあバトルシーンはよかったですね