April 11, 2005 23:10

川相ファン必携、4大聖書(その3)

 今回、紹介するのは「二番打者組織論」(藤田元司著/ひらく刊)。4大聖書の中で私が最もオススメなのは、これである。誰に一番読ませたいかと言えば、12球団中最悪の二番打者と言われるあの男だろう。あの男はこれを500回くらい読み返して、自分がいかにダメな二番打者かを思い知り、考え方を改めて欲しい…と言うくらい、二番打者の心得が事細かに書かれている。これを読んで、何も感じないならば、「もう二番を打たせるのは勘弁して欲しい」と監督に進言せよ!
 藤田元司氏と言えば、王さんと茂雄の繋ぎとして、2度に渡り、巨人の指揮官を務め、名手・川相を二番打者として育て上げた偉大な人物である。恐らく、あれ以上、思い入れのあるチームは今後出てこないのではないだろうかと言う程、私は(第二次)藤田政権下の巨人を愛している。その藤田政権は史上最高の二番打者である名手・川相の存在なくしては語れない。藤田氏が2度目の監督に就任した時、守備の力で守り抜き、派手さはないが堅実に勝ちを狙う野球を目指し、それを実現するに当たり、なくてはならない存在として名手・川相に目をつけたと言う。川相を一流の二番打者に育てる事が勝利への近道だと…。ん? そう言えば、これと全く逆の考え方をした人がいたね。打撃の力で打ちまくり、派手さばかりで大味に勝ちを狙い、川相の様な一発のない打者をないがしろにすると言う。そう、長嶋茂雄、その人である。藤田氏の真逆ばかりついていては、茂雄暗黒政権が勝てないのも合点がいくと言うものだ。
 二番打者的精神を持った人間こそが組織の強さを不動のものにする、と言う考え方を元に史上最高二番打者である川相を実例に挙げながら、話が進んでいく。川相がどれ程、素晴らしい二番打者であったかと言う事が延々と書き連ねられており、ページをめくる度に私の頬は緩みっ放しだ。また、この本は「○○をする為には××する事だ」的な記述も多いのだが、その後に「だが、茂雄はしなかった」と勝手に付け足す事によって、ブラック度も増して、面白い。全く茂雄は悉く藤田氏の反対の事ばかりやっていたのだと、つくづく思い知らされるのだが、今更、茂雄がこの本を読んだ所で遅いのだ。せめて、まだ間に合うあの男には是非、読んで欲しい。まぁ、多分、何も感じてはくれない気がするのだが…。井端辺りに読ませたら、急成長間違いなしだが、井端は今や生きた見本を間近で見られるヨダレものの環境下にいるので、この本は必要ないかもしれない。とにもかくにも川相ファンは絶対に買って損はしないと断言しておこう。それどころか、買わないときっと後悔するので、是非、買いませう!

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コメント一覧

二番打者が、そんなに大事なんて知りませんでした。

早速、アマゾンに飛んできます。
2. Posted by うずら   April 12, 2005 21:39
この本は本当に良いですよね。
内容ももちろんのこと、読みやすく書かれているのも良いと思います。しかも、野球にあまり詳しくない・興味がない人でも抵抗なく読め、しかも納得できる内容になっていると思います。

書き込みはえらくご無沙汰しておりまして済みません。
ブログランキングの方は毎日ポチッと押しているのでご勘弁ください。

私の近況はと言いますと、
悪の温床でも何でも地元に野球チームがあるという喜びをかみしめております。家族の会話で普通に野球の話が出てくるのは嬉しいものです。地元開幕戦も行ってきてしまいましたよ。

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