2008 ドカベン

May 19, 2008 22:46

「それにしても放送席はとんでもない勘違いをしていました。
奪三振
記録の保持者は不知火で21個です」

 突然、放送席が1試合の奪三振記録が20個ではない事に気付き、タイ記録のノルマがあと3個である事が判明するが、日本ハムベンチは何事もなかったかの様に淡々とあと3個である様に振る舞い、何にしても、この回に追いつけなければ、挑戦する機会すら与えられないと意気込んでいた。先頭の劇団ひちょりは里中の初球の失投を見逃さず、三塁線へ痛打。横の打球には滅法強い岩鬼は素早く反応し、ダイビングキャッチ。一旦、グラブを弾かれながらも、こぼれたボールを再キャッチするファインプレー。続く田中の一塁線へのライナーも星王が巨体を飛ばして好捕。ここで北から、坊ちゃんスタジアムでも不知火があと1回を残して自己記録の21個にあと3個と迫っている事を報告され、ようやく土井垣も三振記録が21個である事に気付かされる。あと一人と追いつめられた日本ハムだが、ここから稲葉が一、二塁間を真っ二つに破るヒットで望みを繋ぎ、トンガの第4打席が訪れる。前の打席で徹底した変化球攻めを食らったにも拘わらず、懲りずにストレートを待っていたトンガは、いきなり初球から投げ込まれたストレートを激打。レフトスタンドへ向かって放たれた大飛球の行方は!?

 三振記録を間違えると言う大チョンボをこんな形で処理してしまうとは、何と言う超展開。本誌掲載時に即、読者から指摘が来たが、既に、先週分まで描いてしまった為、試合終了直前に滑り込みで無理矢理修正したと言うのが、真相だろうか。このやり方は潔いと言うよりも、ふてぶてしさを感じる。過去の経験上、単行本で修正する様な事はなく、全て放送席のチョンボと言う事で押し切る事は間違いないだろう。散々20三振と騒いでいた日本ハムベンチが、最初から21三振と言ってただろ!と言わんばかりに完全にすっとぼけて、事実を隠蔽しているのに対して、東京ベンチは北経由で誤情報をゲット。しかし、放送席が間違ってるんですよ…って、何でベンチ内でリアルタイムの実況をそんなに把握してるんだかね…。大体、20三振とか言い出したのは、放送席じゃなくて、レフトスタンドのファンじゃなかったっけ? 三者三振でもタイ記録と言う事で、ダルビッシュの新記録は振り逃げでもない限り、絶望的になった訳だが、二死一塁でタイ記録を賭けての山田との勝負で3発目を叩き込まれると言う展開に揺らぎは生じない。で、トンガの打球は予想通り、逆転2ランな可能性大な訳で9回裏の攻撃はある筈だ。別に、9回裏を生み出す為には、同点タイムリー二塁打とかでも何ら問題はない筈なのだが、極度の一発依存漫画なのでその可能性はほぼ皆無だろう。それにしても、何故、ここでストレートを投げるかね。トンガがストレートしか狙ってないのは、井戸端会議トリオですら容易に読めていた上、トンガの技術では分かっていても里中の変化球にはついていけないのは想像に難くない。となれば、これは本領が言っていた通り、投手のプライドの問題なのか? プロ同士の対決にはプライドなんてものはなく、勝つか負けるかだけ…なんじゃなかったのかよ! ここでプライドなんかに拘って、ストレート勝負を仕掛ける様では、第3打席でなりふり構わず変化球勝負した意味が絶無ではないか。

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May 12, 2008 20:58

 残り3イニングで20三振まであと7個と迫ったダルビッシュはその最大の関門として、7回先頭打者の山田を迎えるが、MAX152kmのストレートで前に飛ばさせず、あっと言う間に2−0と追い込むと、最後はフォークボールで空振り三振。続く星王も三振に斬って取った後、義経にはサードライナーを打たれて、ノルマはあと6人で5個。三振記録に盛り上がる日本ハムベンチだが、同点に追いつかなければ、9回裏は巡って来ない事を吉井コーチにどやされる始末。吉井コーチの檄が効いたのか、8回、二死から小田がレフト前に落とすと、鶴岡は粘って四球を拾い、一、二塁のチャンス。ここで金子誠が一、二塁間へ痛烈なライナーを放つも、殿馬の美技に阻まれて、二者残塁。その裏、ダルビッシュは9回裏が来る事を信じて、土井垣,山岡,サルと三者三振の快投を見せ、20三振まであと2個と接近。迎えた土壇場9回、日本ハムは1番・劇団ひちょりからの好打順だが、果たして、追いつけるのか?

 第3打席はあっさり三振した山田だが、配球を読む描写が完全に省略されている事からして、全球読みを外された事が三振した理由と見て間違いないだろう。少なくとも、3球目のフォークに対する山田は全くフォークを予期していなかった表情である。つまり、ダルビッシュのストレートの球威やフォークのキレが凄いのではなく、単に、読みが当たれば限りなく100%に近い数字でスタンドに放り込むが、外れればほぼ凡退すると言う山田のジャンケン野球ぶりが遺憾なく発揮された結果に過ぎないと言う訳だ。これが穿った見方である事は否定しないが、今まで水島氏が描いてきた山田と言う打者は紛れもなくそういう打者なのであり、その長年の蓄積がここでダルビッシュが凄いのだとは微塵も感じさせない土壌を作ってしまっているのである。さて、ドカパロワールドにおいて、日本記録どころかパ・リーグタイ記録ですらない20三振とやらにご執心のダルビッシュだが、その記録を達成出来ないケースは日本ハムが完封食らって9回裏が回って来ないか、山田の第4打席で被弾するかの二択。どうせ阻止されるなら、まだ前者の方がマシなのだが、後者になりそうな気がしてならない。9回表は走者が一人出てトンガの第4打席が回ってくる事はほぼ確実。一発でしか点の取れない水島野球を考えると、トンガが渋く同点タイムリーを放つなどとと言う展開は期待出来ず、三振か逆転2ランと言う大味な二択が待っている。トンガの第3打席を振り返れば、何故か里中がビビリまくるなど、トンガに流れが傾いており、2ランの可能性が高いと見る。となれば、あとは岩鬼が出塁,殿馬が送って、微笑が三振と、20三振にリーチをかけた状態で回ってきた山田に3発目となるサヨナラ2ランを叩き込まれると言う最悪中の最悪パターンになりはしないかと気が気でない。今回の三振で形式上とは言え、一度はダルビッシュに花を持たせてしまった為、山田の2打席連続三振の可能性は限りなくゼロに等しくなっているだけに心配だ。

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April 29, 2008 12:00

  3度目の対決を迎えたトンガ vs 里中。ここまで2打席ストレートしか投げていない里中の投球だが、東京ブルペンの井戸端会議3人組は相も変わらず、TV観戦の野球ファン気分で里中の配球予想大会に明け暮れていた。トンガは山田のサインに首を振った里中がストレート勝負に拘っていると勝手に思いこんだが、初球からさとるボールを投げ込まれ、空振り。この変化球を見せ球にストレート勝負などと都合のいい事を考えたトンガは、2球目のサインにはあっさり頷いた里中のスライダーに全くバットがついていかずに空振りし、あっと言う間に2−0と追い込まれてしまう。3球目の山田のサインに3度も首を振った里中の様子に、初球時は山田が里中のプライドを重視してストレートを要求したが里中がプライドより勝つ事を選択して首を振ったと分析していた井戸端会議組は、山田はトンガのストレート狙いを見破って変化球を要求しているが、あくまで里中はストレートを投げたがっていると予想し、心配するも全くの杞憂。3球目は高めから落ちてくるスカイフォーク。完全にボール球だと思ってしまったトンガは腰砕けで見逃すしかなく、あえなく三球三振。しかし、里中がなりふり構わず三振を取りに来た事で一人前のプロとして認められた…と岩鬼から檄を飛ばされたトンガは「光栄です」に感激に打ち震えるのだった。その裏、20三振を目指すダルビッシュは先頭打者としてここまで2発を浴びている山田と三たび対峙する。

 「プライドより勝ちを重視したか…。それでこそエースよ」とか、池田がやけに偉そう。まるで大ベテランみたいな口ぶりだが、幾ら老け顔でもこいつは里中よりもかなり若い筈なのだ。大体、里中ごときがストレートにプライドを持っている事自体、おかしな話。里中の持ち味はあくまで多彩な球種と制球力(+山田のリード)。変化球と混ぜるからこそ、並のストレートも生きる訳で、ストレートしか狙っていない打者に通用する様な威力のあるストレートは持っていないのである。何せ、トンガのストレート狙いに気付いた井戸端会議組にああも心配されてしまう程度のストレートなのだ。そんなストレートにこだわり続ける様では、それはもうプライド云々と言うより、自分の力が見えていないだけだ。とりあえず、里中もそこまで愚かではなかった様だが(結局の所、今回の対決は井戸端会議組が勝手に東京バッテリーの思惑を想像していただけで、実際に里中が首を振った時に出した山田のサインが何なのかはさっぱり分からないのだが)、今更になって、「元々プロ同士の対決にプライドなんてない。勝つか負けるかだけだ」などと、偉そうな事をぬかしても、しょーもない賭けをして、ストレート勝負に持ち込んだ第1打席でスタンドへ放り込まれている里中だけに説得力は絶無と言っていい。で、変化球を混ぜたはいいが、さとるボールにスライダーにスカイフォークを3つ続けるなんて、岩鬼じゃないけど、なりふり構わな過ぎ。ストレートをフルスイングする事しか考えていない事がミエミエなのだから、持ち球の中でも特にキレのいい変化球3つを全て使わなくとも容易に打ち取れたろうに、この里中の余裕のなさは何だろう…。第2打席では完全に格下とナメきった投球で翻弄しただけに、第3打席までの間にトンガを一人前と認めるだけの何かがあって然るべきなのだが、そんな描写は何一つないと来るから困ったものだ。ところで、「ドカパロ」ワールドでの三振記録は不知火の21個である事に水島氏はいつになったら気付くのだろう? と言うか、水島氏は耄碌してるんだから、編集者がしっかり気付けよ! ホント、水島氏の担当は水島氏の原稿を何一つチェックしていないのだと言う事を改めて思い知らされるね。

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April 21, 2008 22:56

 カウント2−2からの低めのストレートを打ちに出た山田だが、ボールはバットの下を僅かにかすって、鶴岡のミットへ。しかし、これを鶴岡が落球。チップした事に気付いてくれる事をひたすら祈る山田の期待通り、栄村球審は両手を広げてファールのコール。打ち直しとなった6球目、インコースのストレートに対して、山田はバットを折られながらもライトスタンドへ叩き込む2打席連続アーチでダルビッシュの9連続三振を粉砕。めげない日本ハムファンは今度は里中の持つ1試合20三振に期待を寄せる。その期待に応える様にダルビッシュは続く星王を三振に斬ってとると、続く5回には山岡,サルから、6回には岩鬼,微笑からそれぞれ三振を奪い、計13個。一方、里中も5,6回と3人ずつで斬ってとると、7回も簡単に田中,稲葉と打ち取り、三たびトンガとの対決を迎える事となった。

 バットを折られながらの山田の一発に、トンガはまたまた「すげぇ」(4度目)と吐かされてしまったばかりか、「おれはいつかきっと山田太郎になる」などと、とんでもない事まで言わされてしまう怒濤のシメっぷり。間違っても、こんな腹黒いジャンケン野球の申し子になどならないで欲しいものだ。二軍ですらバットが湿りがちで悩んでいると言うのに、漫画では毎週、うんざりする程、ピエロの様な扱いを受けている事に嫌気がさしたのか、現実のトンガは二軍の練習で大遅刻をかまして、1ヶ月の外出禁止。寮の近隣のコンビニに行く事すら認めて貰えないと言う軟禁状態に陥る有様。正に、恐るべしは水島の呪いである。シメられたと言えば、今回、トンガ以上にシメられたのがダルビッシュ。5球目のストレートだが、何で周囲はあんなに持てはやしているのかさっぱり分からない。何せ、山田のバットはボールの上だったのだ。つまり、山田が思っていたよりもボールが伸びて来なかったと言う事になる。それを微笑は今以上のストレートは投げられない…とか訳の分からない事をぬかしているし(まぁ、微笑は山田のジャンケン野球っぷりを全く分かっていないなど、節穴の目を持つ男だから仕方ないのだが)、挙げ句の果てにバットを折っても軽々とスタンドへ運ばれてしまう始末。いくら三振ショーで持ち上げた所で所詮、ダルビッシュなど山田の足下にも及ばないと言う描写である事には変わりがないのである。このままいくと、9回二死までに19個の三振を奪ったダルビッシュがタイ記録を懸けた山田の第4打席でサヨナラアーチを叩き込まれるとか言う最悪の展開の可能性も十分に考えられる。また、地味にシメられたのが栄村球審。鶴岡のミットの動きを見れば、もう明らかにボールの軌道が変わっていて、ファールした様にしか見えないのだが、山田は栄村球審の眼力を全く信頼せずに、かすった事に気付かない可能性は大いに考えられるとばかりにまるで神頼みするかの様な態度なのである。山田が一発放って、ガッツポーズをしない事に対して、まるで山田がでかい人間であるかの様に描かれているが、格下相手に読みが当たってスタンドに放り込む事など、山田にとっては至極当然の結果な訳で、そんな事でいちいち大喜びなどしていたら、みっともない…と考えているだけの事ではなかろうか。

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April 14, 2008 21:55

 吉井コーチに叱責されたばかりだと言うのに、吉井コーチには全く人徳がないのか、日本ハムバッテリーは9連続三振を狙う気満々。殿馬が記録を意識して、当てにくるかもしれないと不安がるダルビッシュに対して、鶴岡は殿馬はそんなセコい真似はしないから、いつも通りの殿馬だと思って来いなどと、都合のいいアドバイス。この鶴岡の話が聞こえてしまったのか分からないが、殿馬は初球からフルスイングで大ファール。続く2球目もファールした後、142kmのフォークに空振り三振。続く微笑も140km台の高速フォークにあえなく三振に倒れ、タイ記録をかけた9人目として山田が登場。スライダーでボール,カーブでストライク,フォークでボール,チェンジアップでストライクと、山田はいずれもピクリともせずに見送り、カウント2−2.様々な球種を見られてしまった事で日本ハムバッテリーはここまで投げていないストレート勝負か、逆にそのストレートを待たれている可能性を危惧して変化球勝負の二択に悩まされるが、最終的に鶴岡は低めのボール気味のストレートを投げる事を指示。選球眼のいい山田がボールと判断して見送り、低めに甘い今日の栄村球審がストライクに取ってくれるかもしれない事を期待したのだ。しかし、鶴岡の思惑とは裏腹に、山田はこのボールを打ちに来た。果たして、タイ記録は破られてしまうのか?

 記録狙いの投球を辞めるように指示しながら、完全に無視された吉井コーチの扱いが非常に不憫。ダルビッシュは叱責された際、トンガに責任をなすりつけておきながら、結局、この回の頭から9連続三振を狙っていると言う何とも薄っぺらい男に仕立て上げられてしまった。さて、スプレーヒッターでバントの名手である殿馬が全球一発狙いのフルスイングなんてバッティングをする事自体、既にいつも通りの殿馬にはありえない訳で、鶴岡の言っている事は支離滅裂である。鶴岡のこういう意味不明な発言により、殿馬は普段通りのバッティングでは記録阻止の野暮な行動と解釈されかねないので、やむなく一発狙いに走らざるを得なかった…様に見えてしまう。微笑は高速フォークに手も足も出ずに1コマで処理された上、「140kmのフォークなんか打てるか」と泣き言を吐かされるなど相変わらず、無体な扱い。更に、山田が何に的を絞っているかと言う土井垣のネタ振りに対して、球種など絞らずにストライクならフルスイングするだけ…などと、ジャンケン野球の申し子が絶対にする筈のないバッティングを予想してしまう様な見る目のない選手として描かれてしまい、非常に可哀想。で、日本ハムバッテリーは殿馬,微笑と打ち取った高速フォークを何ら伏線にする事なく、無駄に球種を使い果たしてしまい、ストライクを見逃してくれる事を期待すると言うこの上なく弱腰な選択肢を迫られる事に…。しかし、山田はクソボールだろうが何だろうが、球種さえ読みきればスタンドに放り込んでしまう化け物な訳で、ストレートと読まれてしまったら最後…と言う事を認識していない軽率な選択と言えるだろう。大体、この日の栄村球審が低めの判定が甘い傾向にある事など、鶴岡が分かってるくらいなんだから、当然、同じ捕手である山田も分かっていると思うのが普通だろう。それに気付かないなんて、鶴岡は何て粗忽者なんだ…。と言う訳で、山田が打ちに行ったと言う事はストレートを狙っていたから…と考えると、結果は2打席連続アーチの可能性がかなり高いのではなかろうか。ところで、今回に至って、9連続三振の保持者に梶本氏が追加された。鶴岡は単にファイターズマニアなだけだったのか? はたまた、梶本サイドからクレームが来たので急遽追加されたのか?

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April 07, 2008 21:12

 ジャンケン野球の申し子たる所を遺憾なく見せつけた山田の一発で追いついて貰った里中は3回を簡単に三者凡退で切り抜ける。その裏、ダルビッシュ攻略へ東京ベンチは円陣を組むが、いきあたりばったりのひらめきインケツ采配の土井垣に有効な指示など出せる筈もなく、山岡,サル,岩鬼とあえなく三振に倒れ、これで6者連続三振。調子ぶっこくトンガは最多記録が東映時代のOB・土橋正幸(と梶本隆夫)である事を鶴岡から聞き出すと、それを狙う様、ダルビッシュを焚き付けるが、その所為でダルビッシュは吉井コーチに叱責されてしまうのだった。三振を狙うよりも、最高の投球は1球ワンアウトだと山田にたしなめられた里中は4回、田中,稲葉を1球で仕留め、トンガの第2打席を迎える。もうストレート勝負はないと、変化球一本に絞っていたトンガは里中のハーフスピードの初球をシンカーと読むが、ただの抜いたストレートがど真ん中でミットに収まるや、狙っていたら2本目だったと唖然。それでもストレート一本はありえないとまたも変化球を狙うトンガだったが、2球目もアウトコースへのストレートにまたも裏をかかれて見逃し。立て続けのストレートにナメられているのでは?と疑いを持ちながらもその考えを打ち消し、買いかぶられている筈だから勝負球こそ変化球の筈だと思い込むトンガは、ナメているかの様に思わせてストレートと勘違いしやすい高速スライダー…と予想するが、ど真ん中のストレートにあえなく空振り三振。この瞬間、買いかぶられるどころか、東京バッテリーに完全にナメられていた事を認識し、怒りに打ち震えるトンガはこれ以降の打席では変化球が来たら三振してもいい覚悟でストレート1本に絞る事を決意するのだった。

 里中ごときのストレートでも、ストレートである事を悟らせさえしなければ、制球に神経を使わなくても、トンガごとき余裕で三振に取る事が出来ますよ…と言う話。球威も制球力も関係なく、完全に球種の読み違いでケリがついてしまうと言う正に、ジャンケン野球を地でいく対決だった。結局、トンガは里中ではなく山田に負けたのである。しかも、この配球がトンガを完全にナメきったものであると言う描写な為、トンガは読みを外されたと言う事より更に低い次元で貶められた格好になり、実に可哀想。逆ギレしたトンガはストレート1本狙いを決め込んだが、この後、最後まで変化球勝負で三振しまくる…などと言う寒過ぎる展開は流石にないだろうから、必ずどこかで来るストレートに対して、トンガが2発目を叩き込むと言う流れが見えてきたが、それはあくまでトンガの力ではなく、単に球種の読みが当たったからに過ぎない…と言う結論になるのは火を見るより明らかで早くも欝状態だ。もういい加減、経過が読み一辺倒で結果が三振かホームランしかないジャンケン野球は何とかして欲しいのだが…。それにしても、同じ9連続三振でも、この上なく知名度の高い江夏のオールスターでの記録と比べ、カルト級の土橋氏の記録を即答する鶴岡に非常に違和感を覚える。通算記録や連続試合記録はそこに至るまでの準備段階があって、そういうネタを調べてきたマスコミから情報を流されている可能性も考えられるが、突発的なこういう記録をあっさり答えられるのは相当な記録マニアである(もし鶴岡が実は本当に記録マニアで、その情報を水島氏が豆知識として持っていた…と言うならば、この点は陳謝しなければならないが)。しかも、マニアのくせに、同数で並んでいる梶本隆夫氏の事は完全無視する辺り、何とも中途半端だ。

梶本隆夫物語―阪急ブレーブス不滅の大投手

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March 31, 2008 21:30

 ピンポイントの制球が絶対条件になるワガママをぬかした挙げ句、その制球を誤ってトンガに被弾すると言う愚行により、1点を先制された里中だが、引きずる事なく、後続3人を打ち取る。1点を追う東京は2回、先頭打者として山田が登場。土井垣に全く信用されていない上、里中が先発とあっては、出番が来る可能性は限りなくゼロに近い東京のリリーフ陣は井戸端会議に花を咲かせるしかする事がなかった。飯島は山田が二塁打で出て、星王が送り、義経のスクイズで同点が理想などと無茶な事を言い出すが、池田はその点の取り方の方が遙かに大変だから、山田の一振りに賭けるしかないなどと、ホームランでしか点の取れない水島ワールドを正当化。本領も「それが理想」などと一発依存野球を正当化しつつ、そう簡単にはいかないなどと、決して安直な考えで一発依存野球漫画を描いている訳ではないのだ…と言わんばかりの苦しいフォローに走るのだった。一方、東京ベンチではダルビッシュの配球談義。ダルビッシュも負けじとストレート勝負などと無茶な事を言う岩鬼だが、殿馬はトンガと山田を同じにするななどと、山田礼賛発言を吐かされてしまう。また、土井垣は初球の入り方で勝負球が決まるなどと断言。初球がストレートなら勝負球が変化球、変化球なら勝負球がストレートなどとぬかしていた。また、日本ハムベンチでは梨田監督が自分ならストレートに近い球速のスライダーをボール球に使い、山田が何を狙っているのか探ると言う。周囲の思惑を余所に、鶴岡はインコースに外れるストレートを要求。打ちに来ても体が開いてファールにしかならないと言う目論見だった。しかし、このボールに反応した…と言うか思いっきり打ちに来た山田は激打。ファールを確信する鶴岡だったが、打球はライトスタンドのフェアゾーンに飛び込む同点アーチ。脇を締めたコンパクトなスイングで体を開かず、鋭い腰の回転で運んだ山田の打棒に鶴岡は呆然とするしかなかった。追いつかれたダルビッシュだが、気落ちする事なく、後続を三者三振に斬って取り、1点止まり。自ら愚行を犯しておきながら、その罪を隠蔽したい里中は「ここまではセレモニーだ。ここからが本当のプレイボールだ」などと負け惜しみにしか聞こえない戯れ事をほたえて、2回のマウンドに上がるのだった。

「すげぇ……、テレビで観た山田さんとは全然違う」。早くも3度目の「凄い」発言。一体、この試合、トンガは何回「凄い」を吐かされてしまうのだろうか。見開き2Pを使って描かれた山田のインパクトの瞬間は(あくまで最近の水島氏にしては)かなり気合いが入っていた様に見えた。しかし、試合展開上、この場面でここまで力を入れる必要は絶無。絵に目を奪われる以前に、あまりにもミエミエの一発に白ける方が先で、その後でそれなりに絵に力が入っていた事に気付くと、今度はこうまでしてトンガとの格の違いを見せつけたいのか?と欝にさせられた。相変わらず、下手の考え休むに似たりを地で行く両軍ベンチや鶴岡に辟易とすると同時に、ジャンケン野球の申し子・山田に球種を読まれた段階で何もかも絶望的なのだと言う事を改めて思い知らされた。普通ならファールになるコースだろうが、凄まじいスピードと球威があろうが、とにかく球種さえ読み切れば、山田は九分九厘スタンドへ持っていく化け物なのである。反面、読みが外れるか、極度の変則戦法を仕掛けられるとこの上なく脆いのだが、水島氏の思考操作により、敵方は大抵山田の読み通りに投げてしまうので、山田の脆さは殆ど表面化しないのだ。こんな一発依存野球ばかり描いてないで、たまには飯島の言う様な点の取り方をして貰いたいものである。愚行と制球ミスのダブルチョンボをあっさり帳消しにして貰った里中はこの後、大人げなくトンガに対して、スカイフォークやさとるボールを連発して、三振を取りまくり、トンガから「凄い」を連発して貰うのだろうか。で、トンガはシメられる代わりにカネやんに4三振食らった茂雄の様に豪快なスイングだけ誉めて貰うとか言う無理矢理なフォローをされそうな予感がしてならないのだが…。

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March 24, 2008 23:29

 現実を無視した誇大妄想により、4番サードとして、プロ初打席に立たされたトンガ。これに対する里中は試合前にストレート一本で勝負したいと山田に持ちかけていた。ストレートでは勝負出来ない投手である事を小林真司に思い知らされて変化球投手の道を模索したと言うのに、プロに入ってから何やら勘違いしてしまったのか、はたまた、「MAJOR」でも読んで感化されてしまったのか分からないが、里中のコントロールならストレートだけでも9つのコースに投げ分ける事で9種類の球になると甘い判断をしてしまい、初回を3人で抑える…つまり、先頭打者として迎える事を条件に里中の要望を許可する事に…。ルーキー相手にいきなり変化球など投げてこないだろうとストレート一本に絞っていたトンガは初球を真後ろへファール。タイミングが合っていると警戒する里中は2球目をアウトローに投げ込み、空振りを奪うが、空振りしてもバランスを崩さないトンガのスイングに山田も警戒を深める。そして、3球目のアウトハイをファールした後、インローに投げ込まれた4球目をトンガは激打。打球はレフトスタンドへ一直線に飛び込み、プロ初打席初本塁打の快挙を達成。本来の目論見とはボール1個高かった為、スタンドへ運ばれてしまった里中は愕然とするのだった。

 不知火やら土門ならともかく、里中ごときの球威でストレート一本勝負など無謀この上ない。大体、打たれてもソロで済むから…とか言う条件付けをされている段階で自分のストレートが山田に全く信用されていない事に気付けよ。読みが全てのジャンケン野球が支配する水島ワールドにおいて、ストレートである事がバレている段階で里中の被弾は半ば既定路線だった。ただでさえ、ストレート一本ではピンポイントの制球力でかわすしか手がないくせに、肝心の制球を誤って自滅とあっては、打ったトンガが凄いと言う印象は微塵も抱けない。尤も、水島氏はトンガより山田の方が遙かに格上であるかをいかに見せつけるか…と言う事に躍起になっている訳だから、トンガが凄いのではなく、打たせて貰っただけ…と言う描き方はある意味、正しいのだろう。因みに、ワガママな投球で無惨に打たれる失態を犯した里中に対して「エースに自己満足はない。エースの使命は勝つことだ!」などと、吉井コーチが突然、しゃしゃり出てきたのは、勿論、ヒゲがあるから吉井だと判別して貰える………かもしれない………可能性が……少しは増す………筈だと言う以外の何物でもないだろう。

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March 17, 2008 21:45

 グラウンド入りするなり、山田の打球を見たトンガは開口一番「すげぇ〜」と吐かされてしまい、水島ワールドの洗礼を受けてしまう。更に、挨拶を交わした後にも「すごい飛距離ですね」と「すごい」を連発。これを受けた山田も「君もすごい」などとぬかすが、所詮、自分には遠く及ばないと言う腹の内が見えて、実に白々しい。トンガはいけしゃあしゃあと山田の1年目の数字(32本で本塁打王)が目標と語り、岩鬼の失笑を買ってしまう。東京ナインが一斉に振り返ったの際にまとめて挨拶をしたつもりのトンガだったが、山田にしか挨拶をしていないと解釈したご機嫌斜めの岩鬼に絡まれているトンガを見て、劇団ひちょりは岩鬼を相手にしているとくそボールに手を出す癖がついてしまうと茶々を入れるも、トンガは悪球が打てれば60発は打てると豪語するビッグマウスぶり。日本ハムの練習時間になり、打撃ケージに入ったトンガはバッターボックスではなく、ホームベース上で投手と正対して構えると言う訳の分からない行動に打って出る。真横から本気で投げてくるミツグのボールに対して、トンガはいきなり空振りして、土手っ腹に食らってしまう。その後も体の真横から来るボールをなかなか捉えきれず、自打球を体に当てまくりながら、最後にようやく芯で捉えた打球は当然のごとく三塁側のファールスタンドへ飛び込み、ホームランを期待していたレフトスタンドのファンからはブーイング。謎の練習に東京ナインは唖然とするばかりだったが、トンガ曰くミートの調整であり、バットに当たらない時は死球の練習になるのだそうだ。そして、いよいよ開幕スタメンオーダーの発表。鎖国政策により、青波の長瀬が元々存在を隠蔽されていた為、当然、その穴埋めにスレッジが入ったりする事はなく、稲葉が4番に入るかと思われていたが、稲葉は3番。東京ベンチがどよめく中、トンガが4番サードでコールされる。山田や破戒僧・清原でもなしえなかった高卒ルーキーの開幕4番にスタンドは大いに盛り上がるのだった。かくして始まった開幕戦、東京の開幕投手は故障あがりの里中。これに対して、開幕戦のプレイボールホームランごときを生涯の夢としてでっち上げられてしまった劇団ひちょりはいきり立って初球を激打。しかし、ボールの上っ面を叩いて、打球はレフトスタンドどころか三塁線へのゴロ。これを岩鬼は苦もなくダイビングキャッチし、一塁で刺す好プレー。岩鬼は前の打球こそ下手だが、横の打球には滅法強い…などと言う事は最早、基礎知識である筈なのだが、相変わらず、スタンドからはまぐれ呼ばわりされてしまう有様だ。続く田中も三遊間への痛烈なライナーを放つが、これまた横の打球には滅法強い岩鬼が軽々とダイビングキャッチ。そして、稲葉はスカイフォークの前にあえなく空振り三振で三者凡退。この回、3人で抑えたら…と言う条件の下、山田と何やら裏取引をしていたらしい里中はこの結果にほくそ笑む。その裏、ダルビッシュに対して、岩鬼は常々先頭打者アーチを狙いまくっているくせに、トンガごときに力で脅かすのは大人げないなどと訳の分からない事を言い出して、いきなりサードへセーフティバントを敢行。完全に想定範囲外のプレーにトンガはまるで反応出来ずにいたが、単にトンガの裏をかいただけで、ピッチャーの守備範囲内に転がる何の変哲もないバントだった為、ダルビッシュに軽く裁かれて、岩鬼はあえなく凡退。続く殿馬も早々とセーフティバントの構えを見せるが、トンガはこれにあっさり引っかかって前進し、プッシュバントで簡単に頭を越されてしまう。トンガは僅かにグラブにかすらせるのが精一杯だったが、後方に弾かれた打球を金子誠がダイビングキャッチで抑えて、何とかアウト。続いて強打した微笑の打球はまたまたサードを襲い、腰高のトンガのグラブの下を抜けていくが、スパイクに当たった打球がセカンド・田中の正面に弾かれると言うバカヅキでこれまたアウトとなり、結果、東京は3人で攻撃終了。そして、2回表、ついにトンガが打席に登場する。

 一挙2話掲載…って、1話完結モノならともかく、ストーリー漫画じゃ要するにただの増ページ。それを何故、わざわざ2話に分割する必要があるのか全く意味が分からない。それにしても、トンガが開幕4番サードなどと言う誇大妄想漫画が公開された日に現実では二軍落ちを通告されると言う衝撃的展開。この見計らったかの様な絶妙なタイミングは何なのだ? 正に、恐るべしは水島の呪いである。水島氏はこの最悪のタイミングで二軍落ちした事に関して「いささかショックです。私は一軍の控えと考えていた。二軍は下がる所がないので難しい。一軍なら失敗した時、二軍と言う逃げ道があった」と、流石にヘコんでいる様だが、その原因が自分が呪いをかけてしまったからなどとは微塵も思っていない様で「現実の選手ではなく、私の作り出したキャラクターで動いているので全く影響はない」と、路線変更する事なく突っ走る模様。実名を使っておきながら「私の作り出したキャラクター」などとぬかすのは、好きな様にシメまくる事を正当化する為の口実にしか思えない。自分のキャラで自分のキャラをシメまくりたいなら、「光の小次郎」の様な架空選手しか出ない漫画に切り替えて欲しいものだ。今回の話はオープン戦はおろか、キャンプもロクに見てない段階で構想されている筈なので、単に高校時代の表面的実績のみから判断した見切り発車もいい所なのだが、もし、トンガがこのまま大成せずに二軍でくすぶる様な選手で終わってしまった場合、今回のシリーズは後世のいい笑い物になりかねないよなぁ。サードの守備がヘッポコなのは事実だからそれはいいとしても、あの打撃練習の意図は全く持って訳が分からない。殿馬の秘打特訓並の訳の分からなさである。何故、あれがミートの調整に繋がるのか。ケガの可能性が極めて高いのは勿論の事、まっとうなスイング,ポイントでは弾き返せない事からフォームまで大きく崩しかねない実に危険な練習なのだが、説得力のある説明どころか、そもそも説明自体してくれないんだろうなぁ。無駄に思わせぶりな準備を見せておいて、その効果の程が全く分からないまま放置…と言うのは、水島氏がよくやっちまうパターンだし…。ところで、里中は一体何をたくらんでいるのか? トンガとの初対決で何やらワガママを通したい模様だが…。

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March 10, 2008 23:32

 2点リードの最終回、一死二、三塁のピンチで山田を迎えた中日だが、一塁が空いているにも拘わらず、谷繁は勝負するつもりなのか、立ち上がろうとはしない。初球、外角に外れるボール球に周囲が勝負と見せかけた敬遠と疑う中、山田は勝負の気配を感じていた。自分が谷繁なら岩瀬をどうリードするかと考えた山田はボール2つ続けて敬遠と思わせ、見送りたくなる3球目に労せずしてストライクを取った後の1−2からの勝負と言う結論を導き出す。続く2球目も山田の読み通り、外角高めに外れるボール球だったが、勝負に来ていないが故の不用意なウエストボールとあって山田はこれを激打。打球はレフトスタンドに一直線に飛び込む3ランとなり、東京が逆転サヨナラでアジアシリーズ出場を決めるのだった(日本一の座は巨人が日本シリーズを出場辞退した段階で既に東京が獲得している)。バットが届く範囲なら振るつもりでいた山田の目論見に今更、気付いた谷繁はせめて低めなら手を出さなかったかもしれないと自らのリードミスを激しく後悔。岩瀬もバットの届く所に投げてしまった自分の所為だとと訳の分からない事をぬかして、谷繁を庇ったが、落合監督はバッテリーに非はなくただ「山田に脱帽するしかない」と山田礼賛発言を吐かされてしまうのだった。歓喜に湧く東京ナインだったが、この様子をスタンドから見ていたトンガは山田と戦うべく東京以外のパ・リーグ7球団に入りたい意志を固めていた。そして、迎えたドラフトの日、パ・リーグである日本ハムがトンガの交渉権を獲得し、里中はトンガとの対決に胸を躍らせるのだった。そして、明訓同窓会,春季キャンプ,オープン戦とあっと言う間に時は流れ、日本ハムとの開幕戦を迎える事に…。山田がフリー打撃で快音を連発する中、いよいよ大物ルーキー・トンガが姿を現すのだった。

 あまりにも予想通りの展開に閉口するしかない。他に選択肢のない状況を作って、次週に引っ張るなんて、実に愚行である。しかも、結末が予想出来た上、その経過までも予想出来てしまったのだから頭が痛い。勝負に見せかけた敬遠と見せかけた勝負で、勝負に来る前のボール球を叩く…と言うのは青田戦で思いっきりやっている使い回しネタ。水島経験値が浅い人だと、バッテリーが見逃すと読んで取りに来た3球目のストライクを狙い打つのだろうとミスリードさせられそうな気もするが、このミスリードすらも使い回しなので、2球目のボール球が来た瞬間に次のページを開くまでもなく、山田が悪球打ちする事が読み切れてしまい、分かり切った嫌な結末が待っているページをめくるのを思わず躊躇ってしまった。バッテリーに非はないと山田礼賛台詞を吐かされてしまった落合監督だが、谷繁が配球を読まれた事とか、岩瀬の外し方が甘かったとか言う以前に、そもそも一塁が空いている状況で山田と無理に勝負した意味が分からない。ニックンに匹敵するチャンスブレイカー・土井垣に満塁で回せば、かなり高い確率でゲッツーを食らってくれそうなものだ。山田を抑えて勝ってこそアジアシリーズに出る価値がある…とか無駄なプライドが邪魔したのなら、それはそれでいいが、そういう描写はないし、かなりの勝算があった見込んでいた訳でもない為、勝負に出た必要性が微塵も感じられなかった。落合監督は山田に脱帽する前に満塁策を指示しなかった自分の采配ミスを大いに反省すべきであろう。結局、中村紀の逆転弾は山田に花を持たせる為のお膳立てをさせられたに過ぎず、守護神・岩瀬も打ち込まれるなど、中日は徹底的にシメられまくる散々な結果となった。今回のトンガが登場する寸前…と言う終わり方は来週やるかと思っていたのだが、まさかの前倒し。おかげで、オフシーズンは明訓同窓会が1P,キャンプとオープン戦が合わせて1Pと言う超速ぶりで「ドカパロ」史上最短記録を大幅に更新する事となった。ページ数的に里中×サチ子の結婚話がスルーされるのは当然、予想された事態だが、今春でサチ子も大学を卒業した筈なのに、何故、先延ばしになったのか皆目見当がつかない。里中の故障がその理由の一端を担うと思われたが、里中は何事もなかった事の様にピンピンしている始末。どうせ水島氏が二人の結婚の事など忘却の彼方…と言うしょーもない理由なんだろうなぁ。岩鬼×サチ子ならともかく、里中×サチ子なんて何の思い入れもないカップルの結婚を描く事など気が進まないのかもしれないが、破局させるにしろ、先延ばしにするにしろ、無為にスルーするのではなく、ちゃんとその辺の状況を描いて欲しいものである。ところで、分離ドラフトの第1弾である高校生ドラフトはポストシーズンどころか、公式戦すら終わっていない時期(昨年は10月3日)に開催されるので、アジアシリーズ出場権争奪戦の頃には、トンガの入る球団はとっくに日本ハムに決まっているんだが。これだけ実在選手をいたぶり続けるのだから、水島氏にはもっと現実のプロ野球事情について勉強して貰いたいものだ。ところで、トンガの話ついでに挙がっていた巨人学園の宇多川とやらは果たして出てくるのだろうか? このチーム、新しいヤツが入ってきても、全く出場機会を与えられないから、獲るだけ無駄だよな。年齢不詳のサルを除いたスタメンの平均年齢が34歳を越えてると言う超高齢チームだが、きっと6年後の平均年齢は単純に6つ増えて40歳なんだろう。まったく何てチームだ…。さて、来週からトンガがシメられまくる悪夢の開幕戦が始まる訳だが、既に、現実のトンガは大不振を極める一方で「今の自分なら二軍に落として貰った方がいいくらい。開幕一軍とか言えるレベルじゃない」と二軍落ちを願い出るなど、すっかり自信をなくして弱気モード。シメる事を予告しただけで選手を潰してしまうとは、恐るべし水島の呪い…。

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March 03, 2008 22:49

 シンカーを捉えた中村紀の打球はレフトスタンドに突き刺さる逆転3ラン。この時、山田は落合監督の指示が自分の読みとは真逆の「三振してもいいからシンカー以外打つな」だったと悟り、うなだれるのだった。続く立浪は何とか打ち取った本領だが、素人投手陣が8回まで抑えて、本職投手陣で逆転されると言う悪夢の展開に東京ブルペンは愕然。2点のビハインドを岩瀬から跳ね返さなくてはいけない苦しい展開となった東京の先頭打者は岩鬼。何やらごそごそしてから打席に向かう岩鬼だが、ベンチに残されたグラブの中にからしのチューブがあったのを見た山田はからしを舐めて気合いを入れていたのかと推測。一方、前の打席で卑劣な目眩ましを使っていた山井がど真ん中を被弾された上、その原因を突き止めてもいないと言うのに谷繁は「いつでも明るくど真ん中だ」などと脳天気な事を考えていた。まずは定石通り、初球のど真ん中を岩鬼が空振り。ここで岩鬼が突然、小指で華をほじり出すも、単なる挑発だと見ていた谷繁だが、続く2球目を激打されてしまう。打球はセンターの頭上を越える痛烈なライナーとなったが、フェンスを直撃して跳ね返ったボールが平田のグラブに一直線。あまりに当たりが良すぎた為、結局、岩鬼はシングル止まり。ここで山田は岩鬼が事前にからしを舐めていたのではなく、指にからしを塗り、打席中に鼻に入れて涙目になる事で悪球にした事に気付く。続く殿馬の大きな構えを見た中村紀は逆にセーフティバントの気配を感じて警戒していたにも拘わらず、殿馬がスイングに入った事で前進守備を躊躇った事により、グリップに当てる殿馬十八番のセーフティバントに反応出来ずに内野安打を許してしまう。ここで微笑が送って、一死二、三塁となった所で一塁が空き、山田は敬遠されるかと思いきや、谷繁は座ったまま。果たして、中日バッテリーは勝負を選択するのか!?

 今回で決着がつくかと思いきや、まだ引っ張るとは…。これでアジアシリーズ出場権争奪戦の翌週が翌年の開幕戦と言う何とも慌ただしい展開となる事が確定し、オフシーズンネタは殆ど端折られる模様。まぁ、3/13発売号は開幕戦のプレイボール直前で終わる可能性もあるので、そこまでに無理矢理消化するのかもしれないが、里中×サチ子の結婚ネタをそんなショボい扱いで終わらせるとも思えないので、来オフまで引き延ばす可能性は高そうだ。それにしても、落合監督の指示は無謀この上ない。たまたま山田が真逆の読みをしていた為、ジャンケン野球が展開され続ける水島ワールドにおいて、成功に繋がりはしたが、あと一人で負けとなるこの状況で、右狙いなら8割方ヒット(=同点タイムリー)が打てると言う神懸かった技術を誇る中村紀に対して、わざわざ三振覚悟で1つの球種にヤマを張らせる必要が一体どこにあるのだろうか?(中村紀の神懸かり的な技術に関しては単に山田が言っていただけなので、落合監督は全然そんな風に思っていないのかもしれないが)。そして、読まれただけであっさりスタンドへ放り込まれてしまう辺り、本領のシンカーがショボいとか中村紀が凄いとか言う事ではなく、読み至上主義のジャンケン野球効果たるや恐るべし…と言う印象しか抱けないのが実に虚しい。結果、微笑を登板させておけば良かった…と言う何とも無惨な展開で、東京の投手陣には同情せずにはいられないが、「本職投手陣」と言っても、実際に打たれたのは本領だけなのだから、飯島や池田には何の責任もないだろうて…。さて、岩鬼は前の打席で全投手に通用する悪球変換技を編み出したにも拘わらず、またまた新技を開発。あのからしはてっきり目の中か下に塗るかと思ったら、まさか鼻に入れるとは…。涙目になるだけでいいなら、普通に目薬とかじゃダメなのかね? あれを挑発と取られて頭部でも狙われたら(あの程度の挑発でいちいち頭部を狙いまくる水島ワールドの実在選手は凶悪過ぎる)、「悪球×悪球=ストライク」の水島理論的には不都合な事態に陥る筈なのだが…。このアイディアに関して、バカバカしいと言う飯島に対し「あれをバカバカしいと思っている間は投手は痛い目に遭う」と言う山田の発言は水島氏が自分のアイディアを自賛している様にしか思えない。先の方法が谷繁に見抜かれていたならまだしも(見抜かれても防ぎようがないとは思うが)、何で有効な方法をこうも簡単に封印するのかね。同じ方法は使わない…と言うのは作り手の気持ちとしては理解出来うるが、実際の所、シーズンに600打席前後立つ岩鬼が全く同じ方法に頼らずして1年を乗り切るのは極めて困難で、ましてや、それを10年以上も続けられるなんて事は不可能に近い。せめて、破られるまでは同じ技を使い続ける…としておく方がまだ現実的だと思うのだが…。そうすれば、破る為のアイディアも必要になってくる訳で、破ったり破られたりの醍醐味は持てるのではなかろうか…。それにしても、谷繁の無警戒ぶりには呆れ果てる。前の打席で逆転2ラン打たれたばかりなのに、何と不用意な事か…。「いつでも明るくど真ん中」って何や、そら! 殿馬のグリップバントや、セーフティバントに絡む駆け引きはもううんざりする程、使い回されているし、こんな所まで読み至上主義が展開されていると思うと欝になるばかり…。実際の所、あの角度で自然なスイングの軌道でグリップに当てる事の出来るコースは限定されているし、バットを止めるのではなく、振りながら当てている事からしても明らかに本来のスイングとは始動のタイミングが違う訳で、防ぐ術も見破る術も幾らでもありそうな気がするのだが、何故か実在選手達はああも考えなしにインコースを攻めたり、あっさりと強打と勘違いしたりするのかね。あの殿馬の技術自体は凄いのだが、どうにも実在選手が迂闊過ぎて、殿馬の凄さを帳消しにしてしまっている気がしてならない。胴上げ投手になり損ねた微笑はここでも地味にバントを強いられ、またまたヒーローになるチャンスを奪われる始末(まぁ、ここでの犠打は仕方ないとは思うが)。ローソンのドカベンストラップで余りまくっている土井垣は同じく余りまくっている微笑に下手に活躍させてしまったら、自分一人だけが残りモノとなってしまうかもしれない…などと恐れて、微笑の活躍を阻止しているんじゃあるまいな…。かくして、山田の打席となった訳だが、次週で決着確定の為、悠長に土井垣の打席など描いている猶予はない。山田で決着させるとして、二死でなく一死な為、凡退の可能性は低い(フライかライナーで走者を殺してのゲッツーにするしかない)。2点差がある為、タイムリーでは決着がつかない事を考えると、最早、山田のサヨナラ3ランで決まる可能性が凄まじく高くなってきた。1点差ならば、シングルでもサヨナラになり、選択肢が広がるものをどうしてこうも一発に頼るしかない展開にしてしまうのか…。ここまで振り返ってみても、義経の先制2ラン,平田の逆転3ラン,岩鬼の逆転2ラン,中村紀の逆転3ランと、ひたすら一発を打ち合うだけの実に大味な展開。奇をてらった素人投手リレーを展開する事により、その大味さを隠蔽しているかの様だ。ここで山田に3ラン打たれるくらいなら、まだ中村紀が三振で終わっていた方がマシだった気がするのだが、万一、山田がゲッツー食らったとしても、中日ファンの溜飲が下がる事などないんだろうなぁ…。

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February 25, 2008 03:57

殿馬フィギュア1殿馬フィギュア2 
 ローソンが「ドカベン」フィギュアストラップ企画第2弾を開始。2/19から指定のジョージア,UCCコーヒー2本1組につき、1個付いてくる。前回は「ドカパロSS 超地獄変」だったが、今回対象となるのは無印「ドカベン」で山田,岩鬼,殿馬,里中,微笑,土井垣の明訓ユニフォームバージョン。とりあえず、殿馬だけはゲットしておかないと…と、ローソンへ行ってみる。ケースに誰が入っているかと言うシールが貼ってある為、目当てでないキャラを引いてしまう事はないのだが、店内に残ってるのはどいつもこいつも土井垣と微笑ばかり…。特に、微笑が余りまくっており、相当奧の方まで見ても、怒濤の微笑連発モードと言うあまりの人気のなさに涙が止まらなかった。結局、最初に行った店ではこの二人しか残っておらず断念。2軒目でようやく殿馬を発見したが、やはり、ここでも土井垣と微笑のオンパレード。殿馬,岩鬼,里中は1つずつ発見出来たが、最後まで山田は見つからなかった。誰が入ってるか分かるとなれば、人気キャラが先に引き抜かれるのは当たり前。買い手としてはスカがないのは助かるけれど、売り手としてはスカを引いて貰った方が売れると思うけどねぇ。それにしても、まさかこの面々、同じ比率で作ってるんじゃあるまいな…。土井垣,微笑を山田らと同じ比率で作っているとすると、かなり愚かだ。その上、中身が分かるんじゃ、土井垣と微笑が惨めな事になる一方だぞ…。

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February 24, 2008 00:16

 代わりばなの初球でいきなり井端に死球を食らわせてしまった本領。続いて森野は勝負球はシンカーと睨み、シンカーが来る前に打つと決め、初球のスライダーに手を出すが、セカンドゴロに倒れて万事休す…と思いきや、人工芝だと言うのに、殿馬にして反応しきれない程、大きく跳ね上がるイレギュラーとなるツキに恵まれ、一、二塁と一打同点,一発で逆転の場面が出来上がる。ここで水島鎖国政策により存在を抹殺されているT.ウッズに代わり、4番に入っている中村紀が登場。山田は一発を狙われても、そうそう出るものではないが、右狙いをされたら、8割方ヒットに出来る技術があると警戒。そこで右狙いをさせない為に、インコースのストレートを要求。シンカーを投げたがっていた本領はこのリードに戸惑いを覚えながらも、山田を信じて投げ込むと、これを叩いた中村紀の大飛球は惜しくも左へ切れるファール。この球をファールにさせられれば、一発を狙いたくなる気持ちが強くなり、右狙いを捨てさせられると睨んでいた山田は本領の制球力に関心しながら、勝利を確信する。しかし、ここで突然、落合監督が中村紀を呼び、何やら指示。岩鬼は落合監督の指示は「ホームランを捨てて、ヒットで立浪に繋げ」と予想していたが、2球目のボール球のシンカーにピクリともしない中村紀を見た山田は「三振してもいいからシンカーは捨てろ」と言う指示だと読み、シンカーの連投で行く事を決意。しかし、3球目のシンカーを中村紀が捉える。果たして、打球の行方は!?

 いきなり開始1コマ目で井端が死球を食らう超展開! いや、こんな事が超展開に思えてしまうくらい、ここまでうんざりする試合運びな訳だが…。森野も意気込んだ割にあえなくセカンドゴロに倒れる体たらくで、結局、自力ではなく、単なるツキでチャンスを作らせて貰ったに過ぎないと言う中日打線の相変わらずな酷い扱いには泣けてくる(現実の森野は水島の呪いの影響により、春季キャンプ中に左手甲の骨挫傷に陥り、痛みが引くまで約3週間と開幕スタメンが微妙と言う診断を下されたらしく、同情せずにはいられない)。ところが、ここに来て、中村紀がとんでもない持ち上げられ方をされてしまったのには大笑い。「右狙いなら8割方ヒットに出来る技術」って、どんな天才だよ! 年間500打数として、400安打だよ! 殿馬や鈴木一朗でもシャッポ脱ぐわ! それだけの神懸かった技術がありながら、シーズン3割は一度だけ、通算打率.267しか残せないって、普段、どれだけワガママなバッティングしてるんだよ! 落合監督の指示は岩鬼の読みの方が正しい様な気配だが、相変わらず、読みが全てを支配する野球だな。力や技が読みを凌駕するとか、打ち損ない,投げ損ないと言った要素は何故にこうも無視されるのか…。山田のファールを打たせるリードはいつも投手の超制球力頼み。ピンポイントな要求に対して、決して投げ損なわない投手に救われてるよなぁ。3/13発売号から日本ハムとの開幕戦が始まり、トンガがシメられる事が明らかになっているので、もう残り2週。流石に、アジアシリーズ出場権争奪戦の翌週が開幕戦ではおかし過ぎるので、来週で決着か? 岩鬼の言う様に立浪に繋いでいる猶予はないとなると、右狙いで殿馬のファインプレーに阻止されるか、ライト前ヒットを放つが、山岡の好返球…と言うより山田の好ブロック扱いで井端が本塁憤死とか言う展開がありがちか…。逆転3ランで9回裏はあっさり岩瀬が3人で抑えたとか1ページで描かれてしまう様な端折った展開は勘弁願いたい。と言うか、ここで本領が打たれる様だと、まるで微笑を投げさせてりゃ良かったみたいな展開で、東京の投手は里中以外使い物にならないと言う印象になりかねない(飯島,池田は打たれてはいないけど)。それにしても、ここまでアジアシリーズ出場権争奪戦を引っ張っておいて、開幕戦は史実より早いのかよ…。明訓同窓会すら悠長にやってられないんだから、とてもじゃないが、里中とサチ子の結婚ネタなんてやってる暇はないな。シーズン中にやる訳がないので、また1年引き延ばされるのかと思うと、うんざりだが、ここで結婚話が保留になるとなれば、里中が故障を引きずっている可能性が高く、里中×サチ子の破局→岩鬼×サチ子が復活となる予感もないではない。ただ、岩鬼×夏子はんを破局に持っていく展開が難しい。夏子はんが突然事故死して、残された遙を引き取った上でサチ子と結婚…なんて嫌〜な展開になりはしないか心配だ。アニメオリジナル設定のごとく夏子はんがまたまた土門に惚れてしまい、岩鬼が捨てられるとか言った展開は…ないだろうな。まぁ、今は夏子はんの心配より、トンガと森野の心配が先決だな。あと、山井も…。

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February 16, 2008 21:18

 9回表を前にして、ついに東京のブルペンの電話が鳴った。そうとは知らずに、次は微笑の登板と決め込んでいた中日だったが、9番手として指名されたのは本職の飯島だった。必ず出番はあると信じていた飯島は喜々としてマウンドへ登場。ここまでおちょくり続けていたのだから、最後までそうすべきだと言う岩鬼の意見を一理あると考える山田は、これで中日の焦りが気合いに変わってしまうかもしれないと心配していたが、ここまで土井垣のイカレ采配が結果的には成功している為、肯定せざるを得ないのだった。「幸いなのはセの中日だから飯島を知らない事だ」などと無体な事をぬかす山田は先頭の谷繁が荒木,井端の為に、自分を犠牲にして飯島がどんな投手か知る為に球数を投げさせようとしてくる筈だと睨み、初球にインコースのストレート,2球目にインコースから真ん中に入るスライダーと立て続けに甘いボールを要求し、あっと言う間に2−0と追い込む。待球でなければ…と肝を冷やす東京ブルペンだが、里中は「その読みが山田の一流たる由縁だ」と、自分の手柄であるかの様に陶酔。また、土井垣も「読みを外せばどんな球でも魔球だ」などと、ジャンケン野球の申し子ぶりを遺憾なく発揮する山田のリードに悦に入っていた。3球目を捉えた谷繁の打球はレフトへの大飛球となったが、微笑がフェンスに激突しながら抑えるファインプレー。ここで土井垣は谷繁が待球した意味を粉砕するがごとく、飯島から池田にスイッチ。「さほど力がないくせにストレートを投げたがる」などと無体な事をぬかす山田はあえてそのストレートを要求。これに対して「山田さんはわかっている、おれのストレートのキレを」などと勘違いした池田は意気揚々と投げ込むが、いとも簡単に荒木が痛打。里中も池田のストレートを信用していないのか、「ストレートはないぜ!」と無体な悲鳴をあげるが、このライナーをサルがジャンピングキャッチし、二死。ここで土井垣は一人一殺とばかりにようやく本当の抑えである本領を投入するのだった。

 素人投手の1イニングリレーから本職投手の1人1殺リレーに転換と言う事で結局、微笑だけ投げさせて貰えない事に…。客観的に見ると、サルや山岡よりは微笑の投球の方が見たかった…と言う人の方が多い気がするし、とにかく微笑ファンには不憫な展開である。その微笑に好守させて、守備で残しておいたのが土井垣のファインプレーなどと強引に持ち上げてはいるが、これは飯島が投げていたから、そこに打たれただけの話で、微笑を投げさせていた時にも同様の打球が飛ぶと言う仮定をする事自体、かなり馬鹿げている。仮に同様の打球が飛ぶにしても、微笑が投げていたならば、レフトには微笑の守備力をも凌駕すると思われる義経が入る事になるのだから、少なくとも守備編成の点において、土井垣のファインプレー要素は皆無だったと言っていいだろう。イカレ采配を結果論で無理矢理持ち上げられても、どん引きするしかない。ところで、セ・リーグだから飯島を知らないのが幸い…って、その理論なら東京の投手全てにあてはまるだろうに…。シリーズ第1戦から続いている土井垣のリリーフ不信によって、飯島が第7戦目にしてシリーズ初登板(…の可能性がある)と言う結果に繋がったのは、水島氏の巧みな計算によるものだった…などと言う事は絶対になく、単なる偶然の賜物だろうが、説得力に僅かながらも下駄を履かせる要素を構築出来ていたのは、正に不幸中の幸いだろう。ただし、水島氏は結果論とは言え、飯島がここまでシリーズで投げてないと言う認識があったからそうした…などと言う事はなく、単に「セ・リーグだから知らない」と短絡的な思考で言わせている可能性が圧倒的に高いのだが…。ここで水島氏がいかにプロ野球の情報力をナメているか、名手・川相の最新刊「勝つための言葉」から立証しよう。

「(2007年のアジアシリーズ出場権争奪戦に関して)交流戦を三年間やってきたために、情報もかなり豊富だった。選手たちもある程度、相手チームを把握していた。どんな小さな情報であっても、短期決戦ではしっかり準備しておくことが、勝利のポイントになる」

 飯島がシリーズ初登板であろうとも、中日サイドが知らない投手だからと言って慌てふためく事などないと、名手・川相は言っているのだ。にも拘わらず、谷繁は待球戦法などかまして、簡単に追い込まれてしまった。この方針がいかに愚かな事かを名手・川相の最新刊「勝つための言葉」から立証しよう。

「知らない相手だからといって探りを入れながら試合に臨むと、あっという間に負けてしまうことが多い。(中略)知っているピッチャーなら二ストライクまで追い込まれても、なんとか対応出来るとおもう。でも短期決戦なら待っているというわけにはいかない。(中略)だから、後手、後手にまわると三振アウトだ」

 ただでさえ、後手に回ってはダメだと言うのに、ましてや、もうあとがない第7戦の9回表で最後まで投げきる確証すらない投手(実際、すぐ池田にスイッチされた)のボールを見極める為に悠長に待球戦法なんてかましてる余裕などあろう筈がない。序盤は素人投手相手にいい球過ぎて見逃しまくったり、この試合、中日は何球棒球を見逃せば気が済むのか…。そして、山田のリードもそんなんばっかりだ。山田が読みが全てのジャンケン野球を展開するのは毎度の事だが、この中日の不用意さは水島氏の匙加減により構築されている…としか感じさせない不自然さしか漂わない。それを読みきって、つけ込む山田のリードは水島氏による据え膳を食しているだけの事で、とても一流のリードとは感じられないのだ。にも拘わらず、その山田のリードに陶酔しまくる里中や土井垣にはツッコミを入れる気力も失せてくる。さて、てっきり池田は速球派なのかと思っていたのだが、山田も里中も池田のストレートに対して、酷い物言いで、実は軟投派だった事が露呈したのは、ちょっとガッカリ。しかも本人はストレートに自信満々な辺り、実に不憫でならない上、その力のないストレートをあえて投げさせる事により打ち取るのは自分のリードのおかげと言わんばかりの山田の腹黒さには欝になるばかりだ。最後の最後でようやく本領が出てきた訳だが、この引きで次回、本領が抑えてゲームセット…ではあまりに白ける展開だし、伏兵の値千金の一発が大好きな水島氏だけに井端が同点アーチを叩き込む…と予想してみる。伏兵の一発は本来なら、意外性のある展開なのだが、水島ワールドではやり過ぎで最早、日常茶飯事。打つべくして打つ主砲や、中距離打者からの一発の方が遙かに意外…と言うまったく訳の分からない世界である。ただし、これは山田の所属するチームに限っては当てはまらない法則なのは言うまでもない。

勝つための言葉 (ロング新書)

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February 08, 2008 20:51

 8番手として指名されたのは義経。土井垣のイカレ采配に怒りを爆発させ続けていた池田だが、もうあのイカレた指揮官に何を言っても無駄だと観念したのか、9回は最後の野手・微笑の登板を予想。一方、飯島は最後こそ抑えの本領だと、まだ諦めてはいなかった。エイリアンアブダクションによる記憶処理でも施されたのか、義経はマウンドに立ったのは打倒・山田に死力を尽くした夏の甲子園以来14年ぶり…などと訳の分からない事を言い出し、その山田が受けてくれる事に感慨を覚えながら、明訓との戦いを思い返していた。初球ど真ん中ストレートを予告したのは当時からイカレ采配で短絡思考の土井垣をまんまと引っかけて、山田を1番に誘い出し、岩鬼を4番にさせる事で明訓の攻撃リズムを崩す為の作戦だったにも拘わらず、ホームベース上のクロスプレーでトカヘンのレガースに頭部を思いっきり打ち付けて記憶障害にでも陥ったのか、若さか過信の所為…などと訳の分からない事を言い出し、そこで被弾した事により以降は集中力が研ぎ澄まされたとの事。そして、9回二死からまたも山田に被弾した事については、勝ったと思った一瞬の隙をつかれたとし、そこから一瞬でも隙を見せてはいけないと言う教訓を得たらしい。その時の山田より怖い存在には会っていないと言う義経はこの場面でも全く物怖じはしていなかった。山田からノーサインの指示を受けた義経は明訓戦のごとく、ストレートの握りを見せる予告投球を敢行。これに対して、ピンキー井上は義経の目が1球勝負と語っていると解釈し、そのストレートに照準を絞って、痛打。打球は痛烈なライナーとなったが、殿馬のジャンピングキャッチに阻まれる。見送れば低めのボール気味の球だったが、予告ストレートによる真っ向勝負を挑まれた事でピンキー井上は打たない訳にはいかないと言う心理状態に陥り、手を出してしまったのだった。続く平田も予告ストレートの上で投げ込まれたボール球を痛打するが、この痛烈なライナーを今度は岩鬼が横っ飛びで好捕。更に、英智も予告されたストレートを叩くが、星王…ではなく、守備固めに入っていたチョロのジャンピングキャッチに抑えられ、いずれも1m横へズレていれば…と言う打球を放ちながら、中日打線はまたまた3球でチェンジとなってしまうのだった。その裏、落合監督は負けている状態ながらも、もう1点もやれないとばかりに守護神・岩瀬(全然似ていない)を早くも投入。9回のマウンドに立つであろう微笑の為に点差を広げておきたかった東京だったが、あえなく抑え込まれる。東京のブルペンでは一番素直そうな球を投げる微笑が最後では不安だ…と溜息をつきながらも、もうすっかり本職投手陣に出番が回ってくる可能性を諦めている様子だったが、しかし、ここでブルペンに電話がかかってくる予想外の事態が発生。ついに本職投手陣にお呼びがかかるのか!?

 幾ら何でも…と思いたかったが、ストッパー・義経ネタに関して、水島氏は微塵も覚えていなかった模様。ブルペンの様子からしても、今季のストッパーは結局、従来と変わらず、本領が務めた様で、それならストッパー不在問題自体に意味がなかった事になる。水島氏の痴呆ぶりは諦観するしかないにしても、担当編集者が何故、指摘しないのか不思議でならない。重箱の隅をつつくと言う細かい次元のネタではないだろう。最早、水島氏に担当編集者と言うものは存在しておらず、ボケ倒されて上がってきた原稿がノーチェックで印刷にかけられているとしか思えないのだが…。義経の明訓戦の回想も相当おかしい。先述の通り、予告ストレートの意味合いが違い過ぎる。山田と岩鬼の打順を入れ替えさせる事に大きな価値を見出し、山田に一発打たれて先制点を許す事になるかもしれないと言うリスクを覚悟の上で敢行した計算尽くの作戦なのに、若さや過信の所為などにされてはたまらない。大体、そんな迂闊な理由で予告投球する事を武蔵坊が許す筈もなかろう…。まぁ、山田を1番にしたからと言って、単に、空いた4番に岩鬼を回すなどと言う迂闊過ぎるオーダーを土井垣が組んでくれると期待している段階で本当に計算高いと言っていいものか?とも思える。山田を1番にした後は、2番微笑,3番石毛,4番仲根,5番今川,6番里中,7番岩鬼,8番殿馬,9番山岡と組まれていたら、明訓の攻撃リズムは全く崩れる事なく、弁慶側の目論見は完全に破綻し、先制点を失うダメージのみが降りかかる事になっていたのだから…。これは土井垣の迂闊っぷりを読みきった…と考える事で容認出来なくはないだろうか。2度目の被弾についても、まるで油断していたから打たれた様な事をぬかしている義経だが、この試合、義経は1度たりとも山田を抑えておらず(凡打は武蔵坊に助けられたライトゴロのみ)、完全に山田の方が格上と言う印象で、あそこで被弾した事に驚きの要素は少ない(大体、野球浪人中の素人投手・土井垣よりMAXが10kmも遅い…と言う段階でかなりショボい扱い)。そんな義経があの状況で山田相手に油断する要素などあっただろうか…。ただ、あの試合の流れからすると、あえて山田,殿馬,山岡を敬遠し、岩鬼勝負…と言う形でも逃げ切れた訳で(悪球誘い対策を全く考えようともせず、重要な場面でも無策のまま、ど真ん中をただ漫然と空振りし続けてチームの足を引っ張りまくる…と言う岩鬼最大のインケツ試合だった)、それにも拘わらず、山田と勝負した点に関して、打たれても一発だけはないだろうと言う意味での油断はあった…と言えるのかもしれないが…。わざわざ思い返しながら、こんな適当な事ばかりぬかしている辺り、明訓を負けさせた事を死ぬ程、後悔している水島氏がいかに弁慶戦に対して思い入れがないかを想像出来る。まったくこんな調子で伝説の一戦を汚すくらいなら、完全放置しておいて欲しいものだ。とは言え、ようやく出てきた素人ではない投手(野手登録だが)。いきなり予告ストレートをかますなど、魅せてくれたので、義経の投球には大いに期待を抱いたのだが、これまた無惨に裏切られる事に…。あれではまるで球に力がないので、ボール球を振らせて打ち取ろうとすべく予告した様にしか見えない。しかも、結局、ボール球を振らせておきながら、下位打線相手に痛打されまくっており、悉くバックのファインプレーに助けられた格好。結局、義経が魅せたのは予告のポーズだけで投球自体には全く魅かれるものは感じられなかった。あの話の流れなら予告ストレートを9球続けて、三者三振だろうが! 義経の持ち上げ方が中途半端で何とも消化不良である。一方、予告投球だからと言って、ボール気味でも振らないと礼を失するかの様に思う中日打線もかなりどうかしてる。これが日本シリーズ最終戦であると言う事を微塵も自覚していないとしか考えられない軽率ぶりだ。一体どこまで水島氏は中日をシメ倒せば気が済むのかね? さて、9人目は微笑…と誰もが思う展開で意表をついて、ついに本職の投手が出る………のか? セオリーなら本領投入だが、ここまでイカレ采配を続けておきながら、果たして突然、そんなまともな采配になるのだろうか。9番手はやはり微笑で、投手の誰かしらを守備固めで起用する様なバカな真似をして、徹底的に中日をいびり倒しやしないかと戦々恐々だ。結局、前回の池田の「スタメン9人で回すのでは?」と言う推測もハズレ。ここで星王に代えてチョロを使うくらいなら、何故、7回の段階でそうしなかったのか、まったくもって土井垣の采配は訳が分からない。元々9人で回すつもりの構想を水島氏が得意の痴呆で忘れてしまった…と言う可能性も否定出来ないが…。チョロの所へ飛んだら、中日ベンチは懲りずに、また代わった所へ飛んだ…とか水島理論を吐かされているし、もううんざりだ。それにしても、この期に及んで微笑だけ投げさせて貰えないとなると、全国の微笑ファン(何人いるやら分からないが)は不憫だな…。とりあえず、私は山岡が投げさせて貰えたので溜飲は下がったが…。

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February 05, 2008 06:43

 7番手としてマウンドに上がったのは山岡。東京のブルペンでは山岡の登板以上に、サルがショートに戻った事で星王がライトへ回った事に憤慨していた。あくまで素人投手リレーを続けるなら、せめて守りを固めるべくチョロを起用しろと…。池田はあくまでスタメンの9人でやりくりしようとしているのでは?と推測するが、飯島はそれに何の意味があるのか?と疑問を抱くばかり。これに対して、土井垣も遊んでいる訳ではないと、このイカれた采配を何故か擁護する里中。こうして東京のブルペンが苛々させられているのと同様に中日ナインを苛々している筈だなどと、簡単に挑発にひっかかりまくる水島ワールドにおける実在選手の狭量ぶりをついた作戦ではないかと言うのだ。一方、グラウンドでは中日のクリーンアップを迎えて不安一杯の山岡に対して、素人の130km台が一番危険だからと、90km程度のキャッチボール投球を要求する山田。土井垣も星王もサルもそれで通用していると言うのに、不安を拭えない山岡だったが、山田は300打数100安打の選手に聞くと、100安打中会心の当たりは10本だが、200回凡退した中で会心の当たりは50本もあった…と言うどこから入手したのか分からないデータ(要は「会心の打球は野手の正面に飛ぶ」と言う散々使い回された水島理論)を持ち出して、落ち着かせる事に成功。野手が防ぎようのないホームランだけは打たれない投球と言う事で遅い球を低めに集める事だけに集中した山岡に対し、先頭の森野がいきなり投手頭上を遅う痛烈なライナー。しかし、山岡はこれに素早く反応し、ジャンピングキャッチ。池田は外野手だから捕れたが、自分達だったら捕れなかったなどと無駄に納得するが、飯島はそもそもあんな打球は打たれないと地味にツッコミを入れていた。更に、中村紀の痛烈なライナーはショート・サルの正面をつくと、立浪の打球も土井垣の頭上を越えながら、ライト・星王の正面で地面スレスレにキャッチされ、あえなく三者凡退。「会心の打球は野手の正面」に加え、「代わった所に打球が飛ぶ」と言うダブル水島理論により、山岡は何とかこの回を凌ぐのだった。その裏、中日3番手・岡本に対して、先頭の山田は初球のスライダーを読みきりながら、シングルヒットに留まると、続く土井垣は怒濤のチャンスブレイカー・ニックン並のヘッポコバントをかまして、最悪のゲッツー。星王も三振に倒れて、あっと言う間に攻撃終了となった。迎えた8回、東京のブルペンにはまたもや電話のコールがなく、依然として続く素人投手リレーに池田は愕然とするばかり。果たして、8番手は…!?

 高校時代散々いびられた土井垣を里中がこうも庇うのは、故障で投げられない負い目からか、はたまた何か弱みでも握られているのか? いきあたりばったり采配の土井垣に深い計算などないと思うが…。素人投手で繋いでいくハイリスクを負ってまで仕掛ける価値のある程、精神面で揺さぶりをかける事に絶大な効果が見込まれる…って、一体、どれだけ中日ナインは狭量と思われているんだよ! そして、相も変わらずのダブル水島理論にはもう飽き飽き。一体、何回このネタを使い回せば気が済むのか…。こんな理論がまかり通っては本職の投手(特に本格派)の立場がないと言うものだ。毎回、野手を代えまくるだけで勝手にそこに飛んでくれるなら(しかも、選手を入れ替えるのではなく、位置を取り替えるだけでいいとなれば無駄に選手を使わずに済む)、簡単にパーフェクトである。毎度ツッコんでいる気がするが、「代わった所に飛ぶ理論」は幻想でしかない。代わったばかりの野手の事は意識している為、打球が飛んだ時に印象が強く残るだけの事で、大差ない比率で飛んでいる筈の代わってない所への打球は全く特筆事項でないからスルーされているに過ぎない。実は結構、打ち砕いているデータがあるにも拘わらず、未だに言われ続ける「巨人が初モノに弱い理論」と同様だ。とりあえず、山岡の投球が見られた事には安堵したが、さして山岡の個性が発揮された訳でもなかったのは残念だ。素人投手は投げた後に野手と化す…と言うネタも水島ワールドでは使い古されているが、投球モーションで体勢が崩れている状態で、近距離から飛んでくる痛烈なライナーに反射的に反応する…などと言うのは投手以外ありえないプレーで、外野手特有のスキルとは全くかけ離れている。少なくとも、投手は日頃、こういう打球に対する守備練習をこなしている筈である一方、外野手はそんな練習する必要が皆無である事を考えれば、野手だから捕れたが、投手には無理…なんて、おかしな話である。素人投手リレーを正当化しようとするなら、もう少し説得力のあるネタを考えて欲しいものだ。さて、ここに来て、微笑でなく山岡が先って事は、義経のストッパー設定を思い出したのかねぇ。だが、義経は素人投手ではないので、あえて、チョロか桜木を投入するとか言う超展開を期待してみたいが、池田の読み通り、スタメン9人しか使わないのだとすると、実現しないと言う事に…。ところで、球種を読まれながら、山田に一発かまされなかった…と言う大偉業を達成した岡本だが、ベンちゃんの人的補償で西武に引き抜かれながら、今更、中日でこの呪われた漫画に引っ張り出されてしまうとは…。新天地でのキャンプを目前にして、何とも不吉な展開である。

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January 31, 2008 23:11

 もう5日も前の話なのだが、今頃になって知ったので紹介。まさか、こんなプロ野球の未来を揺るがす様な恐ろしい事件が起きていたとは!

漫画でも大暴れ!中田 ドカベンと対戦へ
中田vsドカベン!マンガで超豪弾ぶっ放つ
ドカベン大好き!日本ハム・中田、水島漫画への出演を熱望

 まだキャンプすら始まっていないと言うのに、自称トンガこと中田もえらく迂闊な発言をしてしまったものだ。案の定、水島氏は調子ぶっこいて「私の中では08年のスーパースターズ開幕戦の相手は日本ハムに決まってます。中田君はたとえ本人が1軍にいなくても登場します。出たいと言ってくれるだけで光栄」とシメる気満々。高校通算本塁打記録保持者となれば、単純に考えて、山田を上回る実績と言う事になる(一線級投手との対戦度合いや、甲子園での本数など配慮しても、実際は本数だけで比較出来る様なものではないのだが)。自分のキャラが実在選手に負ける訳がないと思い込んでいる水島氏としては中田の存在を許せる筈もない。登場希望の言質も取った事だし、出る杭はサッサと打ち砕いておこうと言う事だろう。「漫画のキャラは作れるが、現実でヒーローを作るのは難しい。中田君はその点においても願ってもない人物」などとぬかしているが、水島氏は「ヒーローを(自分のキャラで打ち砕いて)潰すのは易しい」を地で行く漫画を描き続けて「パ・リーグの疫病神」の異名を定着させた事は周知の事実。「里中、山田らとどう戦いを繰り広げるか、面白いものになるのは間違いない」と思っているのは水島氏ただ一人。山田にシメられて、格の違いを見せつけられた挙げ句、「ずっと憧れだった」「山田さんは凄い」等の台詞を吐かされる可能性はかなり高く、下手をすると霊感投手・松坂の様に山田信者にされかねない。打者一本に専念する事を決めたのに、投手として登板させられた挙げ句、山田に一発浴びるなんて危険性も十二分だ。一軍にいなくても引っ張り出されてしまうとあっては、二軍落ちで逃げる事すら出来ない。ゴールデンルーキー・中田は早くも選手生命の危機に立たされたと言っても過言ではないだろう。仮に、五体満足に切り抜ける幸運に恵まれたとしても、常に水島氏に弄ばれる危機に晒され続けている日本球界に嫌気がさして国外亡命を決意すると言う霊感投手・松坂と同じ道を歩む可能性は大いに考えられそうだ。それにしても、「一番好きな選手はドカベン。ボールを素手で捕る所が渋い」……って、山田にそんなシーンなどあっただろうか? 全く思い当たる所がないのだが…。中田の「ドカベン」ファンと言う話は単なる社交辞令の可能性もあるのだが、破戒僧・清原の社交辞令を真に受けてパ・リーグ撲滅漫画を始めてしまう様な水島氏が相手だけに、いずれにしろ、中田の発言が迂闊だった事に変わりはないだろう。

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January 25, 2008 06:54

 1点を追いかける東京は6回、相変わらず、プロとしてのプライドが感じられない姑息な目眩ましを続ける山井の前に先頭の山岡があえなくキャッチャーフライと凡退。しかし、続いて打席に入ったサルが山井のモーション中に突然、サングラスを装着し、セーフティバントを敢行。これを処理した山井だが、散々助けられてきたゴーグルが邪魔になって、一塁へ痛恨の悪送球。ここで岩鬼を迎えた中日バッテリーは土井垣の予想した通り、何故か、岩鬼に目眩ましを仕掛ける気満々。しかも、岩鬼とて、あれを悪球にする事は出来ないなどと、まるで土井垣が遠隔心理操作でもしているかの様な訳の分からない事をぬかしており、この段階で岩鬼の勝ちは100%見えたかに思われた。しかし、相手が血迷って勝手に悪球を投げてくれる状況をお膳立てしてくれているにも拘わらず、岩鬼までおかしくなってしまったのか、何故か、悪球打ち対策を敢行。谷繁が捕れなかったかもしれない程に、眩しくゴーグルを光らせた山井だったが、岩鬼は学帽を目深に被り、山井のゴーグルを視界から消す事により、腕の振りも見えなくした事で悪球を作り出してレフトスタンドへ会心の2ランを叩き込み、一気に形勢逆転。山井はこれでKOとなり、何と2番手には先発要員の朝倉が登板し、殿馬,微笑をあっさり退ける。この後、7回からは岡本−平井−岩瀬と繋ぐリレーが展開されると思われる事から、追加点は難しく、この1点のリードを守り抜くしかないと考える土井垣だが、果たして、7回の7番手には誰を送り込むつもりなのか!?

 何故、中日バッテリーが岩鬼に目眩ましを仕掛けたのか? 何故、目眩ましが通用すると思っているならば、前の2打席では仕掛けなかったのか? 何故、土井垣はここで中日バッテリーが目眩ましを仕掛けると思ったのか? 何故、岩鬼は目眩ましに対して、わざわざ悪球対策を練る必要があったのか? あまりにも意味不明な矛盾だらけの展開には閉口するしかない。とりあえず、今回の岩鬼の打法は目眩まし効果を打破する事よりも、むしろ腕の振りを隠す効果が重要だった為、「悪球×悪球=ストライク」理論が発動しなかったのは唯一の救いか…。この岩鬼の悪球誘いはオーバースローの全投手に使える技だが、例によって、これっきりで2度と使わないのだろうなぁ。山井の降板時、落合監督は「面白い投球だった」などと慰めるのだが、これは山井の名誉を毀損する以外の効果は何もなかった目眩まし投法を水島氏自身が面白いネタだと自画自賛しているに他ならず、まったくもって呆れ果てるばかりである。さて、7番手が謎の儘、来週へ持ち越しとなったが、順当なら微笑…と見せて、いい加減、池田,飯島を使うのか否か…。山岡の登板がお蔵入りにならない事を祈るばかりだ。

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January 21, 2008 06:03

 依然として続く土井垣のイカレ継投策に加え、マウンドに上がったサルの代わりに星王がショートに入ると言う無茶な布陣に中日ナインはますます苛立ちを覚えるばかり。落合監督は土井垣がこれまで一切マウンドに行って声をかけないのは、素人投手達にどうすれば抑えられるか考えさせ、工夫を促しているのだと察知するが、だからと言って、それに対する策を講じる訳でもないのだった。先頭の谷繁に対して、サルは打って当たり前のプレッシャーは大きいだの、打てなければ恥だのと、挑発。挙げ句の果てに「打てるか、おれのキーボール!」などと訳の分からない事を言い出すと、この安い挑発にまんまと乗って、力みまくった谷繁はホームランバッターでもないのに一発を狙いに行ってしまい、レフトフライに打ち取られる。続く荒木に対して、サルは岩鬼と土井垣にセーフティバントの可能性があるとあからさまな警戒を促す。サルごときにバントなど必要ないと血気はやる荒木を見て、これでバントはなくなり、強く引っ張るしかなくなった睨んだ山田はアウトコースを要求。短距離打者であるにも拘わらず、外角を強引に引っ張った荒木はあえなくレフトフライと凡退。ゴロを転がされ、足で出塁される事を恐れていた山田はまんまとサルの挑発にひっかかった荒木に安堵するのだった。谷繁,荒木と強打させて打ち取ったサルは井端を迎えると、これまた大飛球を打たせるとばかりに外野陣にバックする様に指示。このあからさまな指示を見て、自分まで一発狙いに走る訳がないといきり立つ井端は逆にヒットゾーンが広がったとほくそ笑み、一、二塁間真っ二つの痛烈な打球を放つ。一発など狙わずに軽打すればサルごときの球はいつでもヒットに出来ると得意満面の井端だったが、下がっていた筈のライト・山岡がいつの間にか極端な前進守備を取っており、ライトゴロでアウトにされてしまう。グラブを上げて声をかければバック,下げれば前進と言うのがサルの送った真のサインであり、実はバックさせたのは微笑と義経だけだったのだ。更に、山岡は前進の指示を受けながら、バックしてサインを忘れているのではないかとサルをも慌てさせながら、投げたと同時に前進する事で井端を術中にはめたのだった。その裏、土井垣は1点のビハインドを取り返す為にも、山井の違反投球紛いの卑劣な投法への対策を打たねばならないと今頃になって自覚。この回は岩鬼に回るのだが、何故か、今度は岩鬼にも目眩ましを仕掛けてくると言う意味不明な予測をし、何とか悪球に出来ないものかととち狂った事を口走るのだった。

 岩鬼に対して、目眩まし効果は悪球になると言う事はいわき東戦,BT学園戦で立証済であり、山井もそれが分かっているからこそ、岩鬼にだけはまっとうな勝負をしてきた筈なのに、何故、この期に及んで、岩鬼に対して、目眩ましを仕掛けてくるなどと、土井垣は思ったのか、まったくもって訳が分からない。しかも、何もしなくても悪球になるにも拘わらず、何とか悪球に出来ないか…などとは、イカレ采配を続けてきた所為で、本当に頭がイカれてしまったんじゃなかろうか。さて、ひと度、口を開いて以来、すっかり毒舌キャラが定着してしまったサルは十八番の毒舌ぶりを遺憾なく発揮し、中日打線を手玉に…。山岡が地味に活躍したのは嬉しいが、相変わらず、実在選手達が実に堪え性がないと言うか、水島キャラの挑発にいともあっさり悉く引っかかりまくるのは何とかならんものか…。こうも簡単に引っかかってくれるなら、挑発のし甲斐もあると言うものだが、挑発する方もされる方も、度量が狭いにも程があるだろう。もっと力と技をぶつかり合いを見せて欲しいのに、この作品はヤマ張りと挑発と疑心暗鬼のオンパレードなんだよなぁ…。あれで水島氏自身は高度な心理戦を描いているつもりだったりするのだろうか…。ところで、あまりにも不憫な池田達だが、こういう方法でテンションとモチベーションを高めてから、終盤に起用しよう…とか、土井垣は考えているのかもしれない…と、ふと思ったのだが、こんな作戦、仮に成功したとしても、後付の結果論にしか見えないし、池田達がそれで納得してしまうとしたら、あまりにも単純過ぎる訳であり、流石にそういう展開にならない事を祈りたい。

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January 14, 2008 21:25

「この作戦には何かある!! なければ、おれ達が可哀想すぎるぜ!!」(飯島)

 死球の危険を省みず、岩鬼を道連れに危険球退場に追い込もうとベース寄りに立ったピンキー井上はいきなり初球から156kmの剛球を食らってしまう。と言っても、ワンバウンドした上でフットガードに当たると言うさして痛くもない死球であった。それでも、ピンキー井上は大袈裟に怒り散らして、危険球退場をアピールするが、危険球であろう筈もないので、秋村主審は全く取り合わず、涼しい顔であっさり却下。よけられる筈のボールを当たりに行って、危険球退場を狙おうとしたのだろうとピンキー井上の目論見を察知し、滑稽にしか見えない猛抗議に苦笑いするしかない山田だったが、その笑顔にぶち切れたピンキー井上は山田に罵声を浴びせ、更に、一塁ベース上でも土井垣に対して「野球の名を借りた犯罪」呼ばわり。一方、まるで謝る様子を見せない岩鬼に両軍のスタンドから野次が飛ぶも、相変わらず、球速の事しか眼中にない岩鬼は当たりに行ってよけない方がマナー違反だとまるで取り合わないのだった。日本シリーズに出た事のない球道が何故か保持している日本シリーズ最速記録にあと1kmと迫り、手応えを感じた岩鬼は続く平田に対しての初球が158kmを計時した事に大満足。一方、平田は頭部付近に投げ込まれたこのボールを激打。投げた直後にスコアボードを振り返った岩鬼は打たれた瞬間を見ておらず、何やら知らぬ間に高々と上がっているボールに疑問を抱いていたが、これがその儘、レフトスタンドに飛び込む2ランとなり、中日が一気に逆転に成功。痛恨の被弾となった筈の岩鬼だが、2点くらいはすぐ取り返せるが、新記録のチャンスは1イニングしかなかったと全く悪びれる様子はなし。続く英智はこのリードを守る為の守りのスペシャリストとしてケガをする訳にはいかないと、立浪同様にベースから大きく離れて、打つ気ゼロ。岩鬼はフルカウントまで持っていきながらも、最後はど真ん中に決めて、追加点を阻止。待望のリードを貰った山井は依然としてプロの投手としてのプライドなど微塵も感じられない目眩まし投法を続行し、東京は土井垣,星王,義経とあえなく三者凡退。そして、6回からはサルが6番手として登板。逆転を許しても、一向に本職の投手陣を使う気が絶無の土井垣に対して、池田,飯島らはますます不信感を募らせるのだった。

 ピンキー井上の死球で東京のパーフェクトリレーが消滅。山井投入は落合監督の驚愕采配に対する当てつけとして、山井にパーフェクトをさせる為でなく、中日にパーフェクトを食らわせる為でもなく、単にゴーグルをつけているから山井だと認識して貰える為以外の何物でもない事がほぼ確定したと見ていいだろう。平田の一発は野球漫画がバイブルだと言っていた事への礼なのかは定かではないが、悪球打ちで「中日にも岩鬼がいた」呼ばわりとは、やはり、呪いがかかったのではないかと、今季の平田が無事に過ごせるのか早くも心配になってきた。それにしても、岩鬼がたかだか、日本シリーズ記録などと、ちまい記録に拘るのが違和感バリバリだったのが、よくよく考えてみれば、日本最速は水島鎖国ワールドに存在していないクルーンがマークしている訳で、存在していないヤツの記録は目指しようもないと言う事なのかもしれないが、157kmは日本人最速ですらないので、しっくり来ない事には変わりない。ところで、相変わらず、姑息な名誉毀損投法を強いられている山井だが、義経は光と闇の荒行を積んでいるから、目眩ましなど何の効果もない…と言う設定は早くも忘却の彼方の様で…。さて、6番手にはサル。返す返すも殿馬と星王の順番が逆だった事が悔やまれて仕方ない。何故、あそこだけ逆にしちまったかな〜。この儘、いくと山岡が最後を締めると言うなかなかミラクルな展開が待っているのだが、どうも裏切られそうな気がしてならない。義経はどうでもいいから、山岡はきっちり投げさせて欲しいものだ。まぁ、池田と飯島が不憫なのは言うまでもないのだが…。飯島よ、気持ちは分かるが、きっと土井垣に深い考えなどないぞ…。負けたら勿論だが、勝っても内部分裂は必至だよな。このオフ、投手陣がもう土井垣の下ではやってられない!と、こぞってトレード志願する地獄のお家騒動シリーズとかを数話かけてやってくれたりすると、ある意味、燃える展開なんだが…。

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