June 02, 2005 20:10
案の定、ど真ん中開眼はスカシネタ / 今週の「ドカパロSS」
もういい加減疲れたのか、飽きたのか、はたまた、使い回しですらネタがキレたのか、今週は怒濤の省略モード。7回表の攻撃は星王,山岡,チョロが1コマも描かれずに三者凡退。吉岡,大島のファインプレーに救われたらしいが、背景でしかない実在選手の好守をいちいち描くのは面倒らしく台詞だけで済まされる。その裏も里中が詳細を省略する程、簡単に三者凡退に打ち取り、8回に突入。
先頭のサルは平凡なライトフライに倒れるが、土井垣はサルが外野まで運んだ事で一球の球威が落ちていると睨み、9回までに捉えられるとタカを括る。しかし、土井垣の思惑は大抵、外れるので、全くアテにならないのは言うまでもない。続く岩鬼はど真ん中を3球連続空振りの三振。「ど真ん中を打てるようになったと思ったが」(山田),「子供の頃からの悪球打ちが簡単に治る訳がないづら」(殿馬)と、今までど真ん中開眼ネタをすっかり忘れていた事を担当にでも指摘されたのか、思い出したかの様に台詞でフォローする面々。と言う事はあの一発はまぐれと言う事になる訳で、ただのまぐれで散々引っ張った挙げ句に、そのネタ自体を忘れてしまう程度の重要度しかないスカシネタであった事が露呈した訳だ。何じゃ、そりゃ〜っ!
一息ついた一球の油断をつき、殿馬は三塁線へ痛打するも、これを吉岡(勿論、似ていない)が横っ飛びで好捕。あんまり実在選手をハブにし過ぎるので、これまた担当に何か(1コマでもいいから見せ場を作れとか)言われたのだろうか…。意気上がる悪の温床・楽天ベンチだが、吉岡の好捕を描いたんだから、実在選手の活躍はもう十二分だろうとばかりの水島氏に冷たい扱いにより、たった2コマで三者凡退と8回裏もあえなく攻撃終了。
そして、いよいよ迎えた土壇場9回、ここへ来て、MAX152kmをマークした一球の速球を微笑が苦もなく打ち返し、三遊間突破のヒットで反撃の狼煙をあげる。MAXと言えど、数字程、伸びてきていないと睨んだ土井垣は山田が一球を打ち砕く事を確信するが、土井垣の思惑は大抵、外れるので、全くアテにならないのは言うまでもない。ここで山田と一球は呼吸すら忘れさせる程の壮絶な戦いを演じたらしいが、その壮絶な戦いとやらはナレーションだけで済まされて、僅か1コマでフルカウントに。「太郎のこんな苦戦は初めてだ」「マジで苦しんでるこんな一球さんは初めてだーよ」と両者の苦しみを伝える微笑と九郎だが、全然苦しんでる感じがしねぇ〜! 無闇に息を荒くさせた所でさしたる説得力など表現出来はしないのだ。
対土門(1年秋),対わびすけ,対犬神(1年春),対権佐,対不知火(2年夏・秋)の山田の方がよっほど苦しんでいたし、対南波戦の一球の方が遙かに苦しんでいた。あの無尽蔵のスタミナを誇る一球が全員ど素人をバックに優勝候補・南波相手に実質、たった一人で戦い抜いた時を上回る苦しみなど、そうそう描けよう筈もないのだが、だからと言って、台詞によって、今までで最も苦しんでいるかの様に無理矢理思わせるのはやめて欲しいものだ。とにもかくにも台詞頼みの漫画である事よ…。
ここで一球は火事場のバカ力か、残っている全ての力を注いだのか、ここ一番の切り札として力を温存していたのか、さっき出したばかりのMAXを8kmも上回る160kmの快速球で山田を空振り三振に斬ってとる。例によって、「160」と言う数字を描かないとその凄さは伝わってこないのは言うまでもない。フルカウントの上、山田は三振しないだろうとタカを括っていた土井垣の指示により、スタートを切っていた微笑も九郎のストライク送球に刺されて、最悪の三振ゲッツー。「まさかあの九郎が…」などと、九郎の肩まで計算違いする土井垣の見る目のなさは高三の頃から変わっていない様だ。ここで一球は突然、マウンドを降りてベンチへ逆戻り。アウトカウントを間違えている訳ではない一球だが、この意図は一体!?
藤村甲子園が165km出した瞬間に肩をやっちまったと言う使い回しネタか、はたまたここでバッテリーを入れ替えて九郎がマウンドに上がり土井垣をシメると言う使い回しネタか、使い回さないがスカシネタか、果たして!?
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