March 06, 2006 20:41
川相不在の弊害、ついに露呈! 日本代表、屈辱の敗戦!
全勝での一次のリーグ突破を狙っていた日本だが、韓国相手に悪夢の逆転負けを喫し、屈辱の2位通過。名手・川相さえメンバーに入っていたならば…と言う恐れていた事態がついに現実のものとなってしまった。川相不在の弊害を象徴的に表していたのは、7回裏、無死一塁で西岡がヘッポコバント連発した挙げ句、見逃し三振に倒れた場面だ。西岡のバント失敗により、長打を打たねば…と固くなったベンちゃん,松中は力んで凡退。直後、石井弘が逆転2ランを浴びる最悪の展開だ。あそこで西岡が確実に送っていれば3点目が入っていた…とは限らない。しかし、あのバント失敗がただでさえ1点差を追い上げられる苦しい展開を強いられていたチームの空気を更に、重苦しくする事に繋がったのは間違いないだろう。西岡を全面的に責めるつもりはない。一見、スモール・ベースボールの先兵を担うかの様に見える西岡だが、特に、小技に秀でている訳ではない。あまりバントを起用しないバレンタイン監督の方針もあるが、昨年の西岡は493打席で僅か6犠打しか決めていない選手なのだ(因みに、川相は僅か24打席で西岡を上回る7犠打)。そんな西岡にあの重要な場面でバントと言う作戦を託さなくてはならない状況がそもそもおかしい。バントの成功率を上げるには、あくなき反復練習の積み重ねと、試合状況及び相手守備陣のプレッシャーに打ち勝つ強靱な精神力が必要だと考える。いかんせん修羅場を潜った経験の浅い西岡では荷が重かった。あの瞬間、川相さえいれば…と川相ファンなら誰もが思った事だろう。ヒットエンドランや盗塁と言った作戦の場合、監督もある程度、失敗する可能性を覚悟しているものだが、ことバントに関してはまず成功する事を前提にサインを送っている筈だ。実際に限りなく100%に近い成功率を残すのはとてつもなく難しいのだが、それくらいの成功率を期待されてしまうのがバントと言う作戦なのだ。そして、世界で最もその期待に応えうる男が日本には存在する。確率のスポーツである野球において、誰よりも高い成功率を期待出来る超スペシャリストを代表メンバーに入れないと言うのは、どう考えても賢明な策とは言えない。川相を代表メンバーに入れるべき理由は多岐に渡るが、バント一点に絞ったとしても、十二分に存在価値があるのは、もう誰が見ても明らかだ。スペシャリストの控え選手と言うのは、ああいう場面でこそ必要不可欠な存在なのだから…。無論、王さんも茂雄の妨害工作さえなければ、川相を入れたかったに違いない。流石、嫌がらせにかけてはノムさんをも凌駕する茂雄の知謀たるや恐るべし。王さんを陥れようと画策するにあたって、川相のメンバー入りを阻止する事はこれ以上ない的確な策謀だった訳だ。西岡の技量では当然、失敗する可能性も覚悟しておかなくてはいけない訳だが、実際に失敗されると、やはり納得のいくものではないし、落胆もしてしまうだろう。人事を尽くしたにも拘わらず、それでも結果が出なかった、と言う訳ではないのだから…。茂雄の陰謀にしてやられた王さんには同情する他ないが、王さんにも一つミスがあった様に思う。あそこはせめて現役で最も川相に近い男と言われる宮本をピンチバンターとして起用すべきだったのではなかろうか…。かつては日本代表の主将も務めた男であり、プレッシャーに押し潰される様な事もないだろうし、バントの技術も川相の域には至らないとは言え、今の日本代表では随一の信頼度を持っていた訳で…。あの場面、西岡は自分の判断でバントしに行ったと言う情報もあるのだが、実際どうなのか? そこまでして走者を進めなければならない事を自覚していたにも拘わらず、追い込まれた末に、見逃し三振ってのは、あんまりだろう…。それにしても、よりにもよって、この一戦を観に来るかよ、茂雄…。2次リーグ進出を決めたと言うのに、日本代表メンバーのまるでお通夜の様な陰鬱とした表情とは対照的に、何とも言えないあの晴れやかな笑顔…。陰謀が見事に決まり、してやったりと言う所か…。恐るべし…。
バントの神様―川相昌弘と巨人軍の物語
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一点を取ることの大事さを痛感させられたという点では、意味のある敗戦だったかもしれませんが、負けた相手が悪すぎます。