January 22, 2006 23:12

第2話「決断のストライク」 / 今週の「プレイボール2nd」 5

pb2nd_02a.jpg まさか本当に没収試合になるとは…。半田絡みのトラブルどころか、川北戦そのものが完全に袖にされるとは予想外であった。結局、肩の問題は前振りで、真の問題はあくまで指の方。完治する可能性を示唆されるも、手術成功率が極めて低く、一生ボールが握れなくなるかもしれない…。手術をしないで、この儘、フォークを投げ続ければ、右肩は壊れてしまう。この指の手術に関するやり取りに関しては、原作よりも遙かに良かったと思う。これくらいリスクのあるものでないと、あれ程、野球を愛している谷口が一時は諦める決意をした事の重さに説得力が感じられない。診てくれた医者が田所の知り合いの町医者ではなく、名門川北高校の監督の友人でスポーツ医学に詳しい人…と言うのも説得力に輪をかけた感じだ。実際の所、あの指の手術の難易度、今で言えば、どれくらいのものなんだろう? 約30年前の話だから、あれくらいの成功率でも不思議ではないのかな。ただ、フォークの投げ過ぎは肩ではなく、肘に来る筈なんだけど…(^^;)。

「面白いとか、面白くないとかじゃない。野球をやってるだけで幸せだと思える奴だっているんだ!」

 倉橋の失言に、思わず語気を荒げる谷口。文字通り「野球をやってるだけで幸せと思える」谷口のこの言葉は重い。そんな谷口は実際、1度野球を諦めている。その苦しさ,悲しさは身をもって体験しているのだ。そんな辛い想いに再び見舞われるかもかもしれない。しかも、今度は正真正銘、再起不能を通告されている。想像するだけで、その絶望感は計り知れないものがあるだろう。

「これは谷口だけの問題じゃないでしょうが! あいつはエースピッチャーでキャプテンなんだ。それを投げられなくなったりしたら…」
「俺達はこの事に絶対口出ししちゃならないんだ。あいつ自身が一番大切にしてる野球の事なんだからよ。
それにたとえ球が投げられなくなったとしても、俺達のキャプテンは谷口だ。それだけは俺ら、変えるつもりねぇから…」

pb2nd_02b.jpg 谷口が手術をするか否かと言う件について、谷口の様子がおかしい事に最初に気付いた倉橋が谷口個人ではなく、チーム全体の利害に関わる問題…と現実主義的な発言に終始したのに対し、何も知らずに谷口の問題を軽く考えていた山本らの方が谷口自身の決断を尊重しようとした。この両者の考え方の違いは逆にする事も出来た筈だが、こういう展開にしてくれたのは、かなり嬉しかった。また、谷口の両親も暖かく見守るだけで、最後の決断に関しては決して口を出そうとはしない。相変わらず、谷口と両親の絆の深さはグッとくるものがある。実際の所、谷口はフォークしか投げられない訳ではない。速い送球を投げる為に模索した末の結論がフォークの握りで投げる事だっただけの話で、球速は落ちるものの、ゴロ送球に戻せば、肩の故障を気にする必要はなくなる。フォークを投げまくった末に右肩を壊したとしても、再起当初の様に代打屋として生きる道もある。決して絶望的な状況な訳ではなかったが、結局、谷口は騙し騙し不完全な状態で続ける事より、恐怖を乗り越えて、リスクの高い手術に挑む選択肢に賭け、進級と同時に復活を果たす。

 正直、期待半分,不安半分で待っていた今回だったが、期待を大幅に上回る出来でかなり満足している。今シリーズはライトなレビューを…と言っていたのに、思わず、つらつらと書いてしまったなぁ。何だかんだ言っても、前シリーズだって、人間描写やストーリー面では満足度の高い作品だったっけ。野球しているシーンさえなければ、紛れもなく良作アニメと言っていい………のだが、野球アニメなんだから、それで満足しきる訳にいかないのが歯痒い所だねぇ…。


プレイボール vol.2

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トラックバック一覧

1. プレイボール2nd第2話  [ 未来型思考 ]   January 22, 2006 23:33
プレイボール2nd 第2話「決断のストライク」 指をかばってのフォークボールはかなり肩に負担をかけていたようで、ついに限界が来る谷口。もしかすると手術で指が治るかもしれな 
2. プレイボール2nd 決断のストライク  [ ゼロから ]   January 23, 2006 23:29
手術が成功し、また野球が出来ますね。今後の谷口の活躍に期待します。

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