2006 ドカベン

May 11, 2006 19:52

 不知火の奪三振記録挑戦の為にも、何としても追いついて、9回裏まで持っていきたい四国だが、先頭のストーカー女のショート後方へのどん詰まりのフライはサルの好守に阻まれて、まず一死。しかし、ここで坂田の通天閣打法が炸裂し、ライトスタンドへ同点アーチ。この後、雲竜,武蔵とあえなく凡退し、試合は2−2で9回裏に突入。土門から「三振記録は里中ではなくお前にこそふさわしい」と檄を飛ばされた不知火がマウンドへ向かう。記録阻止に燃える東京ベンチだが、ここで里中は当てに行く様な真似はやめてくれと進言。三振記録が破られる事など惜しくはないが、投手が最も欲しいのは白星だと言う里中の言葉に、フルスイングでサヨナラ勝ちにしようと盛り上がる。ここまで三振ゼロの先頭打者・殿馬はバットを長く持つ事でストレートを誘い、打つ瞬間に短く持ち替えて、センター前ヒットとまたも不知火キラーぶりを発揮。続く微笑は全く無策の儘、またもや空振り三振に倒れて、これで不知火は里中に並ぶ20個目の三振。ここで打席に迎えた山田を相手に果たして、不知火は新記録を飾れるのか!?

 まさか坂田のホームランで同点になるとは思わなんだ。スカイフォーク投げときゃ勝手に凡退してくれるんじゃなかったのか? 大体、あのスイングの軌道でどうやったらスタンドまで運べるのか教えてくれ! そもそも、通天閣打法は柵越えのホームランを打つ為の打法ではなく、守備陣の捕り損ねに期待して、ランニングホームランをかすめ取る打法だと言う事を水島氏にはいい加減、思い出して欲しい…。この後、バットを折られて簡単に凡退してしまった雲竜は案の定、1試合もたずに雑魚化決定でいと哀れ。武蔵も義経への借りを返せず仕舞い。ここでこの二人に打たせず、理不尽な坂田の打法で追いつかせるなんて、ドラマもクソもない何ともお寒い展開である。それにしても、微笑は予想通りと言うか、期待通りと言うか、あまりにも簡単に三振してくれたのには大笑い。たまには不知火の球に当ててくれ…。岩鬼がど真ん中を打つよりも、微笑が不知火の球に当てる確率の方が低いだろ

ドカベン スーパースターズ編 12 (12)

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April 27, 2006 19:09

 5回で13三振と里中の持つ20三振の記録更新が見えてきた不知火。6回には、夏子はん効果などすっかり忘却の彼方となった岩鬼がど真ん中3つを全くの無策であえなく三球三振。続く殿馬は普通の打法で不知火の股間を破るセンター前ヒット。微笑は殿馬の足を警戒して変化球を投げて来ないと睨み、ストレート一本に絞ったものの、この日MAXとなる155kmの快速球の前にあえなく1コマで空振り三振。山田も微笑同様にストレート狙いに走ったが、ヤマが当たらないと如何ともしがたいジャンケン野球の申し子である為、裏をかかれた高速スライダーの前にライトフライと凡退。7回には土井垣がセンターフライの後、星王,山岡が連続三振。8回はサルがセカンドゴロの後、義経,岩鬼が連続三振でここまで計19個。しかし、里中も全く反撃の隙を許さず、1点負けている先攻の四国は9回に追いつけないと、裏の攻撃に至らない儘、試合終了となってしまう。果たして、不知火に記録更新のチャンスは巡ってくるのか…!?

 水島キャラの記録更新シリーズ(しかも記録対象までが水島キャラと言う鬱展開)と化した為、夏子はんや「秘打・ストーカー女」の件など、すっかり霞んでしまった。明訓時代に造反された事を未だに根に持っているのか、土井垣は里中の記録を守ろうと言う気はさらさらない様で、三振を恐れずに狙い球を絞ってフルスイングしろなどと指示。おかげで東京ナインは8回までに記録更新するのは無理だ無理だとのたまいながら、淡々と三振の山を築くばかり。分かっていても簡単に打てない不知火の速球に対して、幾らヤマを張ったからと言って、闇雲にフルスイングなどしていたら出会い頭しか望めない訳で、もう少し的確な指示をしろと言いたい。微笑は「里中の記録が破られてたまるか」とほたえていたが、ただ言ってみただけの様で、相変わらず、速球投手にはからっきしだ。殿馬は縁起の悪い「秘打・ストーカー女」を早くも捨て去り、普通の打法でヒットとまたも三振を回避し、不知火キラーぶりを発揮。この状況下で殿馬のヒットに大喜びするストーカー女の無神経ぶりに不知火は内心、ぶちキレ寸前だろう。そして、義経もまたまた1コマで空振り三振と全く見せ場なし。この試合展開なら、武蔵のホームラン阻止だけでも値千金ではあるが、あまりにも打者・義経が雑魚に描かれている有様は泣けてくる。一方、雲竜も3打席目は1コマで空振り三振に倒れるなど、初回の一発など完全に忘れ去られた雑魚っぷりだ。さて、果たして、9回裏は来るかどうかだが、9回表の四国は1番からである事を考えても、同点ないしは逆転の可能性は大。雲竜が雑魚化の侵食を少しでも遅くしたい(もう殆ど侵食されているが)とばかりの一打を放つか、武蔵が義経のジャンプを持ってしても届かない一発をかまして借りを返すか(これだと四国の逆転は確定する)、そんな所ではなかろうか。ここで無得点に終わる無情な展開もアリだと思うが、今までの水島氏のパターンからすると、不知火の記録更新(最悪でもタイ記録)は間違いないと見る。そもそも、水島氏は明らかに里中よりも不知火を愛しているし、どう見ても奪三振記録は里中より不知火のイメージだしなぁ。一応、9回裏の東京は天敵・殿馬,微笑,山田と言う打順なので見せ場はあるのだが、殿馬はストーカー女の好守に阻まれ、微笑は懲りずに三振し、最後は山田相手に新記録なるか!?と言うベタなパターンなのかねぇ。

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April 20, 2006 22:10

 バックスクリーンへ飛び込もうかと言う打球をアストロ超人顔負けのスーパープレーで捕球しながら、その儘、バックスクリーンへ体ごと飛び込んでしまった義経。打った武蔵はホームランと大喜びだったが、丹波塁審は捕球した事を確認出来ていないにも拘わらず、アウトの判定。義経がバックスクリーンへ落下した段階で捕球か落球かは関係なくホームランと解釈する者,落下しても捕球しているならアウトだが、バックスクリーン付近の四国応援団が沸き上がっていた事から義経は落球して、こぼしたボールをすかさず拾い上げたに違いないと推測する者など、それぞれの反応を見せたが、バックスクリーンからのカメラ映像により、義経は着地に失敗して転倒したものの、ボールはこぼさずにいた事が証明された。また、主審により、体が落下したらホームランになるのは1978年までで、翌年からアウトと改正された事が説明され、義経の超美技は正真正銘のアウトと認められる事になり、武蔵は呆然。この超人プレーにより、場内は東京ムードになりつつあり、その裏の攻撃はクリーンアップからと言う事で一気に流れを引き寄せたい所だったが、微笑はあえなく空振り三振。山田がレフト前へ軽打したものの、土井垣,星王と連続三振。更に、不知火は5回も山岡,サル,義経と三者三振に斬ってとり、5回まで13三振。里中の持つ20三振のパ・リーグ記録が視界に入ってきたが、果たして…!?

 捕球した儘、スタンドに落下した際のルール改正について、水島氏は知っていた様だが、はっきり言って、主審の説明は作品的には大チョンボである。そう、「1979年から」と言うくだりだ。ここで具体的な改正年を言ってしまった事により、明訓−土佐丸の選抜の決勝戦が1978年以前のルールが適用されていた事を明言してしまったも同然なのだ。しかし、リアルタイムに時間が流れる様になってしまった「ドカパロ」から逆算すると、あれは1993年の話になる訳で、そうすると、殿馬の「秘打・別れ」は犬神の執念のプレーにより阻まれ、劇的サヨナラアーチはなかった事になってしまうではないか。今回、犬神が妙に必死だったのはその所為か?(と言っても、今回の様子を見るに、犬神はルール改正については把握していた様だが)。しかし、実際にはサヨナラアーチになっている訳で、つまりは審判の大チョンボにより、土佐丸は優勝を逃したと言う事に…。こういう事態を生むから、わざわざ具体的な改正年を記したりせずにお茶を濁しておけば良かったものを…。しかし、あえて好意的に解釈してみよう。

「ドカベン」と「ドカパロ」は全く無関係と水島氏自ら改めて証明してくれたのだと!

な〜んだ、関係がないなら気にする事ぁないよな。所詮、「ドカパロ」は「ドカベン」のパロディ漫画でしかないんだから、関係なくて当たり前か。「ドカパロ」界において、明訓は選抜の決勝戦であんな勝ち方をしていないに違いない。下手すると、土佐丸が相手ですらなかったかもしれないな。それにしても、義経は2打席目も山岡レベルの扱いであえなく空振り三振するなど、攻撃面では全くいい所なし。また、折角、山田が珍しく軽打で繋いでくれたのに、「オレも続くぜ」と言いながら、1コマで三振する土井垣の相変わらずのインケツぶりが素敵だなぁ。不知火の20三振への挑戦が始まった…訳だが、水島キャラの記録を水島キャラが塗り替えるか否か…なんて話の一体どこが面白いのか!? 更新出来ても出来なくても、トップに君臨するのは水島キャラ。実在選手の記録を無駄に塗り替えまくったから、もう水島キャラ同士で記録更新をし合わにゃならん訳だな。まったく水島氏の自キャラ礼賛モードはいつまで続くのか…。


 

Story
水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第26巻。奇跡の連覇を達成した明訓ナインは、それぞれの事情から野球を続けるか悩む。第126話「死神ボール!山田を襲う激痛」から第130話「守れるか!明訓二...(詳細こちら

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April 13, 2006 19:20

 一塁ベース上でのクロスプレーで武蔵と一触即発の義経。空タッチの事実を武蔵の口から割らせたかった様だが、塁審からそれ以上、何か言うと侮辱行為で退場と警告され、ベンチからの山田の制止もあって、渋々引き下がる。これを見ていた武蔵坊からは「真実が真実でないなら、命を懸ける価値などない。帰ってこい」などと無責任にも退団を勧告(TVの前で)された義経だが、山田には野球はチームプレーのスポーツだから、自分の正義は別物とたしなめられてしまう。この際、空タッチの事実を視認していたと発言した山田に対し、義経は気休めで言ってる訳ではないなどと勝手に判断し、ベンチから空タッチを視認出来たらしい山田の眼力に思わず「凄い」と漏らしてしまうのだった。この後、岩鬼は相変わらず、元気なく、あえなく空振り三振。殿馬も懲りずに「秘打・ストーカー女」に打って出るも、今度は不知火の超遅球にリズムを崩され、サードへのポップフライに倒れる。自分の所へフライが飛んできたストーカー女はかつて左貫に叱咤されたと言うのに、またも落としてくれると信じてサードに打ったなどとバカな事を言い出したが、とりあえず、左貫に言われた事を覚えていたのか、受け止めてくれると信じて…と言う解釈に切り替えて、がっちりキャッチ。この回の元気ない三振で初回の岩鬼の涙を今頃になって思い出した山田は「公私混同するな」と檄を飛ばすと、岩鬼は仕事はきっちりやると激昂し、その言葉通り、坂田,雲竜の痛烈なライナーを悉く横っ飛びで掴み取る。相変わらず、前の打球には弱いが、横の打球には滅法強い岩鬼である。ここで登場した武蔵の打球はバックスクリーンへの大飛球。完全にスタンドに届く当たりに対して、一塁ベース上で受けた借りを返す事に怒りを燃やす義経は一気にフェンスを駆け上がって、最頂部に足をかけると、そこから見事なジャンピングキャッチ。しかし、ボールを掴んだ儘、義経の体はその儘、フェンスの向こうへと消え、ホームランを確信し、大喜びの武蔵だが…。

 義経は残念ながら退場ならず。武蔵坊の進言通り、これであっさり退団したら、それはそれで大スカシエピソードとして、伝説に残ったかもしれないのに…。だが、プロ野球がこういう世界なのは今に始まった事ではなく、こんな簡単に見限るくらいなら、最初っからプロなんか来るなよ…って話だよな。それにしても、武蔵の打球を掴みとったプレーは驚愕に値する。これじゃ、チョロも外される訳だ……と言うか、こんな超人プレーを何のリスクもなくいとも簡単にやられてしまうと、リアルさが欠落するばかりで、最早、別漫画だよな。「アストロ超人」とか「Mr.フルスイング」とかそういう路線の…。いや、既に「ドカベン」じゃなく「ドカパロ」になって久しいんで、咎めるだけ無駄かもしれんが…。「大甲子園」の明訓 vs 白新で見せた白山の決死のプレーの価値が一気に下落してしまった感じで非常に萎える展開だ。とりあえず、あの儘、すんなりホームランになっている筈はなく、手なり足なりをフェンスに引っかけて踏み止まっているか、グラブでグラウンドにボールを弾き出しているかのどちらかなんじゃないかね。ああ、11年越しでフェンス越えの打球を弁慶パワーで阻止される武蔵、いと哀れ…。それにしても、相変わらず、ストーカー女の妄想ぶりにはイラつくばかりだが、殿馬は単に、不知火の「秘打・ストーカー女」対策にしてやられたに過ぎない。そもそも、2打席連続で使った段階で最早「秘打」ではなく、「秘打・ストーカー女」には「秘打」の価値など微塵もないと言う事を露呈した。「秘打・G線上のアリア」も一件、2打席連続と見せて、実は「秘打・不死鳥」だったではないか。ところで、坂田は一体どういう物理法則で内野への痛烈なライナーを打っているのか非常に興味がある。相変わらず、通天閣打法使用率100%だと言うのに、あのスイングでそんな打球は絶対に打てないと思うのだが…。それより、通天閣打法なんて、野手の取り損ねに期待するだけの後ろ向きな打法をそんなに乱発するのは、そろそろ辞めた方がいいんじゃないか?

義経 (後編)

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April 06, 2006 21:00

 屈辱の連続アーチを叩き込まれて、怒り心頭の不知火はそれから6人連続で三振に斬ってとる快投を展開。一方、里中も持ち味の打たせて取る投球で四国打線を手玉に取り、2−1の儘、試合は3回裏へ突入。この回の東京のトップバッターは注目のロートルルーキー・義経。11年の空白がありながら、観客が大いに沸いている様子に星王は山田を唯一、敗った男であり、しかも、そこで野球を辞めてしまったからだと分析する。一方、11年のブランクがあって不知火のストレートが打てる筈はないとトカヘンはストレートを要求。TVで見ていた武蔵坊も不知火はプライドにかけて初球はストレート勝負をしてくるから、それを狙えと呟くが、不知火の快速球に全く手が出ず、続く2球目も振り遅れて空振りする義経を見て、不知火との格の違いを痛感する。ここで義経は最初からバントの構えを見せるが、四国陣営はその儘、バントする筈もなくバスターと来ると予想。しかし、本当にその儘、バントをした事で逆に虚をつかれた格好となったストーカー女はダッシュが遅れた上、一塁への送球が逸れてしまう。ベースを踏みに行っては間に合わないと直接タッチに行った武蔵に対して、義経は体をよじってこれをかわしたかに見えた。タッチしに来た腰の位置は一塁塁審から見て、明らかに死角であったが、判定はアウト。誤審にぶちキレた義経は抗議に出るが、審判は取り合わない。空タッチと言う事は武蔵が一番分かっている筈だと同意を求めるが、「審判は神様」とシラを切る武蔵。この武蔵の態度に義経は拳を震わせ、TV観戦の武蔵坊は「許すな!」などと煽る。ベンチから制止の声を上げる山田だが、果たして…!?

 「打者・義経」、衰えたり…。苦肉の策のセーフティバントなら、チョロの方が使えるやんけ…。折角、追いタッチをかわすと言うシチュエーションが来たのに、八艘飛びではなく、腰をよじっただけと言うのも、何だか萎える展開。武蔵の義経に対するチンケな態度はサヨナラアーチを武蔵坊の念力で吸い寄せられて敗れた高校時代の恨みだろうか。ここで武蔵をぶん殴って退場…は流石にないと思うのだが…。ところで、星王は義経を「山田を唯一敗った男」などとぬかしているが、とんだ大間違い。義経は山田から3安打2本塁打(+武蔵坊の強肩のおかげで救われたライトゴロ)とメッタ打ちを食らっているのであり(第一打席は予告投球の所為だが)、最後の八艘飛びが山田を敗った事に値するとはちょっと思えない。山田も、敗れたのは自分ではなく明訓高校…と、わざわざ訂正しているくらいで、相当、星王の虚言が腹立たしかったと見える…

義経 (前編)

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March 30, 2006 19:15

 涙で濡れた目で通算60本目の先頭打者アーチを放った岩鬼だが、夏子はんの事が気がかりでいつものオーバーアクションは欠片も見せず、しおらしくベースを一周すると、ナインとハイタッチも交わさずにベンチの奥へと消える。続いて打席に入った殿馬に対して、不知火はいつもと雰囲気が違うと警戒を強め、初球はストレートで様子を見るが、殿馬は爪先立ちでボールを見送る不気味な動きを見せる。トカヘンはストレートのタイミングを図る動きと見て、超遅球を要求するが、逆に不知火はそう見せて超遅球を誘い、打球に変化をかける秘打を狙っていると読み、2球目もストレート勝負に打って出る。これに対して、殿馬はまたも爪先立ちになると、「(秘打)ストーカー女」と呟き、爪先を鋭く回転させながら振り抜いた打球は雲竜,岩鬼と同じく右中間スタンドの殿馬の看板を直撃する特大アーチとなり、東京が1点勝ち越しに成功。爪先立ちで自分のストレートが打てる訳がないと呆然の不知火だが、ストーカー女曰く、ベルトの高さの球だと殿馬の力ではスタンドに持っていけないが、爪先立ちする事により、ボール3個分低くなって、腕が一杯に伸ばせる高さとなり、更に、打者の回転など及びもつかないくらい速いバレエの回転が加わる事で、あそこまで飛ばせたとの事。今年の殿馬はホームランバッターなどと、味方の不知火の気持ちも全く考えずに嬉しそうな顔を見せる無神経ぶりである。そんな殿馬の大アーチの事など知るよしもなく、ベンチでむせび泣く岩鬼は開幕2連戦が終わり次第、夏子はんの元へ駆けつける事を誓うのだった。

 ついに炸裂した禁断の打法「秘打・ストーカー女」。冷静に考えれば、「秘打・白鳥の湖」もスパイクで高速回転し続ける事や、その回転により生み出した遠心力をボールが来るタイミングでしっかりバットに伝達する事など殆ど不可能に近い神業チックな打法なのだが、不思議な説得力を感じる打法だった。しかし、今回の「秘打・ストーカー女」にはあまりにも説得力が感じられず、ガックリ…。バレエの回転が打者の回転など及びもつかないくらい速いって本当かよ!? そんな高速回転で踊るプリマドンナ見た事ないわ! 仮にそうだとしても、あのスタンスから生み出す爪先の回転がどうやったら腰や腕の回転に繋がるのか? 少なくともあの絵を見る限りでは、看板直撃弾を放てる程の凄まじい回転力が伝達されている様にはまるで見えない(そういう意味で「秘打・白鳥の湖」は視覚的説得力がある)し、実際にあの動きを真似してみたが、泣けてくる程、力が入らない。バレエをやった事がないとかそういう次元の問題じゃないよ、これは…。あと、ベルトの高さより、腕が伸ばせる低めの方が力が入ってボールが飛ぶってのも、かなりアヤしい理論だよなぁ。今年の殿馬はホームランバッター…って、この「秘打・ストーカー女」、使いまくらせる気かよ! そんなの全然「秘打」じゃねぇ〜っ! 大体、岩鬼の一発で先制した直後の秘打って段階で、もう全然殿馬らしくなくて嫌な感じ…。まぁ、どうせこのネタも今年限りのスカシネタで(今年一杯もつかどうかも微妙)、来年はまたアベレージヒッターに逆戻りとなるのは想像に難くないわな。ところで、山田は先週、岩鬼の涙の理由を気にかけていたかに見えたが、今週は岩鬼の事などどうでもいいとばかりに殿馬の打席に夢中。少しは相談に乗ってやれよ!

ストーカー犯罪―被害者が語る実態と対策

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March 24, 2006 20:37

 色々とやる事が溜まっているので、今回は簡潔に…。あらすじはこんな感じ…。

・いよいよパ・リーグが開幕。東京の相手は四国。
・岩鬼は夏子はんの事が気になり、集中力ゼロ。シートノックで受けた球をいきなりスタンドへ放り、土井垣激怒。
・試合が始まっても心ここにあらずで、いきなり打球が来るも、一塁へ大暴投。
・しかし、ダイレクトキャッチしていたので、何ら支障なし。
・2番・坂田の通天閣打法に対し、里中はスカイフォークで挑み、ピッチャーゴロ。
・復活の雲竜は外角低めを右中間スタンドの殿馬の看板直撃先制アーチ。
・武蔵は空振り三振。
・四国の開幕投手は不知火。
・1回裏、打席に入った岩鬼は1球目が投じられた所で夏子はんの手紙が旧姓に戻っていた事に気付く。
・離婚して、貧乏暮らしをしていると思いこみ、涙が溢れる岩鬼。
・涙でよく見えなかったのが奏功し、ど真ん中を雲竜同様の看板直撃弾。
・岩鬼が泣いていた事を不思議に思う山田。

いくら里中を使って撹乱しても、岩鬼×サチ子が出来レースと言われ続ける事を腹に据えかねたのか、夏子はんの人生を再び弄び始めた冷酷非道な水島氏。旧姓に戻っていたのは、水島氏のチョンボではなく、やはり、離婚の可能性が高い様だ。夏子はん絡みで岩鬼がウダウダやっている時に対決すると、いつも不知火はロクな目に遭わず、非常に可哀想。それにしても、雲竜はやけにあっさり打ったな。義経がいきなり八艘飛びでキャッチ…なんて見せ場を作りようのない打球で白けムード。想像を超える凄い打者に…とか、相変わらず「凄い」と言わせずにはいられない様だが、かつての迫力はゼロ。こいつが一番凄かったのは、登場間もない頃に、スイングの風圧だけで川の向こうまでボールを運んだ時だよなぁ。思えば、こいつも水島氏に相当弄ばれているね、可哀想に…。坂田の通天閣打法使用率100%みたいな描写がされているのだが、いかがなものか? アッパースイングとスカイフォークって、点どころか、線で捉える軌道になって相性バッチリなんじゃないの? もう最近の山田は訳が分からない…。ところで、結局、サルはスタメンを死守し、チョロは干された様だね。

離婚裁判~モラルハラスメントからの脱出

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March 16, 2006 19:04

 今年は例年になくパ・リーグが面白い…………らしい。毎年同じ様な事を言っている気がするが、毎年「今年のインフルエンザは凄い」とか言うのと同じ類のものだろう。この「面白い」とは、究極無比の疫病神に取り憑かれて呪われたリーグであり、新たな亡命希望者や重傷者,大スランプに陥る者が現れる事が予想される為、呪いの実証性と言う点で面白いと言う意味なのか、はたまた、実在選手にとっては全く関係のない話で、自分のキャラだけが無駄に活躍するので水島新司にとってのみ面白いと言う意味なのかは不明。偽バファローズには破戒僧・清原のバッティングを見守るグラサン男が登場。まさか、この人は死んだ筈の仰木さんでは!?と思いきや、中村監督だった。顔を似せられない指揮官はとりあえず、グラサンかけさせて誤魔化そうとする癖は相変わらずの水島氏である。横にテロップが入った為、誰だか分かった訳だが、文字に頼るこの力技はプロ漫画家のプライドを完全に捨ててるよなぁ…。四国では他主要キャラの例に漏れず、「ドカベン」時代の迫力は消え失せ、すっかり雑魚キャラへとスケールダウンした雲竜がらしくない両手打ちで快打を連発するも、チームメイトや小次郎からは里中の生きた球に対して通用するか不安視されまくっていた。一方、悪の温床・楽天ではすっかり忘れ去られていた一球と九郎が殆ど背景同然に登場。実際に焦点が当たっていたのはノムさんで、長髪・ヒゲ禁止指令により、髪を切った岩隈を見て、誰だか分からない…と言うしょーもないネタ。そもそも、茶髪でも長髪でも水島氏の描く岩隈では、背番号を見ないと判別出来ないのだが、これは誰だか分からない理由を髪を切った所為にして、自分の画力のなさを誤魔化そうと言う隠蔽工作なのか?
 東京ではここまで通算134勝していたらしい里中が、今季の目標を16勝(=通算150勝)に掲げ、達成したら、サチ子にプロポーズすると、ついに山田に予告。これにより、このネタは更に今オフまで引っ張る事が確定して、もううんざり…。山田からOKを貰い、とりあえず、外堀を埋める事に成功した里中は婚約が決まれば、結婚は大学卒業まで待つつもりだのと、今後のプロジェクトを語り出すが、16勝した所で、いざ告白しようとしたタイミングで岩鬼とサチ子がじゃれついているのを見て、機を逃し、また次の機会に…と引っ張るのかもしれないと思うと戦々恐々だ。一方、岩鬼の元には、サチ子との出来レースの為に、政略結婚を強いられた悲劇の女・夏子はんから手紙が届いていた。名字が旧姓の「夏川」になっているが、果たして、これが水島氏のチョンボなのか、離婚した為なのか、不明。とりあえず、この点に関して、岩鬼は何も気付いていない模様。小学4年生の娘が女だてらに野球をやっているとか、今年こそ応援にいきたいとか、普通の近況報告が綴られていたが、その中の「会いたいです」と言う一文が妙にひっかかる岩鬼。文末の所にあるシミがどう見ても涙だなどと、断定しているが、「サヨウナラ」の指文字を「アイシテル」と間違える様な岩鬼得意の早とちりの可能性も否めない。果たして、夏子はんは政略結婚に続いて、出来レースを無駄に撹乱し、引き延ばす為だけに、またもや人生を弄ばれてしまっているのか? ともあれ、岩鬼は夏子はんの為に開幕アーチを宣言するのだった。

ヴェルサイユの異端公妃―リーゼロッテ・フォン・デァ・プファルツの生涯
↑政略結婚で検索したら、こんなのが…

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March 09, 2006 22:03

 ストーカー女によって、自宅の豪邸に強制拉致された殿馬。貞操の危機かとも思われたが、流石に、強姦は犯罪になってしまうと言う事で、ストーカー女は若干、遠回しな策略を巡らせていた。12年前に殿馬をピアノの道へ誘い、断られたアルベルト・ギュンターとストーカー女の母親に親交があり、自宅にギュンターが使っていたピアノがある事を利用し、それを餌にして殿馬を籠絡しようと言うのだ。案の定、ピアノ命の殿馬は興味津々でまんまと網にかかってしまい、「花のワルツ」を弾き始める。そんな殿馬の演奏中に、突然、ストーカー女がレオタード姿で現れ、踊り始める色仕掛け作戦を敢行。色仕掛け自体は全く効果がなかったが、殿馬にとっては、それ以上に重要な「リズム」が合ったらしく、何かを掴んだ様子。ギュンターから殿馬の話を聞かされていたストーカー女の母親は、その見事な旋律に殿馬の天才ぶりを実感。一方、娘のストーカー女もバレエで一流になれた素材だったにも拘わらず、殿馬同様、野球へ転身した事を勿体ながる。同じ様な人生を送っていると言わんばかりのストーカー女はこんな二人は結婚相手として申し分ないなどと、母親を抱き込む作戦を敢行。殿馬への溺愛ぶりに東京でなく四国入りを決めた事を不思議に思う母親だが、ストーカー女は、野球人として頂点を目指すにはライバル同士でいた方がいいとうそぶくのだった。そんなやり取りには全く関心を示さずにいた殿馬は、泊まっていけだの、父親にも会わせたいだの、執拗な母親の誘いを一蹴。しかし、ストーカー女のバレエにより、2006年型秘打、名付けて「秘打・ストーカー女」のヒントを掴んだ事を告白。その秘打を開幕戦で披露する事を宣言するのだった。

 「殿馬の恋人はショパン」説を掲げてきている当ブログだが、実際にはチャイコフスキーらしい。秘打の傾向を見れば、納得がいかないでもないのだが、「白鳥の湖」も「花のワルツ」もバレエ音楽であって、ピアノ曲ではない為、どうにも釈然としない部分はある。実際の所、殿馬の秘打は、水島新司の貧困かつ偏ったクラシック知識が全ての鍵を握っているので、そういう所に説得力を求めても無駄なのだろう。ストーカー女は四国に入ったのはライバル関係でいたいから…などと言っているが、貴様が殿馬を好きになったのは四国に入った後の話だろ! 適当な事ぬかしてんじゃねぇ〜っ! また、母親が殿馬にピアノを弾く事を勧めた際、しばらく弾いていないだろうから、上手く弾けないだろうし、そんな演奏しか出来ないとしたら天才のプライドが傷つくから弾かない方がいいのでは?みたいなバカな事をぬかしていたが、殿馬はおもちゃのピアノですら勘を養える男であるし、野球をする事でピアノのレベルアップに繋げられる男でもある。たとえ何年弾いてなかったとしても、あっさり超絶技巧曲を弾きこなせるであろう殿馬に対して、貴様の発言の方が殿馬のプライドを傷つけとるんじゃ〜っ! にも拘わらず、「秘打・ストーカー女」などと、とんでもない秘打の開発を宣言した殿馬。まったくもって悪夢の様な展開である。「ドカパロ」において、山田,岩鬼を初めとする主要キャラがどんどんダメキャラ化していく中、殿馬に関しては水島氏自身が扱いづらく持て余していた事が幸いし、出番こそ削減されたものの、比較的、汚されずにいた事だけが救いだったのだが、「ドカパロSS」ではこの有様…。早いトコ、岩鬼とサチ子をくっつけて、連載終わらせてくれんかのぅ…。

屈折愛―あなたの隣りのストーカー

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March 02, 2006 21:51

 義経入団の報にいきり立つ四国・雲竜。昨年、9年のブランクで入ってきた自分が一年間、二軍暮らしだった事で、それを上回る11年のブランクで通用する程、プロは甘くないと怒声を上げる。他の四国ナインもそれなりには義経の事が気になる様子で、ストーカー女が殿馬のストーキングついでに義経の偵察を買って出る事に…。一方、東京のキャンプでは義経の別メニュー調整に対して、ブランクがあるのだから、倍は練習しないといかんと激昂する岩鬼だったが、倍どころか、3倍の練習が組まれているらしい。それにも拘わらず、山岡とチョロはレギュラーは渡さないと全く根拠の感じられない余裕を見せてほくそ笑むが…。しばらくして、練習が始まり、山田はフリー打撃で5連続アーチ。東京の偵察に来たストーカー女は「山田さんは凄い」と、恒例行事となっている山田礼賛発言をさせられるが、義経の姿が見えない事をいぶかしがる。その頃、海岸の砂浜を2時間以上ぶっ続けで走っていた義経は、全員が練習を終え、球場を引き上げた後、戻ってきて、特打の準備に…。殿馬は帰り際に会った義経にひっかけて「別メニュー」と称し、皆とは別行動を始めるが、ストーカー女に捕縛され、自宅の豪邸に強制拉致されてしまうのだった。

 「二軍暮らし」……、なんて都合のいい言葉なんだ。入団以来、雲竜が全然出てこなかったのも、未だに賀間が試合に出てこないのも、プレーオフで球道,瓢箪,偽雲竜が出てこなかったのも、決して忘れていたのではなく、みんな二軍暮らしだったからなんだな。小林真司もきっとプロ入りしているが二軍暮らし、山田の恋人候補だった筈の遙もきっと二軍暮らしに違いない。それにしても、相変わらず、ストーカー女のストーキングぶりは目に余る。まさか、この儘、殿馬の貞操は奪われてしまうのか!? 殿馬×ストーカー女,里中×サチ子なんて展開を期待してる奴は殆どいない(と思われる)んだから、ウダウダやってないで、サッサと破局に導いて欲しいものだ。そんな事より、山田×遙を思い出してやってくれ。個人的には山田×小林稔子派なのだが…。

ストーカー行為等規制法の解説

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February 24, 2006 23:11

 文明の利器・飛行機に頼るなど、すっかり落ちぶれた義経が到着し、空気が一変する紅白戦。白組は2番手として、130kmを140kmに見せるなど緩急自在のドラフト5位・飯島が登場。飯島曰く「ボケとツッコミの『お笑い緩急』」と言う訳の分からない投球に翻弄される紅組。緩急をつけられる事は、ストライクが悪球に見える事には繋がらないらしく、岩鬼もピッチャーゴロに打ち取られる。この後、紅組2番手には坂崎,白組3番手には宮野と言った新戦力が次々に登板。紅組のベンチには誰が言ったのか「ストッパー候補」らしいチョビヒゲ面の池田なる投手が悠然と構えていたが、7回までやる予定の紅白戦が、義経と早く交渉したくてたまらない土井垣の意向により、勝手に5回に短縮されてしまった事にショックを受ける。全く肩を作っていなかったので、急遽、準備を始めようとするが、試合は短縮されても、投げる順番には一切、変更がないらしく、5回にはわびすけが投げてしまい、結局、池田は出番が貰えずガックリ。最早、紅白戦の内容などどうでもよくなっている土井垣は試合が終了すると、即、山田を引き連れ、義経との交渉へ。ここへ来て、断られるのではないかと言う一抹の不安を抱いていた土井垣だったが、義経の返事は「お世話になります」。土井垣が山伏道場へ指名挨拶に来た際、開口一番、入団拒否を伝えていた義経。過酷な修行により、体力に自信はあっても、投手としての自分は明訓戦で終わっており、あれから投手としての鍛錬を全くしていないのに通用する程、プロは甘くはないと悟っていたのだ。しかし、「八艘飛びは投手のものではない。投手ではなくセンターとして指名した」と言う土井垣の言葉に結論を保留。考えた末に、入団する事を決意したのだった。土井垣はこの時を信じ、既に、義経に対して背番号「3」のユニフォームを用意していた。それを見ていた山田は一体何が凄いのかよく分からんが、「すごい」と驚愕。ユニフォームに袖を通した義経の姿に土井垣は「似合う!」、山田は「かっこいいー!」と大喜びするのだった。

 今回も新人ラッシュで覚えるのが大変。宮野,坂崎は全く投球内容が分からず、捨てキャラ決定か!? 自称・ストッパー候補の池田もこんな惨い扱いの儘、消えたりして…。ヒゲメガネ大好きの水島氏だけに飯島はしぶとく生き残るやも…。それにしても、勝手に試合を短縮するなんて、土井垣も酷いヤツだぜ。そんなに早く交渉したいなら、自分だけサッサと行って、選手にはしっかり調整させてやれよ! で、結局、義経は入団か。背番号について、土井垣も立浪の「3」とか言っておけばいいものの、よりにもよって、茂雄の「3」などと言ってしまうとは…。今時、茂雄の「3」とか言われて喜ぶ新人がいるか? どうせなら、茂雄ばりのオーバーランを見せる恭兵に「3」をくれてやれよ。契約前から選手生命を縮む様な呪いをかけられ、義経は顔面蒼白…。そして、山田の「すごい」は全く意味が分からない。センターとして指名と言うのは、なかなか意表をつかれたが、これにより、サルに続いて、チョロも干される事が内定か。野手になってしまった事で、義経がアウトカウント稼ぎ要員と化す事は時間の問題。たまにセンターで八艘飛びによるジャンピングキャッチをかますくらいしか見せ場はなくなるんだろうなぁ。可哀想に…。


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第10巻。準決勝まで勝ち進んだ明訓高校は、殺人野球を仕掛ける土佐丸高校に苦戦する。第46話「準決勝!里中対土佐丸作戦」から第50話「雨!里中復調決勝のマ...(詳細こちら

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February 16, 2006 20:25

 遅くて微妙に変化する球をいきなり岩鬼に一発かまされた有野だが、岩鬼だからこそ打たれた事を認識しているのか、全くめげる事なく、サル,微笑,フォアマンを遅い球で打ち取る。しかし、山田は「2回り目には火だるまになる」などと、冷酷な事を喜色満面で土井垣に申告するのだった。一方、有野と違い、土井垣から、真に期待されている本領は得意のシンカーが冴え渡り、まずは打っているシーンなど、ついぞ描かれた事はないが、「ヒットマン」と呼ばれているらしい一将を打ち取り、まず一死。続いて打席に入った殿馬は、いつになく大きな構えから「秘打オーバー・ザ・レインボー)」を繰り出すも、非力に泣き、レフトフライ止まり。ここで謎のグラサン男・恭兵がセンター前に弾き返すと、茂雄ばりのオーバーランを見せたが、すっかり油断しきって、ボールから目を切って、のんびり帰塁しようとした隙に、足利からの好返球でタッチアウトとなる大チョンボ。2回表、有野は奥村,武市,吉野と立て続けに痛打されるも、全て野手の正面に飛ぶライナーとなり、三者凡退。会心の当たりは正面に飛ぶ様に守備位置は決められていると言う嫌と言う程、使い回された水島理論を振りかざしながら、ヘラヘラとしている有野だが、山田は3回が限界の投手だと、またまた冷酷な評価を下すのだった。その裏、先頭打者として打席に入った山田は本領に対して、自分のプライドを重視するなら初球まっすぐ,チームの勝利を重視するなら決め球のシンカーから入ると分析。まっすぐを読んだ山田だが、本領の初球はシンカーで山田はあえなくサードゴロに倒れるのだった。これを見た土井垣は何が何でも試合に勝ちたい…と言うタイプの本領が将来のエース候補となる事を予感し、ほくそ笑む。一方、山田は本領を持ち上げる事で自らの失態をうやむやにしようとしていたが、ベンチに戻りかけた際、バックネットにいた義経の姿を見つけ、驚愕。大喜びの土井垣は脱兎のごとく飛び出すが、果たして、義経の意図は…!?

 新キャラのオンパレードで立ち読み派には辛い内容だった。名前覚えるだけで一苦労だよ。こんなに新キャラ出しまくって、大丈夫なのかねぇ? 結局、チーム結成時の新入団組って、2年経っても全く活躍してないよなぁ。賀間なんかプレーしてるシーンすら見た記憶がないんだが…。この儘、新キャラに取って変わられたりしたら、哀れよのぅ。あんな不自然な形で同じ年に全員入れて、雑魚キャラ扱いするくらいなら、最初っから、この新キャラども出しておいた方がマシだった気がする。義経も間もなくして、そういう扱いになるかと思うと不憫でならない。ここは意表をついて、わざわざ入団拒否を告げに来た展開に期待。ところで、殿馬の秘打はどこが秘打なのかさっぱり分からない上、たかだか紅白戦で秘打を出して、非力だから凡退…って、とてつもなく惨い扱い。殿馬はリズムが完璧に合えば、福岡ドームでもスタンドにぶち込めるだけの技術がある…と言う設定は忘れ去られているのだろうか。今更、殿馬を非力扱いして貶めるのは、勘弁して欲しいものだ。恭兵に対して「人気が出そう」と言う土井垣はともかく、「マスクが甘い」とと言う山田は訳が分からない。本領ならまだ分かるが、あのグラサン男の一体どこが甘いマスクなのか? 「会心の打球は全て正面に飛ぶ」水島理論によると、ホームランは例外にしても、ライト線,レフト線,一塁線,三塁線,一、二塁間,二遊間,三遊間,左中間,右中間に飛んだ打球は全て会心ではない事になる。そんなバカな!? それにしても、読みが外れた時の山田はあまりにも脆い。脆過ぎる! 流石、読みが全てな「ジャンケン野球」の申し子だけの事はあるなぁ。


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第9巻。合宿も終わり意気込みも新たな明訓高校野球部は、野球の聖地・甲子園へと乗り込む。第41話「明訓ナイン甲子園へレッツゴー!」から第45話「殿馬走っ...(詳細こちら

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February 09, 2006 19:46

 いよいよ春季キャンプが始まり、土井垣は新戦力の力を図るべく早速、紅白戦を開始する。紅組に名を連ねたのは、岩鬼,サル,微笑,フォアマン,足利,本領ら…。一方、白組は殿馬,山田,星王,山岡,桜木,有野らで編成された。岩鬼と敵になってしまった為、三遊間を組めず落胆する桜木だったが、殿馬との二遊間でも満足している模様。せめてキャッチボールくらいはしてやると言う岩鬼だったが、最終的に100mの遠投と言われた事で肩に自信のない桜木は内野手100mの肩がなくても、40m投げられれば十分と言うストーカー女理論を展開し、これを拒否。これに同感した殿馬とキャッチボールを始める事になったが、この会話を聞いていた土井垣は三遊間の深い位置から刺せない様では三遊間ヒット消滅と言う奇蹟を起こす構想に支障を来すとばかりに不安顔。殿馬とのキャッチボールの際、桜木はグローブをはめず、「これが自分のキャッチボール」とバットを手にして、バントの構えで的確に打ち返す。すると、殿馬もこれに対抗し、バットを取り出し、二人でバントの打ち合いを行うと、観客は大喜び。自主トレ時、桜木の打撃を見て、プロの球が速い遅い以前にプロに通用するスイングではないとがっくり来ていた土井垣だが、バントは天才的と分析。総合的にプロの力を持っていなくとも、苦悩の末、バントと守備を磨く事で生き残った桜木を評価するのだった。また、この紅白戦は桜木だけでなく、大学生・社会人ドラフトで上位指名した本領の決め球・シンカーと、出し入れ自在の有野の変則投法ががどれだけプロに通用するかにも注目していた。しかし、白組先発・有野は変則であるが故に紅組トップバッター・岩鬼との相性は最悪でいきなりスタンドに放り込まれてしまうのだった。そして、球場の外には義経の姿が…。

 名前だけで消えると思われた本領と有野を取り上げているのが意外な展開でちょっと評価出来る。そもそも、2年間も全く同じメンバーで全くポジション争いとかがなかっただけに、少しくらいはこういう事をやって貰わないとリアル感に欠ける訳だが、果たして、いつまで背景キャラにならずにいられる事やら…。桜木が高校時代に守備要員だった謎もほぼ解消。打率5割は殆どセーフティバントによる内野安打なのだろうか。あとは、「出塁数=盗塁数」が証明する脚力がどれくらいあるかだ。しかし、なまじ速過ぎると、サルばかりか足利の存在意義まで薄くなるなぁ。ただでさえ、薄いのに…。そして、文明の利器に頼るなど、すっかり落ちぶれてしまった義経も、とうとう現場に到着。果たして、この儘、入団してしまうのか? もう2度と関わらないでくれと断りに来たのか?


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第8巻。明訓高校の甲子園強化合宿中、練習時間が足りないドカベンを気遣い、意外な助っ人が現れる。第36話「小さな巨人対大きな巨人」から第40話「ああ、友...(詳細こちら

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February 02, 2006 21:15

 桜木の真の守備力を感じ取った土井垣はそれを確信に近付けるべく、岩鬼をショートに回し、三遊間へ強烈なゴロを放つ。完全にヒット性の当たりに飛びついた岩鬼だが、触れる事も出来ない。続いて、桜木にも同じ打球を浴びせると、桜木はグラブに当てるのが精一杯。これを見た土井垣は「凄い!」と大喜び。桜木は身長,リーチで遙かに勝る岩鬼が触れる事すら出来なかった打球に追いつける程、広大な守備範囲の持ち主だったのだ。守備固め要員にも拘わらず、エラーが多いと言う実績を見た事でこの結果を予感し、ダメ元の8位でとりあえず確保する事に踏み切った事を明かした土井垣は「あの打球を捕って一塁で刺す事が出来れば、三遊間ヒットが消える奇蹟が起きる」と興奮冷めやらない。練習も終わり、風呂につかる一同。桜木にある程度の目処が立ったとは言え、やはり、義経の事が気にかかる様子の土井垣。再び説得に向かう事も考えたが、山田は1巡目で指名した事で誠意を見せているので、その必要はないだろうと語る。所詮、才能があっても、やる気がなければ伸びようもないと、土井垣も山田の意見を聞き入れるのだった。そして、いよいよ春季キャンプが開始。飛行機で飛び立った義経の向かう先は果たして…!?

 桜木の守備に関する先週の予想は完全に的中。飛びつかないとグラブに当てられない様な打球に触れただけで、悉くエラーと記録する様な記録員の目は相当、節穴だな。あとは、打率5割にも拘わらず、スタメンで出られなかった理由が未だにベールに包まれていおり、個人的にはむしろこちらの方が気になる。風呂場で背中を流しに行くだの茶化した岩鬼に対して、何人もの声色を使って、大勢入っている様に見せかけるサチ子の態度が妙に思わせぶりなのだが、非常にどうでもいいシーン。一人で大勢を演じているとバレない程、多彩な声を巧みに使い分けられるなんて、松島みのりにそこまで声のバリエーションがあったとは驚きだ。結局、サチ子の友人とやらは一向に姿を見せず、そもそも嘘だったのか、単に来られなくなっただけなのか、誰も追及しないので真相は謎の儘だ。また、里中がサチ子とのツーショットを狙っていた筈なのに、それも完全にスルーのスカシネタ。何やねん! あと、今回、一番ショックなのが、義経が飛行機に乗っていた事。交通機関を一切使わず、わざわざ徒歩で来るのが義経だろ! まして、高校時よりも過酷な修行を積んでいる筈なのに、そんな文明の利器に頼るなんて…。それにしても、義経の顔のショボい事、ショボい事。義経と言い、武蔵坊と言い、ついでに仙人も含めて、弁慶キャラを今の水島氏の絵で見せられると、本当に愕然とする。かくも水島氏の絵は衰えてしまったのだなと、まざまざと痛感させられるばかりだ。実は、入りたてのアシスタントが描いているのでは?と勘繰ってしまうくらい、今回の義経は酷かった。頼むから、もう弁慶キャラはそっとしておいてくれ。


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第7巻。二回戦出場を果たした明訓高校は、ついに宿敵・雲竜のいる東海高校と激突する。第31話「二死満塁・バッター山田!」から第35話「甲子園かけたプレイ...(詳細こちら

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January 27, 2006 21:16

 友人と一緒に来ると言っていたサチ子に同伴していたのが、ルーキー・桜木とあって、里中ばかりか、岩鬼までがこの二人の仲を勘繰る始末。しかし、実際にサチ子と来る友人・礼子は単に遅れているのであって、岩鬼のおっかけとして、この合宿に飛び入り参加を目論んでいた桜木はたまたまサチ子と同じ電車に乗っていて、タクシー乗り場で一緒になっただけの事だった。実際のプレーを見もせず、直感だけで指名してしまった事で桜木の力を計りかねている土井垣は桜木の同行を了承。ここで桜木は岩鬼と三遊間を組むのが目標だと語る。ショートには岩鬼曰く守備だけで食っているサルがおり、山田によると、昨年は600守備機会で10失策の守備率.983と安定した守備力を見せている。桜木は10失策は多いと苦言を呈するが、高校時代、主に試合終盤の守備固めで使われていた桜木は3年間で106回しか守備機会がなく、しかも、そのうち、30個もエラーしていたとの事(これまた山田情報)。こんな男を獲ってきた土井垣を批判する岩鬼だが、土井垣はビビビーッと来たらしい。年俸240万なら、ハズレでも支障はないと開き直る岩鬼だったが、桜木は最大5000万円の出来高契約を結んでいた。そのノルマとは100試合出場で打率.330,盗塁率.800,守備率.950と言うもので、絶対に達成無理と見た微笑はこれなら1億円でもいいと呆れ果てるのだった。練習後、里中はちゃっかりサチ子がいつまでいるかを聞き出し、最終日までいる事を掴むと、二人きりになれる可能性が高まった事に安堵する。翌朝、桜木はルーキーでバスなど10年早いと、単身、走ってグラウンドへ向かい、準備を整えて、先輩を出迎える殊勝ぶり。気を良くした土井垣は桜木に直接ノックを見舞う事に…。ゴロを捕る際、両足が揃っている事を指摘する岩鬼だったが、桜木は「これでうまくなったから…」と譲らない。これでは左右の打球に対処しきれないと睨んだ土井垣は三遊間の深い所へ打ち込むと、桜木はグラブに当てるのが精一杯。それ見ろと言わんばかりの岩鬼に、桜木は「今のはヒットでしょ?」と主張するが、「プロならエラー」と突っぱねる岩鬼。これを見ていた土井垣と山田は桜木の守備に関して、何かを掴んだらしく、ほくそ笑むのだった。

 桜木は守備範囲が広過ぎて、普通の選手なら追いつけない様な打球にグラブを当ててしまう為、エラーと記録されまくっていた…とか言うオチか? 土井垣や山田の態度を見るに、桜木の守備は使える…と見るのが普通だ。守備力は数字では計れないと言う典型的なパターンだが、そうだとしても、誰も高校時代の桜木を生で見ていないのだから、気付かなくても仕方ない。と言っても、高校の監督は気付けよ! …って、まがりなりにも終盤の守備要員で使っていたのだから、一応、気付いてるのかだろうか? しかし、スタメンで使わなかった事に関しては、まだ秘密がある筈だ。そう、打率5割の件。出塁数=盗塁数の実績なんだから、足は速い筈だが…。ところで、出来高のノルマだが、盗塁率(ってのは盗塁成功率だよな?)ってのが変。普通、盗塁のノルマは成功率でなく個数だろ。1回走って、それが成功だったら、以降2度と走らなくてもノルマ達成やんか…。実績ゼロの選手に5000万円の出来高だったら、最低でも30盗塁は強いて欲しい。あと守備率.950もかなり疑問。ショートでこんな数字じゃ、とても褒められるものではない。昨年、規定守備機会を数えたショートの中でワーストの中島(西武)でさえ、.977だ。.950と言うと、昨年のサルなら30失策にもなる。上記の予想通り、ヒット性の打球を止めまくって、悉くエラーと判定される事を考慮しているとしても、それならば、守備率にノルマを設ける事自体がナンセンスである。それはともあれ、チーム結成時、土井垣が最も期待していた筈なのに、特別、見せ場も貰えずにいる守備だけの男に成り下がっていたサルは、果たして、この儘、桜木に食われてしまうのだろうか…。「誰も相手にしない様な成績の自分の力を見抜いた眼力」などと、桜木におだてられて、すっかり舞い上がっている土井垣だが、あのキャンプ時のやり取りだけで眼力もクソもないだろ。里中とサチ子の件は……………、もう少し桜木相手に慌てふためく様子を見てみたかった気もするが、基本的にどうでもいい話。早く玉砕すれ!


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第6巻。無事に高校に進学したドカベンとライバルたちは、夏の大会に向けて特訓を開始する。第26話「山田!高校野球へ来い」から第30話「初登板!小さな巨人...(詳細こちら

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January 19, 2006 19:34

 この冬も義経は山ごもりモード。仙人と武蔵坊は土井垣がまだ諦めておらず、1年かけて説得に当たると睨んでいる様だ。その土井垣は恒例となっている明訓五人衆の同窓会に強引に参加し、今回は6人での自主トレなった。練習後、サチ子から岩鬼に電話がかかってくる。友達と泊まりに行くからホテルを予約してくれと言うのだが、兄の山田ではなく、自分に電話してくる事に岩鬼は激怒。このやり取りを聞いていた里中は山田でなくあえて岩鬼にかけてくるサチ子は、やはり、岩鬼が好きなのでは?と勘繰るも、サチ子に気持ちを伝えられるチャンスに期待を寄せる。翌日、快打を連発する土井垣を見て、山田は今季の土井垣は打撃三部門全てに食い込んでくる事を予感する。その土井垣は尊敬するノムさんが監督として復帰した悪の温床・楽天を警戒。また、毎年、違う野球をやってくると宿敵・小次郎率いる四国への警戒も怠っていなかった。一方、岩鬼は唯一、自分のバッティングを理解してくれていた(らしい)仰木さんが亡くなった事にむせび泣く。その仰木さんの置き土産として破戒僧・清原,中村のロートル大砲コンビが加わった偽バファローズに恐れおののく里中。山田は国外亡命したJ.マッケンジーの後釜として、ソフトバンクの司令塔となる的場に対して、打力はJ.マッケンジーに及ばないが、リードは遜色がないと分析。微笑は日本ハム・ダルビッシュが確実に2桁勝つと予想。そして、殿馬は西武・涌井の大ブレイクと、ロッテ・今江が勢いでなく本物になると予想。やがて、タクシーに乗って現れたサチ子だったが、同行してきた友達とは何とルーキー・桜木。里中はまさか桜木と恋仲なのでは?と、またまた動揺を隠せないのだった。

 案の定、同窓会モード一辺倒…と思いきや、意外と引っ張るプロポーズネタ。岩鬼はともかく、桜木との仲まで勘繰ってしまう当たり、里中は相当、余裕がない様だ。もう再三再四言っているが、岩鬼×サチ子は出来レースなんだから、諦めろ。あるいはサッサと玉砕。粘っても時間を浪費するだけだぞ! ところで、早くも水島の呪いにかかってしまった6選手、特に、的場,涌井辺りの今後が心配だ。「キャッチャーはリードが7割」と山田はぬかしているが、そりゃ、バッティングは読みが全てであり、力や技術は二の次…と言うジャンケン野球の申し子・山田ならそう思うわな。的場には読みだけに頼らないいいキャッチャーになってくれる事を祈るばかりだ。恒例の明訓同窓会だが、土井垣の参加まで認めるなら、山岡も呼んでやれよ! 横学戦で大トンネルかました事をまだ恨んでいるのか? 里中辺りは信濃川戦で怒鳴られた事とか根に持ってるかもしれんな…。


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第5巻。東郷学園のピッチャー・小林との対決を終えたドカベンは進路について悩み始める。第21話「殿馬!花のワルツでかっとばせ」から第25話「小さな巨人!...(詳細こちら

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January 12, 2006 20:20

 明訓時代の手塚治虫ファンの男友達が来られなくなったからと、映画「ブラックジャック」鑑賞にサチ子を誘う里中。鑑賞後、いよいよプロポーズと意気込むが、「明訓時代の友達」などと口走ってしまったのが運の尽き。明訓と言えば、この日は白新と練習試合があると言う山田からの情報を得ていたサチ子は明訓へ立ち寄る事を希望。オフだと言うのに、この期に及んで野球とは…とサチ子と噛み合わない事を嘆きながらも、その方がリラックスしてプロポーズが出来るかも…と気を取り直す。しかし、かつての威光はどこへやら、明訓は白新相手に大劣勢を強いられており、ベンチの蛸田監督も青息吐息。殿馬なら口笛吹きながらでも捕れた…などと普通の高校生相手に無茶な要求をするなど、サチ子はすっかりヒートアップしてしまい、プロポーズどころの雰囲気ではなくなってしまった里中は愕然。しかし、二人きりで会えるチャンスはそうそうない為、この機を逃す訳にはいかないと、さり気なく岩鬼と交際しているかを聞き出そうとする。「友達としては面白いが、付き合うなんて考えた事もない」と言うサチ子の返答に溜飲を下げた里中は、最早、今しかないと話を切り出そうとしたその瞬間、無情にも横から出てきたのは明訓の惨状に怒声を飛ばす岩鬼と山田であった。パ・リーグタイトルホルダー3人の存在に気付いた明訓ベンチは感激して盛り上がるが、「先輩は凄くても今の明訓はボロボロだぜ!」と、白新のエースの前に苦もなくひねられ、結局、0−12の5回コールドと言う屈辱的な展開に…。大先輩の前で醜態を晒した蛸田は久々の再会に喜ぶ余裕などなく、申し訳なさで一杯の様子だ。ところで、里中が一緒にいた事に関して追求する岩鬼に対して、ドタキャンした里中の友人の代わりでしかないと、デートである事を否定していたサチ子だが、デートしてくれるヤツなどいない…と言う岩鬼の売り言葉に、里中にプロポーズされて受けただの、結婚するかもだのと、買い言葉で返してしまう。実際、そのつもりだった里中だったが、こんな形で口にされてしまった挙げ句、冗談半分に同意を求められても、生返事をするしかないのだった。

 まさか、水島氏の描くブラックジャックを見られるとは思わなかった。手塚先生が亡くなってから17年経つが、今なお作品は生きている…とか、いかにも編集部に頼まれて書かされていますよ〜的な台詞は何とも白々しいが、絵に関しては思ったより違和感がなくて驚き。少なくとも山猿カットのサチ子より、ピノコの方が遙かに可愛いのではなかろうか。
 さて、明訓時代の回想でサチ子とラブラブな様子はロリコンにしか見えない…とか言うと、里中ファンに刺されそうなのでスルーするとして、やろうとする事が悉く空振りする里中が何とも哀れ。サチ子に明訓情報をリークする山田とか、絶妙のタイミングで現れる岩鬼とか、こいつら、里中への嫌がらせの為にわざとやってるんじゃないか?とすら思えてしまう。今回、サチ子の嘘婚約発表で少なからず動揺している様にも見えた岩鬼がサチ子を失う事を恐れてアプローチをかける…と見せかけて、明訓同窓会(と言う名の自主トレ)に突入し、また1年引き延ばしになる可能性も十二分。大体、桜木の事を放置してこんなネタやってる場合か。山田もサッサと義経を迎えに行けよ! 岩鬼×サチ子は出来レースなんだから、いつまでもウダウダやってるな! 里中もサッサと玉砕しろ! それにしても、明訓時代、里中に男友達が存在したと言うのが、かなり衝撃の事実。里中と言えば、はっきり言って山田しか眼中にない感じだったからなぁ…。岩鬼や殿馬ですら、自分が勝つ為の駒としか考えていなかったフシがあったし…。
 まぁ、今回の目玉はこんなネタではなく、やはり、蛸田の再登場だろう。あまりにも長い潜伏期間を経て、突然、プロになった山岡とか、突然、スタッフになった北とかより、何となく明訓の監督に収まっていた蛸田の方がよっぽど自然でいい。それにしても、明訓の凋落ぶりには目を覆うばかりだ。結局、明訓は強い部を作ろうと言う学校側のバックアップが皆無に等しかったんだよなぁ。私立のくせに、スカウト活動は全くやっていなかった様だし、次の監督見つけるのにヒーコラ言ってるし、すぐに部員不足になるし…。ドラフト指名された選手を同時に5人も抱えていたのに、在籍中に彼らの下で野球をやりたいと言う強者の後輩がカスリとも入ってこなかったのも信じられない話だ。結局、山田達は後輩に対して、さしたる遺産は残してやれなかった訳だ。実際、山田らが抜けて、監督が太平サンじゃ、厳しいよな。太平サンと言えば、息子の太平洋はどうなったのか。義経を説得するついでに花巻に立ち寄って、かっさらってくりゃいいのに…。まぁ、東京入りした所で、間違いなく半年以内にモブキャラと化すだろうけど…。


 

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水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第4巻。ついに始動した鷹丘中学校野球部は地区大会に出場を果たし、東郷学園と対戦する。第16話「勇次君立て!ラストボールだ」から第20話「ファウルファウ...(詳細こちら

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January 06, 2006 23:37

●打撃投手を務める小岩鬼が悪球ばかり投げるので大満足の岩鬼
●ストーカー女のリムジンによって、ついに拉致される殿馬
●機嫌のいい岩鬼はキャンプ最終日に自分の時間を割いて、小岩鬼に打たせてやる事に…
●しかし、小岩鬼は当たり損ねを連発
●一方、義経獲得へ単身乗り込んだ土井垣だが、説得シーンすら描かれない儘、フラれる始末
●早くも1位と8位を無駄にしたとがっくりする北

これだけか。あっさり終わったな、今週…。小岩鬼は「小岩鬼」であるが故にやはり悪球でないと前には飛ばないのでは?と言う疑念を誰一人として抱かないのが不思議だ。それにしても、モブキャラ同然の打撃投手コンビが小岩鬼が岩鬼専属打撃投手になれば、もう怒鳴られずに済むみたいな話をしていたが、意図的に悪球を投げる事なんて、意図的にど真ん中を投げるよりも遙かに容易い事であり、岩鬼を気持ちよく打たせる事はこの上なく簡単なのに、岩鬼の打撃投手を務める事のどこがそんなに苦労するだろうか。そういや、里中とか渚も悪球を投げるのに苦労するとか訳の分からない事を言っていたな。まぁ、「ドカベン」は三流の高校生でも、ど真ん中など目を瞑っても投げられると言う異次元ワールドだからな…。義経があっさり土井垣をフッたのは、あんな子供騙しの予告投球の罠に簡単にハマる様なヘッポコ監督の下には就きたくなかったからに違いあるまい。水島氏的には単に山田を呼ぶ前振りなのか、あるいは明訓に黒星をつけた事を死ぬ程、後悔しているので弁慶の選手など、プロに入れるつもりは毛頭なく、出したのは忘れていると思われるのが嫌だったからなのか(実際、忘れてただろうに)、どちらだろうか。


 

Story
水島新司原作の国民的人気を誇るスポ根TVアニメシリーズの第3巻。辛い過去を乗り越えて野球を再開する決意を固めた太郎は、部員集めを始める。第11話「よみがえれ!ライバル」から第15話「おーよー!ピッチャーで四...(詳細こちら

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