March 29, 2005 22:26
川相ファン必携、4大聖書(その1)
日本球界が世界に誇る名手・川相昌弘。その華麗かつ堅実なプレーと、ひたむきに野球に取り組む姿に魅了されたファンは数多い筈だ。そんな川相ファンならば、絶対に持っておきたい書物が4冊存在する。正に、川相ファンにとって、聖書とも言うべき、その4冊を紹介していこうと思う。
本日、紹介するのは、「川相昌弘 背番号0闘志∞」(吉田武著/ベースボール・マガジン社刊)。川相と言えば、「60」「0」「6」「7」と4つの背番号をつけた経験があるが、全盛期の川相を知る者にとっては、やはり、川相のイメージは「0」ではないだろうか。地味ながら、黙々と仕事をこなしてきた川相には妙に「0」が似合っていた気がする。そして、背番号は「0」でも、胸には無限大の熱い闘志を秘める男。「背番号0闘志∞」、見事に川相を言い表したいいタイトルだ。
約10年前に刊行されたこの本だが、私は発売日にわざわざ神保町まで出向いて購入した。遠出した理由は、購入すると、川相が直々にサインした上で手渡してくれるイベントがあったからだ。生の川相に接触したのは、私にとって、これが初の機会であった。今と変わらぬ屈託のない笑顔でファンと接する川相とがっちり握手を交わした事は今でもいい思い出の一つだ。
10年前と言うと、球界の至宝・川相の選手生命を少なくとも5年は縮めたと言われる大罪人・長嶋茂雄が巨人で指揮を執り始めた頃。この本はその茂雄の推薦文から始まる。「すべてに攻撃的な彼の姿勢こそ”スピード&チャージ”を掲げた巨人のチームリーダーにふさわしい。巨人が無敵の軍団になる為には彼のリーダーシップが不可欠」などと、いけしゃあしゃあとぬかしているが、川相の事をこんな風には微塵も評価していなかった事が後の金満大補強,暗黒采配でまざまざと見せつけられたのは言うまでもない。そんな茂雄のコメントはいかがわしい事この上ないが、「川相ファンのみならず全ての野球ファンに勧めたい」と言う部分だけは同調出来る。
本書は少年時代から甲子園を経てプロ入りを果たすまでの生い立ち…、プロでは華奢な類に入る体躯をものともせずに必死の努力で這い上がり、見事に球界屈指へのショートへと成長した最も脂が乗りきっている頃までを描ききったものである。まだ茂雄の暗黒采配に苦しめられる手前の段階なので、そういう意味でも安心して読める筈だ。3大聖書の中で、無垢な川相ファンには、これが一番オススメではなかろうか。
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