June 30, 2005 20:44
敬遠と見せての勝負はあまりにもミエミエ / 今週の「ドカパロSS」
初回、二死一塁で山田を迎えた所で阿部は立ち上がって、敬遠を指示。通常なら考えられない策だが、山田は騙された事を恨んでいる破戒僧・清原が山田を一塁ベース上に留まらせる為に命じたのではないかと勘繰っていた。「清原さんはそんな人じゃない」などと偽善者ぶるも、殺人野球を恐れまくっている段階で破戒僧・清原の人格を疑っている事はミエミエだ。
そんな心中穏やかでない山田に対して、真田はいきなり初球ストライク。立ち上がっていた阿部は慌てて座り込んで捕りに行くが、水島作品の読者ならば、これが演技である事は丸分かりだろう。続く2球目もストライクコースに投げ込まれ、山田はこれを痛打するも、慌ててバットを出した分、打ち損じて特大のファール。さも慌てているかの様にマウンドへ向かった阿部だが、水島作品の読者ならば、これが演技である事は丸分かりだろう。真田の3球目はあわや暴投のクソボール。4球目からようやくまともなウエストボールが投げ込まれたが、いかにも敬遠と見せかけての勝負と言う伏線である事は、水島作品の読者ならば、丸分かりだろう。
そんな中、山田は依然として、破戒僧・清原の事が気になって仕方がない様子。ボールカウントが増えていく度に、不気味な笑みを浮かべる破戒僧・清原にびびりまくる一方だ。5球目もボールでフルカウントとなり、いよいよ、一塁ベース上で破戒僧・清原と対面する事を覚悟した山田だったが、6球目を投げる直前に、真田はロージンバックを触ってしまい、墓穴を掘る事になる。敬遠ならば必要ない筈のロージンを手にした事で勝負に来ている事を見破った山田は6球目を叩いて、先制2ラン。ハナから分かっていたであろう読者は勿論の事、里中ごときにまで見破られる大チョンボで、阿部の苦心の策は全て水の泡と化してしまった。しかし、昔の山田ならば、いつストライクが来てもいい様に準備を怠らない姿勢で臨んでいたから打てた…となる筈で、真田の大チョンボに助けられたなどと、破戒僧・清原に怯えているからと言っても情けない話である。
一塁を素通り出来た事で安堵する山田だったが、走り去る山田に対して、破戒僧・清原は「信じた俺が間抜けだったと言う事だ。打席で会おう」と、宣戦布告。自分が一塁で止まる事などより、破戒僧・清原の打席を迎える事の方が遙かに恐ろしいと言う事に今更ながら、気付き、山田の背筋に戦慄が走る。山田憎しの破戒僧・清原の執念か、その裏、巨人は二死二、三塁のチャンスを掴み、早くも破戒僧・清原の打席を迎える事に…。不気味に迫ってくる破戒僧・清原の姿に、目を逸らしながらも「来た…」と恐れおののく山田。次週は、破戒僧・清原のバットで頭をかち割られた山田が選手生命を絶たれ、いよいよ「ドカパロSS」も連載終了か!?
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